脚本添削『馬鹿アタック』(★5.14)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.74)

脚本_太郎25v1『馬鹿アタック』_260621

脚本太郎
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.2
●ログライン100
母親によってカルト宗教の会合への出席を強制されている文夏は、会合を抜け出し倉庫で自殺に使う紐を探しながら遣り過ごしていたところ、窓を割って侵入してきた不審者春野と遭遇し、彼を追った先で会合がめちゃくちゃにされているのに出くわす。
●感想
・テーマ触媒:なし
・自作小説のワンシーンを元にしている(話は結構違います)ため、いつもよりト書きが詳細になりました。修正稿で調整の必要があるかもしれません。

フィードバック

雨森れに
パス

米俵
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.3「没入感」2.1「題材」3「視点」2.5「構成」2.1「描写」2.2
●修正依頼
・最後の文夏の選択を描いて欲しい。
現状だと、文夏がかなり追い詰められた状態で始まるのに、春野が乱入してからはほぼ目撃者になっていて、最後も「茫然と見る」で終わっているため、文夏の話として少し置き去り感がありました。
春野の馬鹿な攻撃は失敗するけれど、それを見た文夏が、死ぬ以外の抵抗を選ぶといった何かが欲しいです。
続きがあるのは分かるのですが、10分脚本としても春野の「馬鹿アタック」が文夏に感染して、文夏なりの「馬鹿アタック」に繋がるところまでが見たいと思いました。
●感想
・「カルト教団の倉庫で死のうとしている女子高生の前に、教団へ物理攻撃しに来た男子高校生が窓から侵入してくる」という出会い方が強く、印象的でした。春野のキャラも好感が持てました。
・教祖の「いいよいいよ」や、信者たちの妙な修行用語は、教団の薄っぺらい肯定感や気持ち悪さがすぐに伝わってきて良かったです。

さいの
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.3「没入感」2「題材」3「視点」2.5「構成」2「描写」2
●修正依頼
・二人の出会いをカタリストにして欲しいです。儀式の様子はインサート的に入れるくらいにしたら、2, 3ページ目くらいで突撃には行けそうです。展開を早めて突撃のリアクションを重く描くか、突撃するまでの議論を膨らませるかで魅せてほしいなと思います。
●感想
・カルト教団に対して暴力で対抗すると言えば読み手としては当然例の事件を想起するわけですが、この作品ではどう解釈、再構築して提示するのか。そのあたりの視点にもっと書き手としての矜持を感じたいです。泣き寝入り的に自殺しようとしていた文夏を救うところにこの物語の意義がありそうです。
・特に最後の柱はト書きが読みにくかったです。小説版の記述を流用しているのではと思いましたが、全体的に語順や抽象度をト書きとして書き直す必要があると思います。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.3「題材」2.5「視点」2.4「構成」2.4「描写」2.5
●修正依頼
・文夏の心情を描写する。
→現状、教団に嫌悪感を抱いていることは伝わりますが、自殺するに至る感情までは読み取れなかった印象です。また倉庫で紐を探すより、屋上から飛び降りた方がはやいだろうとも感じました。春野とのカットバックで描く臨場感はあるなと思いましたが、そこを省略して春野との出会いをはやめ、​文夏と春野の会話を通して文夏の想いや春野の真意を語らせて良いかもと感じました。そうすることで、文夏の感情が見え、主人公感が生まれるかなと思います。
●感想
​・架空の団体・施設を描写する上で、現状のト書きがわかりやすくイメージがつきやすかったです。
・また、場所の指定も多岐に渡っていたため、施設が具体的にイメージできていないと描けないと感じました。
・種子島の「いいよいいよ」しか言わないキャラクター設定、そういう教祖いるだろうなと思います。
・ラストのページ、ちょうどp7の上あたり、「糞がぁ!」のセリフがト書き位置にきていました。

修正稿(★5.14)

脚本_太郎25v2『馬鹿アタック』_260630
修正期間:2026.6.29→6.30(1日)

脚本太郎
●自己採点
「好き」2.6「脚本」2.3
●ログライン100
母親によってカルト宗教の会合への出席を強制されている文夏は、会合を抜け出し倉庫で自殺に使う紐を探しながら遣り過ごしていたところ、窓を割って侵入してきた不審者春野と遭遇し、彼を追った先で会合がめちゃくちゃにされているのに出くわし、自分もそれに加わる決意をする。
テーマ触媒:なし
●修正意図
・序盤の信者たちの台詞を削り、展開を早め(まだ遅いとは思いますが)、文夏と春野の交流を増やしました。
・文夏が春野に影響されて行動を起こすところまで書きました。
・柱16のト書きを少し整理しました。
●感想
・文夏の心情はまだ足りないかもしれませんが、春野との会話で少しセットアップできたように思います。柱16は書き直していて難しかったです。
・特定の実在の事件を想起させることは指摘されるまで考えていなかったのですが、確かに類似点が割とあるかもしれないので、三稿を書くことがあれば根本的な設定を見直すべきかもしれないと思いました。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
パス

米俵
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.4「没入感」2.5「題材」3「視点」2.5「構成」2.5「描写」2.3
●感想
・文夏が同意する場面が加わったことで、二人が同じ怒りや絶望を共有する瞬間ができていたように感じました。
また、何かを決意して種子島に向かって駆け出すラストになったことで、春野の馬鹿なアタックが文夏を動かしたように見え、初稿よりも文夏自身の物語になっていた印象がありました。
・一方で、文夏が死のうとしていた状態から、教祖に向かって走る状態になるには、もう少し納得感が欲しいようにも思いました。また、実写を想定すると、春野の台詞はややアニメ的にも感じられました。

さいの
●採点
「好き」3「面白さ」3「没入感」3「題材」3「視点」2.5「構成」2.7「描写」2.3
●感想
・内容ほとんど変わってないはずなのに初稿より読後感はかなり良くなった印象です(読み慣れたというのも多分あるはず)。刈り込んだことによって説明しすぎず、テンポの良さも生まれたと思います。カルト教団での自殺未遂からボーイミーツガールへと爽やかに展開していく様がスカッとしました。最後、素直に二人を応援できました。
・春野「 何故なら…… ぼくは創造主なんて信じてないけど、もし万が一いるとしたら本気でムカつくからねぇ!」が文夏にとってはデスとなって決意させるわけですが、ここの訳の分からない説得力みたいなもの、その後の心を交わす二人の仕草が魅力なんだなと思いました。このスピード感、なんとなくアニメ的だなとも思います。題材が強いので視点描写に独自性が欲しくて割り引いていますが、普通に青春モノとしてみると面白さは十分あると思います。
・ラストの文夏の駆け出しの続きとしては、文夏が何かするより先に母親が出てきて春野をボコボコにする。文夏は思わず立ち止まって、それを呆然と眺めて反逆を思い止まるという感じでディベートのくだりを作るというのはどうでしょうか。
・ラッパー教祖の設定にして「教団を凶弾で糾弾って、それ冗談?」とか言わせて欲しいです。
・だいぶ改善したとは思うのですが、ト書きはもっともっと簡潔にできると思います。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.5「題材」2.5「視点」2.4「構成」2.5「描写」2.5
●感想
・文夏がただ状況を見ているという受け身な姿勢から、春野を追いかけたり、ラストに種子島に向かって行く様が描かれたことで、文夏の感情が垣間見えるようになっていたと感じました。
・文夏も「馬鹿アタック」に加わるというところで、タイトルの意味も増したように感じました。
・ただ、それまで死のうとしていた春野と出会ったことで、彼を追いかけるまでに至るには早いようにも感じました。死に対する葛藤と春野に対する興味(救い出してくれるかもしれないという期待?)を天秤にかけたときに生まれる感情の揺れみたいなのがほしいと感じました。

ChatGPT
●一番大きな問題点:物語の終着点が少し物足りなく感じられる点です。文夏は冒頭で自殺を考えるほど追い詰められた少女として登場し、春野との出会いによって少しずつ心が動き始めます。しかしラストは「種子島に向かって駆け出す」というところで終わるため、彼女が何を決意したのかは想像できるものの、ドラマとしては一歩手前で止まっている印象があります。春野の無茶苦茶な行動によって「生きる理由」や「抵抗する意思」を取り戻したことがこの作品の核だと思うので、その決意がもう一歩だけ具体的な行動として描かれると、主人公の変化がより鮮明になり、読後感もぐっと強くなると思いました。
●良い点:春野というキャラクターの破壊力が抜群です。終始口が悪く理屈も滅茶苦茶なのに、「創造主なんて信じてないけど、もし万が一いるとしたら本気でムカつく」という台詞には妙な説得力があり、一気に人物像が立ち上がります。また、ロケット花火ランチャーという発想も馬鹿馬鹿しくて最高で、タイトルどおりの勢いをしっかり回収しています。しかも、その大掛かりな兵器がほとんど失敗に終わることで、ギャグとしても春野らしさとしても成立しているのが面白いです。重い題材であるカルト宗教や自殺願望を扱いながらも、全体のテンポが軽快で、会話劇としても非常に読みやすい作品になっていました。
●応援メッセージ:勢いと熱量で最後まで読ませる、とてもエネルギーのある脚本でした。特に春野の存在感は圧倒的で、彼が登場した瞬間から作品の空気が一変し、そのままラストまで引っ張っていく力があります。一方で、本当に描きたいのは文夏が絶望から一歩踏み出す物語なのだと思います。だからこそ、最後に彼女自身の選択や行動をもう少しだけ描き切れれば、「破天荒な侵入劇」だけでなく「少女の再生の物語」としても大きく印象に残る作品になるはずです。発想力と会話のセンスは非常に魅力的で、笑いと怒りが同居する独特の世界観を持った一本でした。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森
米俵 2.3 2.5 2.5 2.6
太郎 2.5 2.2 2.6 2.3
さいの 2.3 2.4 3.0 2.6
しののめ
山極 2.4 2.5 2.5 2.5
平均 2.38 2.37 2.64 2.49
合計 4.74 5.14

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.5 2.0
米俵 2.2 2.2 2.0
太郎
さいの 2.0 2.0 2.5
しののめ
山極 2.0 1.7 1.5
平均 2.23 2.10 2.00
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.5 2.0 2.2 2.0
米俵 2.7 2.1 2.2 2.1
太郎
さいの 3.0 2.3 2.3 2.5
しののめ
山極 2.0 1.5 1.5 1.5
平均 2.55 1.98 2.05 2.03

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森
米俵 2.5 2.4 2.5
太郎
さいの 3.0 3.0 3.0
しののめ
山極 2.5 2.5 2.5
平均 2.67 2.63 2.67
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森
米俵 3.0 2.5 2.5 2.3
太郎
さいの 3.0 2.5 2.7 2.3
しののめ
山極 2.5 2.4 2.5 2.5
平均 2.83 2.47 2.57 2.37

2026.7.10 アップ

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