ざっくり読書7『MIND ASSASSIN(マインドアサシン)』かずはじめ


『マインドアサシン』

一番好きなマンガご紹介します。

MIND ASSASSIN 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
↑こちらのAmazonのリンク先の「試し読み」から第一話が無料で読めますのでぜひ読んでみてください!

やさしいお医者さん……

主人公の「奥森かずい」はお医者さん。
身長が高く(ドイツ人のハーフ)、ドアの壁におでこをぶつけては、子ども達に笑われています。

しかし、ふだんは穏やかでやさしい奥森先生には秘密がありました。

奥森医院の看板には「※精神 記憶に関する相談うけたまわります」の文字。

奥森先生じつは記憶を消す特殊能力を持っているのです。

第一話で、記憶の相談に訪れるのは恋人を亡くした少女。

人を愛する気持ちが、今を生きる足枷になってしまうことがあります。
少女の悩みを聞いた奥森先生は、能力をつかって記憶を消すか訊ねます。

少女は答える。

「先生……もし先生の彼女があたしみたいな立場だったらどうする? 先生のこと忘れちゃっても幸せになってしほしいと思う?」

「思いましたよ。昔ね……」

この一言にキャラクターの深みを感じます(この”昔話”は別の回ででてきます!)

もう一つの顔……

しばらくして、記憶を消した少女から電話があります。

奥森先生のことも憶えていないはずなのに、何があったのでしょう?

彼女は、ある人物によって、ムリヤリ記憶を呼び起こされてしまったのです。知りたくもなかった真実とともに。(彼女に何があったかはぜひ「試し読み」をどうぞ。)

いつか「大切な想い出」として思い出せるようにと、彼女の記憶を完全には消しませんでした。そのために、彼女を不幸にしてしまった……

奥森先生は、そっとピアスを外します。それは記憶を消す能力の制御装置でもあります。

記憶を消す能力は、証拠を残さずに人の精神を崩壊させる殺人の能力にもなるのです。

奥森先生は、もう一つの顔「マインドアサシン」となって、そっと家をでていきます。

ちなみに奥森先生と話している男の子は虎弥太くん。ある事情から先生が育てています(これも後の回でわかります!)

すてきなエピローグ……

日常にもどった奥森先生の元に、死んだ少女の友達が訊ねてきます……

このマンガ、エピローグがいつも素敵です。
悲しい話のあとでも、おだやかな、ふわっとした気持ちにさせてくれます。

二話目以降も、記憶にまつわる素敵な話が展開されていきます(殺人がない回もあります)。

これが週刊ジャンプに連載されていたというのが、今思うとすごいなと思います(しかし、途中からややバトル色がでてきて連載終了します)

その後は、月刊誌や季刊誌に移って続きます。連載時しか読んだことない方もいるかもしれませんが、主人公の過去など、ステキな話もでてきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

作者のかずはじめさんは、その後、
『明稜帝梧桐勢十郎』

などジャンプらしいマンガを経て、

『Luck Stealer』

という作品を描かれます。
「運」を盗んだり、分け与えたりできる能力を持つ殺し屋という設定で『マインドアサシン』に通ずるものがあって好きです。

読み切りも上手い作者さんですので、
『Unify―かずはじめ短編集』
『UNIFY Second Generation かずはじめ短編集』も読み応えある隠れた一冊です。絶版なのが残念です……。

緋片イルカ 2019/08/25
2020/06/06大幅改稿

●書籍紹介
現在、Kindle版のみが正規販売しているようです。全5巻なので大人買いしても2000円程度です。気になった方はぜひぜひ読んでみてください。
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