※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。
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初稿(★4.05)
脚本_太郎14v1『全人類皆殺し大作戦-後編』(はじまり)_250608
脚本太郎
●自己採点
「好き」3「脚本」1.5
●ログライン100
いじめられっ子である霧崎と喧嘩になり彼女を怒らせた同じくいじめられっ子の春野は、一時は命の危機を感じるも、霧崎が家族とその他を惨殺したのに感化され、共に殺人行為に臨み、破滅する。
●フック/テーマ
狂人の誇大妄想/いじめと反抗
●ねらい/テーマ触媒
テーマ触媒:はじまり
ねらい:大量殺人のはじまりを描く
●感想
長くなってしまいましたが一先ず終わりまで書ききれて良かったと思います。
よろしくお願いします。
テーマ触媒3:「回想」「ミステリー」「はじまり」「おわり」「いちばん書きたいもの」
フィードバック
雨森れに
●採点
「好き」1.2「脚本」1.6
●ログライン100
自分より弱者を虐めることで憎悪を収めていた春野は、躊躇いもなく家族を殺していく霧崎に陶酔し、全人類皆殺し大作戦への一歩を踏み出す。
●フック/テーマ
連続殺人/善と悪
●カタリスト
春野、驚きと怒りを露わにして立ち上がると、一歩詰め寄って、
●不明点、不自然な点
・霧崎→「長々話したけど、無駄だったかな。君も含めて、やっぱり世界の方が正しくないのかも。わたしとは合わない」と殺す予定の全人類と春野の考えをひとまとめにしているのに、共犯の約束をしただけで殺さない理由がわからなかったです。
・春野→霧崎の在り方を散々否定していたのに殺人現場を見たら陶酔した。考えの切り替わりが唐突なように見えました。
●自由感想
中編とのテンションの差が大きくて、驚きました。
こちらのほうが動きがあって想像しやすかったです。
さいの
『全人類皆殺し大作戦-後編-』初稿
●採点
「好き」2「脚本」2
●ログライン100
霧崎の全人類皆殺し大作戦に異を唱える春野だが、霧崎が一家を皆殺しにしたのを見て二人は一致団結し、作戦を決行する。
●フック/テーマ
中学生の殺人犯/復讐?
●カタリスト
春野「嘘だろ」
●ルールミス
特に無し。
●不明点・不自然な点
特に無し。
●感想
最後殺す時のカタルシスみたいなことを考えると、春野と桐崎の会話を見せるよりは霧崎の家族をもっと描いた方がよかったんじゃないかなと思いました。家族殺しがあっさりしていて、何かが高まった故の出来事ではなく、突然の出来事というか、カタリスト的な印象を受けました。
また、このセットアップなら霧崎がどのように家族を殺すのか、は見せて欲しいと思いました。いうて口だけで殺さないっしょ、という見方へのアンサーとして。
しののめ
●採点
「好き」2.7「脚本」2.2
●ログライン100
春野は霧崎の考えや「全人類皆殺し大作戦」に賛同できず、霧崎を軽蔑していると告げてしまい危うい雰囲気になるも、霧崎が家族や兄の友達を皆殺しにしたことで、一気に霧崎への陶酔へ傾く。二人は計画を実行に移すも、結局は失敗し破滅する。
●フック/テーマ
中学生による大量殺人/復讐
●カタリスト
春野「嘘だろ」
●不明点・不自然な点
・中編…春野「まともじゃないというたけで」「ぼくは君よりは自分客観視できてるし」
細かい点ですが、濁点と「を」が抜けてるかな?と思いました。
●感想
・後編は特に、盛り上がりや見どころがあって良いなと思いました。勢いで読ませる面白さがあると思います。
・極端すぎることを言っている霧崎に対し、軽蔑すらしていた春野が掌を返して信者化するまでの感情変化を描くというアイデアが面白いです。オチも好きでした。
・ただ、日本の警官が中学生に対し発砲する?のはかなりハードルが高いかも…。
・中編の会話が少し長く、二人の間でしか通じない理論が展開されすぎているので、もう少し整理・取捨選択できると良いかもと思いました。パンチライン的な台詞はいくつかあると思うので、それらを際立たせてより印象的な濃い会話にするためにも、より少ない会話量で効果的に二人の理屈や哲学を展開できると良いかなと。一方で後編はやはり、殺人という具体的な行動の後に、印象的な台詞が端的に入って来るので、霧崎の言葉に説得力が増して効果的に機能していると思います。
・春野と霧崎が「普通より一定以上劣っている」ことの説得力に欠けるかもしれません。霧崎は特に、学校でも家庭でも最悪な環境に置かれているので圧倒的弱者であることは分かるのですが、「劣っている」かといわれると…本人たちがそう思い込んでしまっており、かつ人格的に相当欠如してしまっているということではあると思うのですが…中編は特に、理屈っぽく語っている場面だけを見せられている状況なので、「普通より劣っているかは分からないが、最悪な扱いを受けており、かなり鬱屈した二人ではある」「むしろ、なまじ言語野が発達しているようにも見え、二人の言う『劣っている』が何を意味するのか分かりにくい」という状況かもしれません。
・春野「凄い⋯⋯ きっと殺せるよ⋯⋯ 君となら、世界中の人間を⋯⋯ !」
家族たちを一気に殺してみせたので、気持ちはわかるのですが、流石に感情が変化しすぎかなと思いました。ここでは一旦「凄い……!」くらいに留めても良いかも。分かりやすく言葉にさせなくても、表情の描写などで陶酔感は示せるようにも思いますし。
・倫理的なことは一旦置いておくと笑、春野が見てないところで霧崎が全員殺してから春野を呼びつけるより、春野の目の前で一人ずつ殺す様子をしっかり描きながら、霧崎の哲学を端的に語るという形にした方が、春野が霧崎信者化していく様子がじっくり描けるかもと思いました。あくまで一案ですし、より映像として流しづらいものにはなりますが笑
・霧崎一人で自分より年上の男たちを皆殺しにするのはすごくハードルが高いので、殺すための準備を既にめちゃくちゃ入念に仕掛けてあった、ということにし、そこもしっかり描写した方が良いかもしれません。その周到さや実行力込みで春野にも読み手にも見せることで、霧崎の本気度や春野の感情変化にも説得力が出るかもしれません。
ChatGPT
ありがとうございます。脚本「全人類皆殺し大作戦-後編-」を拝見しました。内容は非常にショッキングで、思考実験的な要素も多く、登場人物の心理の異常性が丁寧に描かれている点は評価できます。
●一番大きな問題点:
倫理的インパクトが非常に強く、読者や観客に伝わる意図やメッセージが曖昧で、誤解を招きかねない構造になっていること。この脚本では、殺人や暴力を通じて「正しさ」や「生きる術」が描かれていますが、その描写があまりにもリアルかつ過激でありながら、それを受け手にどう解釈してほしいのかが明示されていません。結果的に、暴力が自己肯定や救済として肯定されているように読まれてしまう危険性があります。
●改善案3つ:
テーマの輪郭を明確にする台詞や演出を追加する
例えば、「暴力の循環は破滅しか生まない」といった、登場人物以外の視点やメタ的発言を挿入することで、観客に一歩引いた理解を促せます。春野や霧崎以外の“正常”な人間の反応を入れるのも手です。
春野の変化に段階的な葛藤を描写する
最後の豹変ぶりが急すぎるため、視聴者が彼の“共犯”への転落に納得しづらい印象です。例えば、「これは正しくない」と内心で葛藤しながらも惹かれていくなど、心の揺れ動きをもっと丁寧に描くと説得力が増します。
タイトル・終盤の演出で皮肉や風刺性を強調する
たとえば、最後に「これは彼らにとっての『救い』だったのか?」といったナレーションを加えたり、タイトルを風刺的に変える(例:「正しさの処刑ごっこ」など)ことで、問題提起の物語として読まれやすくなります。
●応援メッセージ:
この脚本は、タブーに真正面から切り込む勇気ある創作です。重く、そして扱いが非常に難しいテーマだからこそ、作者の「伝えたいこと」をもう一段明確にすることで、より多くの人の心を揺さぶる力を持てるはず。あなたの表現力と覚悟はすでに伝わっています。これからも、作品に「問い」と「深み」を加えながら、唯一無二の世界を描き出してください。応援しています!
修正稿(★4.15)
脚本_太郎14v2『全人類皆殺し大作戦-後編』(はじまり)_250630
修正期間:2025.6.17→2025.6.30(13日)
脚本太郎
●自己採点
「好き」2.5「脚本」1.6
●ログライン100
いじめられっ子である霧崎と喧嘩になり彼女を怒らせた同じくいじめられっ子の春野は、一時は命の危機を感じるも、霧崎が家族とその他を惨殺したのに感化され、共に殺人行為に臨むことを決意する。
●フック/テーマ
狂人の誇大妄想/いじめと反抗
●ねらい/テーマ触媒
テーマ触媒:はじまり
ねらい:大量殺人のはじまりを描く
●感想
後半を削った分殺害の描写にシーンを割くことができました。
よろしくお願いします。
修正稿へのフィードバック
雨森れに
●採点
「好き」1.2「脚本」1.7
●良くなった点
かなりグロいですが、初稿より動きがあって、春野の気持ちを変えるだけのことがあったのだと伝わりました。
●感想
霧崎が本当に容赦なくサクサク殺していくので、殺人シーンが好きな人に刺さりそうだと思いました。
さいの
●採点
「好き」2「脚本」2.5
●自由感想
痛快なアクションシーンが追加されて、見たかったものが見れました。作品の趣向に沿った形でのカタルシスが描かれていたと思います。中編からそうですが、ナイフへの言及が増えたことで最後の殺戮シーンに向けた緊張感が高まっていたように思います。
しののめ
●採点
「好き」2.7「脚本」2.4
●感想
派手な殺戮シーンがしっかり描かれていて良かったです。春野の感情変化もより自然になり、説得力が出たと思います。ここまでしっかり殺害シーンを見せるとなると、霧崎が家族たちからどんな目に遭わされてきたか、台詞による情報だけでなくもう少し視覚的に見せてくれたら、殺戮シーンで観客がうっかりカタルシスを得てしまう、といったような仕掛けにできそうだなと思いました。
ChatGPT
●素晴らしい点の称賛
1. 緊張感あふれる心理劇の構築力
春野と霧崎の対話劇は、まるでチェスのように緻密に構成されており、「誰が上か」「誰が正しいか」を巡る駆け引きが読者を深く引き込ませます。特に春野の論理的な冷酷さと、霧崎の静かに燃える狂気がぶつかり合うシーンは、狂気と理性の境界を見事に描いていました。
2. セリフの鋭さとキャラクター性の明瞭さ
どのセリフにも芯があり、特に春野の「つまりぼくは、少なくとも君よりはずっとマシな、相対的に正しい人間だということだ」は、キャラクターの思想や価値観を一刀両断で表現していて強烈でした。セリフによって、登場人物の精神状態や価値観が伝わってくる点も秀逸です。
3. バイオレンス描写と映像的演出の迫力
後半の連続的な殺戮シーンは、映像的で強烈。視覚的にも読者の想像力を刺激し、作品全体をクライマックスへと引っ張っていきます。「三人の脛骨が折れる音が響く」や「ナイフを眼球寸前で止める」など、音や間を含めた演出が非常に巧みで、単なる残虐描写で終わらせない緊張の持続に成功しています。
4. 主題の一貫性と挑戦的な倫理観
「正しさ」とは何か、「被害者」「加害者」という立場の曖昧さ、そして社会的な復讐と狂気の同居。この脚本は単なるサイコホラーではなく、読者の倫理観そのものを試してくるような力があります。挑発的で、文学性すら感じさせる主題性に圧倒されました。
●次回作への応援メッセージ
太郎さん、あなたの筆致は鋭く、そして大胆です。タブーにも恐れず切り込むその姿勢は、脚本家としての本質的な勇気と才能を物語っています。この「全人類皆殺し大作戦-後編-」はまさに“壊す”ことで“問う”作品でした。
次回作では、ぜひ今回のような強烈なキャラクターの“その後”や、彼らの存在が社会にもたらす波紋を描いてみてはいかがでしょうか? あなたなら、さらに奥深い狂気と理性のドラマを描けるはずです。
これからの作品も楽しみにしています。どうかこのまま、妥協せず、過激でいて誠実な作品を世に問い続けてください。
あなたの物語は、読者の心を確実にえぐります。応援しています!
以上
採点
初稿 | 修正稿 | |||
好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
雨森れに | 1.2 | 1.6 | 1.2 | 1.7 |
脚本太郎 | 3 | 1.5 | 2.5 | 1.6 |
さいの | 2 | 2 | 2 | 2.5 |
しののめ | 2.7 | 2.2 | 2.7 | 2.4 |
山極瞭一朗 | * | * | * | * |
平均 | 2.23 | 1.83 | 2.10 | 2.05 |
合計 | 4.05 | 4.15 |