※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。
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初稿(★4.93)
脚本_雨森32v1『明けるまでLofi』(セクシーさ)_250804
雨森れに
●自己採点
「好き」2「脚本」2
●ログライン100
圭は朱里と深夜ドライブをし、朱里の服装の変化に気づき、それがデザイナーとして渡韓するためと知って祝いの言葉をかけるが、朱里から愛車を任せると言われて思わず告白してしまう。/85文字
●フック/テーマ
深夜ドライブ/恋愛
●ねらい/テーマ触媒
映像的にセクシーなショットを加える/セクシーさ
●感想
ねらいは概ね達成できたかと思いますが、「セクシーさ」という部分では単語に触発されただけです。
内容的にはセクシーさに重きを置いていません。
よろしくお願いします。
フィードバック
脚本太郎
●採点
「好き」3 「採点」2.6
●ログライン100
友人の朱里に気がある圭は、朱里と年に一度のドライブでいつも通り緩く接していたが、韓国行きの話を聞いて祝いつつも翻弄され、さらに車を任せられるという話の流れで告白してしまい、動揺されるも、前向きな方向に向かう。
●フック/テーマ
アラサーの恋愛/想いを告げるタイミング・向き合い方
●カタリスト
柱2: 高速道路のETCを通る。
●不明点・不自然な点
圭が朱里に強い想いを抱いていながらも年に一度しか会っておらず、しかも向こうから誘われるのを待っているというのは受け身過ぎかなと思いました。そこまで内向的なようには見えず、朱里との関係も良好なようなので、告白する勇気がないまでももう少しアプローチしている様子を見せた方が良いかもしれません。
●自由感想
自然な会話の中で二人のセットアップがスムーズにされていたのが上手いと思いました。また、二人の絶妙な距離感が伝わってきて、その後どうなったのかはっきり描かない終わり方も含めて好印象でした。
さいの
●採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●ログライン100
幼馴染の朱里の車で毎年恒例の深夜の海辺ドライブに出かけた圭は、朱里から仕事の都合でしばらく韓国に行くことを打ち明けられるともに、その間車を預かって欲しいと頼まれ、焦った末に朱里に告白する。
●フック/テーマ
夜のドライブ/恋愛
●カタリスト
朱里 「私、来年は韓国にいる」
●不明点・不自然な点
・特に無し。
●自由感想
・夜のドライブのワクワクする感じを二人と共に味わうことができました。セリフでなくト書きを書き込むことによる雰囲気が魅力だと思います。車種など、その辺りもう少し知りたいです。
・セクシーさについて、「唾を飲み込む」というのがリアクションとしてかなり戯画的に思いました。
・話を進めるための会話が中心なので、ダイジェスト的で、一晩オールで会話していたことを感じられる雑多さも欲しいなと思いました。年一のドライブという二人だけの習慣の背景や、年一しか会わない朱里をどう思っていたのかについても、ほのかに読み取りたいです。
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「脚本」2.5
●ログライン100
幼馴染の朱里と恒例のドライブに出かけた圭は、朱里から韓国へ行くと告げられる。車を預かってほしいと言われたことをきっかけに、思わず告白してしまう。
●フック/テーマ
夜明けまでドライブ/恋愛
●カタリスト
柱4.朱里「私、来年は韓国にいる」
●不明点・不自然な点
圭の朱里に対する想いがやや曖昧なように感じました。好きと言う気持ちを持っているというのであれば、年一ではなく、圭はもっと会おうとしたのではないかとも思います。だけど朱里が忙しくて会えなかったとか。かなり主観的ではありますが、圭が朱里を想っているけど秘めていた状況をもう少し詳しく描写できれば、その後の渡韓→車を預ける→思わず告白に説得力が増すように感じました。
●自由感想
2人の関係性や雰囲気が、台詞やト書きを通してリアルに感じることができました。一方で、車の車種によってそのドライブの雰囲気、というよりドラマの根幹がかなり変わってくると思うので、ざっくりどんな車種か示してもよいかもしれないと思いました。 ト書きを巧みに使い、セクシーさを演出しているところが素敵だと思うと同時に、柱5.の朱里の膝には圭のシャツがのせられている。のト書きには、圭の想いや2人の関係性を端的に示していると感じ、非常によかったです。
ロバの絵本
日頃デニムなどで活発な、車仲間の女性が、女性らしい服を着ていて、きっと男の人は女性をもっと意識してドキドキしたのでしょう。
車の中を修理出来るレベルに、車に詳しいとはかっこいいです。
女性は、韓国に行ってこのままお別れになるのがとても悲しかったのだと思いました。
車をもらってほしいと言い出したことで、縁が繋がったので、お互いにずっと共通する趣味のある仲間であったこと、よかったなと思いました。
車という場所が、単なる移動手段としての車ではないように思え、大事にしている車なので、物は言わずとも女性が男性と幸せになるように、車も応援していたような感じがしました。
アジフライの行列が出来る店。
なんだかとても美味しそうです。2人で寄るところがアジフライというのが、クールなドライブの感じでいいです。旗が立っているところもいいです。
そういえばこの店があったよね、では、開いてなかったりすることもあると思うのに、一緒に美味しそうなアジフライを食べられているのも、2人がすれ違わずに成功した、幸せな雰囲気が出ています。
ChatGPT
🎯最大の問題点:「朱里の変化」が唐突に映る
この作品の肝は、朱里が「これまでの自分を変えようとしている」こと。
服装や言動、渡韓の決断など、彼女の人生のターニングポイントが軸になっているのは明白です。
しかし、圭の視点で語られているため、朱里がなぜ変わったのか、何を抱えていたのかが少し見えづらい。
観客にとっては、彼女の変化が「唐突」「急に女っぽくなった」「脚本の都合に見える」と受け取られかねません。
✅改善案(3つ)
① 朱里の“変化の理由”を圭に語らせず、自分の言葉で語らせる
現在は圭の問いかけに答える形で「服捨てた」「ブランドの方針だから」と言っていますが、それでは彼女の意思が弱く映ります。
たとえばこんな風に、自発的な台詞に置き換えてみては:朱里「もう“なんとなく”で服選んでちゃダメな気がして。中途半端に生きてたら、なんか全部失いそうで」など、彼女なりの焦りや不安、決意がにじむ表現を一言入れるだけで、説得力が段違いになります。
② 変化の兆しを“演出”や“小道具”で前半から匂わせる
たとえば朱里のバッグから海外仕様のSIMカードが見える、ハングル語のメモがダッシュボードに挟まっている、爪がサロン仕上げに変わっている、など──
台詞以外で朱里の変化を観客に伝える演出を追加するだけで、後半の告白が腑に落ちます。
③ 圭の戸惑いに「懐かしさ+置いていかれる怖さ」を混ぜる
今の圭は、やや鈍感で茶化すばかりに見えますが、朱里の変化に「追いつけない」焦りや、今になって彼女が輝いて見える心のざわつきを、短いモノローグや独り言、表情の変化で見せると、二人の心の距離がよりドラマティックに感じられます。
📣応援メッセージ
れにさん、あなたの脚本には、**言葉にしない「行間の熱量」**があります。
セリフ一つひとつが狙いすぎておらず、それでいてちゃんとキャラクターの色気や背景をにじませていて、本当に“うまい”。
このまま感情の奥行きに磨きをかけていけば、静かなラブストーリーを武器にできる稀有な書き手になれるはずです。
恋愛とは「相手を理解すること」と同時に「相手に理解されようとすること」でもあります。
あなたの筆が描くのは、そうした**“もどかしさ”に踏みとどまる強さ**。
この静かで、強くて、美しいドラマを、次回作でもぜひ見せてください。
心から、応援しています。
修正稿(★5.10)
脚本_雨森32v2『明けるまでLofi』(セクシーさ)_250815
修正期間:2025.08.13→2025.08.15(2日)
雨森れに
●自己採点
「好き」2.2「脚本」2.2
●ログライン100
朱里と深夜ドライブに出かけた圭は、朱里から渡韓を告げられ、その間に愛車を任せると言われたことをきっかけに、思わず告白してしまう。/64文字
●フック/テーマ
深夜ドライブ/恋愛
●ねらい/テーマ触媒
初稿よりふたりの背景を描く/セクシーさ
●感想
皆様の意見を参考に、設定を見直した上で、ダイジェスト的にサービスエリアのシーンを追加してみました。
このシーンとの調整でかなり削ることになったんですが、逆に無駄な会話がなくなってスッキリしたように思います。
修正稿へのフィードバック
脚本太郎
●採点
「好き」3 「採点」2.8
●自由感想
・朱里が時折表情を曇らせる描写が追加されたことで、韓国行きを告白する前の葛藤が伺え、ドラマ性に活きてると思います。
・柱9の韓国行き告白の流れは初稿の方が流れがあって良かったと思いました。
・柱9の圭「そっか。そうだよな~」からの二人のやり取りも個人的には初稿の方が感情が伝わってきて好きでした。
・何個も恐縮ですが、柱11の朱里が圭を呼び止めるシーンは、初稿の方が良かったと思います。そこは抱き締めるくらいした方が盛り上がるし、「ずっとそういうんじゃなかったじゃん」という台詞もバックストーリーが感じられて良かったです。
さいの
●採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●自由感想
・ロードスターで朱里の格好良い雰囲気がよりセットアップされたと感じましたし、「車が趣味なやつ多いの?」の裏にある嫉妬心も見えるようになったと思います。
・コーヒーが減る描写など、二人で一晩を過ごしたことが明確に演出されて、その間の二人に想いを馳せるだけの余白が生まれたように思いました。SAの描写のしょうもなさも関係性を描く上でプラスに働いていたように思います。
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「脚本」2.7
●自由感想
車の車種が指定されたことで、どのような雰囲気のドライブかが明確になり、読みやすくなったように感じました。 また、時折挟まれる朱里の不穏な笑顔の描写が追加されたことが、渡韓を告白するフリとしてうまく機能しており、その告白の唐突さがなくなったように感じました。 圭も定期的に朱里を誘っていたということがわかり、朱里への想いが初稿より明確になり、告白するに至った感情を理解しやすくなったように感じました。
詩舞澤沙衣
正直知らない単語が多くて、調べながら読みました。「Lofi」は表記としては「Lo-fi」の方がジャンル表記としては適切なのでしょうか?(標題にもしているので、もしかしたらこの表記にも特別な意図があるのでしょうか?)
また、「マツダのロードスター」には「二人乗りのオープンカー」で恋人であること、「比較的安価に手に入りやすい」ところで所得の低さの表現であるのでしょうか?(こういうのを登場人物紹介である程度明示すべきなのか、といった戯曲・脚本としてのお作法が分かりかねました。)
登場人物紹介を見ると、ふたりの属性が「会社員」と「デザイナー」となっていますが、作中におけるシチュエーションとしてもデザイナーも一会社員なのでは、と思ってしまいました。会社員というのが事務なり営業なりを指しているのかもしれませんが、物事の解像度の差が大きく、アンバランスな印象を受けました。
ChatGPT
素晴らしい点
二人の関係性の自然さ
→ 幼馴染という設定が生きており、日常の会話や小さな仕草で微妙な距離感が伝わる。
情景描写と音楽の融合
→ 「Lofi調の音楽」「道路照明」の描写で、夜のドライブの雰囲気が美しく、叙情性が高い。
細かいユーモアの挿入
→ 七味を落とすシーンや顔はめパネルなど、緊張感の中に笑いを入れるバランスが秀逸。
告白シーンの現代的リアルさ
→ 恥ずかしさや言葉に詰まる様子が自然で、観客が置かれる距離感もリアル。
れにさん、この脚本は夜のドライブという静謐な空間で二人の微妙な距離感を描く力が光っています。
小さな仕草や会話でキャラクターの関係性が自然に伝わるのは、脚本家としてのセンスが強く出ている証拠です。
次のステップとしては、心理描写と情景描写のリンクをさらに強めることで、告白シーンの緊張感と感情の厚みが増します。
この作品は十分に映画化しても観客が胸を熱くする余地を持っているので、自信を持って進めてください。
以上
採点
初稿 | 修正稿 | |||
好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
雨森れに | 2 | 2 | 2.2 | 2.2 |
脚本太郎 | 3 | 2.6 | 3 | 2.8 |
さいの | 2.5 | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
しののめ | * | * | * | * |
山極瞭一朗 | 2.6 | 2.5 | 2.5 | 2.7 |
リーダー① | * | * | * | * |
平均 | 2.53 | 2.40 | 2.55 | 2.55 |
合計 | 4.93 | 5.10 |