脚本作法4:初心者禁止事項

当サイトは「書き方」などの初歩的なことは記事にしない方針です。あくまで「面白い物語」を作るための記事を書いています。「脚本作法」シリーズは脚本講習の受講生など、個人的にフォローしている方への共有のため残しています。原稿のルールや書き方はスクールなどで添削を受けた方が確実です。特にコンクール応募など、される方はご注意ください。

脚本を上達するため、以下の禁止事項を設けています。
あくまで初心者向けのルールです。
物語上、効果的かつ必要不可欠な場合は使用するべきですが、その判断なく安易に頼らないように。

・「!」の使用
シーン描写がしっかりとできていれば「!」などなくても役者は声を張り上げます(むしろ、つけるとムダに声を張り上げます)。
ライターは「!」をつけることで感情表現をしていると勘違いしないように。

※「?」はOK
「そうなの?」(疑問)、「そうなの……」(反芻)など、「?」があるとないとで意味が変わることが多々ありますので「?」は禁止にしません。
「!」でも同様に不可欠であるなら、しっかり使ってください。

・「……」の多用
「!」と同様です。「……」で処理するべきか、ト書きを書くべきか、しっかり考えて選んでください。

・回想、夢、想像やイメージ
これらはストーリーは停滞し、説明的に頼りがちです。
セリフや言動など、シーン描写がしっかりできていれば説明をしなくても、伝わります。

・モノローグ、独り言
回想と同様です。感情をセリフで説明しないように。

・ファンタジー設定
特異な設定は「ドラマ」を持ち込む効果がありますが、そればかり書いていると「ウソ話」を創ることばかり考えてしまって、人間ドラマを掘り下げることを疎かになりがちです。
あえて避けることで人間描写が練習できるでしょう。

・文字情報を画面に映す
スマホ画面の文字、手紙など、文字情報を画面越しに観客に読ませるのは映像的でありません。「読む」=モノローグで処理するのは一般的ではありますが、もっとスマートな処理はたくさんあります。創作してください。

以上。くり返しますが「安易に使うな」という意図です。
狙いは物語の本質である「人間ドラマ」をしっかり練習するためです。

創作は自由です。
どんなテクニックを使うのも自由ですが、実力の伴わない自由は、勉強しない若者の言い訳のようなもの。
プロを目指すなら基本をしっかり身につけましょう。

※ライターズルームでは50本をクリアしたら「初心者禁止事項」は解除とします。

緋片イルカ 2022.11.27

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