大部屋に移っても相変わらずの心電図と点滴に繋がれたままだった。トイレは流石にベットから下ろして貰え、ベッドの横に簡易便器と尿瓶が置いて合った。「15センチの壁の裏側にはウォシュレット付様式便器が据わっているのに、そこまで歩くのが駄目なのかよ」だった。恰も一度細動で除細動を掛けたら、癖になるのが怖い。「だから心臓に負担は掛けない。トイレは気張らないで」だった。
そもそも二週間の間どんな治療だったかというと 血を更々にする点滴を標準の三倍の量を24時間ぶっ通しで2週間身体に流し込み、心臓と肺の血管の中の血栓を溶かし除去すると言うものだった。「そりゃ身体は楽になりました。歩けるし階段登れるし、動くのが苦に成らないです」二週間たった今一生懸命主治医に訴える僕かいますね。「退院したいです。」