脚本添削『忸怩』(★1.5)

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初稿(★1.4)

『忸怩』脚本太郎_20230718

脚本太郎
●自己採点
「好き」3 「脚本」2

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2「脚本」1
●良かったところ・好きなところ
高城のヒステリックさ。ヤバイ人間なのが伝わってきた。
淀川が木原に対してずっと諦め続けて、最終的に軽蔑しているのだと思うと可哀想な気持ちになった。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
・人物表、メインの人物には下の名前が欲しい。性別がわかりにくい。
・木原と淀川は付き合っているのに名前で呼び合わない。関係性が浅く見える。
・柱1 22行目、柱3 41行目と51行目:()の部分。カッコに入れずに表現できると思います。
・柱2:外観の説明がないのでどんな書店かわからない。
・柱3 1~4行目:高城の外見の説明するなら机より先のほうが自然かも。机もどんな机か説明があったほうがイメージしやすい。控室の広さもあればどのぐらいの距離で暴れていて、どのぐらい距離を置いてドン引きしているかわかりやすいと思う。
・柱3 7行目、柱13 10行目:この長さのセリフを映像として聞いても理解できないかも。あとこれを覚える役者さんがかわいそうです……
・柱7:わかりずらい。場所の説明はト書きに。自動車・車内(夜)/高城の車。走行している。とか。柱を見て場所と時間帯、ト書きを見て情報のほうが見やすい。
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
淀川に感情をもっと持たせる。木原を裏で動かす。たとえば↓
木原といるときは天真爛漫だったのが、高城にイジメられる最中に泣いたり歯向かったりする。
木原も裏で書店本部に抗議入れたりするが表立って助けられない。
最終的に笑わなくなった淀川が木原に別れを告げる。とか。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
全体的に一文が長めで、情報が多く読みづらさを感じる。
ト書きは指示書なので、人物を動かすときは
『木原が女性に気付くと、少しの間見惚れる』→『木原、女性に見惚れる』
『女性とすれ違った直後、淀川が肘で木原を軽く突く』→『淀川、木原の様子を見て肘で軽く突く』
という形を多めにして短くしていくと読みやすくなると思います。
●ミス?
・柱1 5行目:木原「が」→「は」な気がします。
・柱3 14行目~、柱13 24行目:レイアウト崩れている。
・柱8、柱10:どうした
・柱11:スマホ画面のセリフになっている
・柱15 14行目:空白行

川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良かったところ・好きなところ
高城のセリフ、ハゲという口癖、お疲れ様が気に入らない
インパクトのあるキャラ
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
特に無し
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
ビートを強調する
オープニングイメージ、セットアップ
例えば、飲食店で淀川に間違って料理を運んだ店員をたしなめる木原、仕事の出来る男性リーダーが出てきて、女性店員をしっかり指導しているようだが、陰で怯える女性店員
恋人の味方になれないラストとの対比、木原が憧れる仕事風景、不穏な暗示
テーマの提示
例えば、立場によって人は態度が変わる事
フィナーレ
例えば、高城のせいでお得意様の商品を取り違えてしまった淀川。木原は告発するか葛藤するが、エリアマネージャーが淀川を助けて、いい仲になってしまう
●ツイストアイデア
特に無し
●ミス?
特に無し
●主人公のwant
1ページ 木原「淀川も、バイトくらいしてみても良いと思うなぁ」
catalystも同じ
●自由感想
一般的な書き方、特定の内容でない限り、以下のよう

人物表
主役はフルネームが一般的
脇役はフルネーム、姓だけ、名だけなど
木原の名が長男なのかとか男性性を表していれば今回のテーマである立場に葛藤するキャラクターを表せる

シーンの情景描写
柱の場面について、初めて出す場面などイメージのない場面は規模や雰囲気を詳しすぎず書く
2.木原たちのバイト先の書店・外観(夕)
5、6階建てのビル。

人物の動作
カメラに映らない文章表現、心理描写をしない。
4ページ 淀川の目に失望の色が混じる。
→淀川、放心した表情。
7ぺージ 淀川の背中を忸怩たる思いで見つめる。
→木原、遠ざかる淀川の背中をじっと見つめる。

米俵
好き2 脚本1
●良かったところ・好きなところ
ハッピーエンドでないところ
高城のヤバさ、ハゲがハゲ呼び
期待したのに裏切られる切なさ
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
高城が淀川をターゲットにした理由
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
ミスの部分を直して、長台詞を調整するとプラス1点はすぐだと思います。
●ミス?
他の方から指摘されていた部分だったので…それ以上は見つけられませんでした。
●自由感想
初めてでこんなに書けるのは凄いと思いました。

月三
●採点
「好き」2「脚本」1
●良かったところ・好きなところ
高城の悪役としてのキャラクターがはっきりしているところ。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
主役の木原の性格の良い部分が、少し分かりにくいような気がしました。シーン7で高城がニヤリとした後、何が起きたのか気になりました。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
逆ラブストーリー(二人がくっつくのではなく離れていく)という方向で行くのならば、最初の方で、仕事中にもメイン二人の距離が近いシーンがみたいきがしました。
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
パワハラを受ける方を逆転させて、木原がパワハラを受けて、淀川が助けるが木原が感情的になり何か淀川を傷つけてしまう。そして、淀川が失望するような展開などにしても、二人の関係がもっと描けて面白いのかなあと思いました。
●ミス?
P2くらいから、ト書が台詞の位置に上がっている部分が複数ある。

以下、ミスというより気になった点です。
(?シーン15の「下校時刻なので」というのはなくても、夕方ということでわかるので不要かなと思いました。)
(?全体的に句読点が少し少ない気がしました。)

石川
●採点
「好き」3「脚本」2
●よかったところ
シーンの運びが自然だったのでスラスラ読めました。
●わからなかったところ、不自然だと思ったところ
話自体にわからないところはありませんでしたが、以下の2点が不自然に思えました。
①シーン3 高城「えーまあ盗撮云々を抜きにしても?本社から前の店長はかなりいい加減な人だったと伺ってます」
人当たりの良い前の店長の評価は低くて、高城は本社からの評価が高いのでしょうか。
②シーン3 高城、淀川の足に勝手に引っ掛かってかなり派手に転ぶ(勝手に)。
高城と他の店員たちには物理的な距離があるのではないでしょうか。
●脚本がプラス1点されるには
タイトルと本文の終わりには忸怩とあり、ねらいでは徐々に関係が冷えていく男女の様子となっているためブレていると思います。ドラマとして徐々に冷えていく関係性が描きたいなら高城のような強烈な人物よりも、もっと身近にいそうな嫌な店長に変えて、ひたすら情けないまま変われない木原に彼女である淀川が愛想を尽かすとした方がよいと思います。コメディなら情けない姿で笑わせるとか。あと木原がどんな人物かぼやっとしているので、最後に感じた忸怩たる思いが自分の情けなさへ(そもそも木原は自覚しているのか)なのか、淀川に悪いことをしたなのか、何に対する忸怩たる思いなのかがわかりませんでした。
●ツイストアイデア
自分ならジャンルはコメディで、木原は情けないまま変われないと描きます。
●ミス?
シーン3。ト書きの位置の間違い。
シーン13。セリフの位置が揃っていない。
●ビート
「want」:シーン1、木原「淀川も、バイトくらいしてみても良いと思うなぁ、って」
「カタリスト」:シーン3、高城「急遽この店舗を担当することになった高城です」

イルカ
採点「好き」2、「脚本」1
・10分脚本は4~6頁に収める。
・メインキャラクターはフルネーム
・人物表やログラインは補足資料。前提資料ではない。
・外観の柱を立てたら、必ず描写のト書き
・1回のセリフは2行以内が目安。ちゃんと音読する。
・ト書きは1行、1人の1動作が目安。
・!?などの二重記号禁止。1つでも多用しない。
・文章としてでなく映像にしたときに観客に誤解なく伝わるか意識。

修正稿(★1.5)

『忸怩』脚本太郎d2_20230907
修正期間:2023.7.25→2023.9.7(44日)

脚本太郎
●自己採点
「好き」2「脚本」1
●自由感想
何を削って何を加えるべきか、色々と考えていたのですが、結果的にバランスが悪くなってしまったように感じます。
また、かなり遅くなってしまったので、次回はもっと早く修正できるようにします。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2「脚本」1
●良くなった点
内容はほぼ変わっていないけど、前回より読みやすい。そのおかげが映像がイメージしやすくなった。
●自由感想
淀川ちゃんには幸せになってほしい。

川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良くなった点
机の音を段階的に入れて強調している
ラストに小道具で忸怩たる思いを感じる
●自由感想
特に無し

米俵
●採点
「好き」2点「脚本」2点
●良くなった点
舞台っぽい面白い演出が入っていた。
木原の忸怩たる思いが伝わってきた。
●自由感想
「お前だせーよ、何やってんだよ、木原ぁ…」
って気持ちになりました。

月三
●採点
「好き」2「脚本」1
●良くなった点
木原が最後ハラスメントの書類を丸めているのが、感情で動けないタイプの弱さや悲しさが出ていていいなあと思いました。ト書きが全体的に読みやすくなっている印象を受けました。

石川
●採点
「好き」3「脚本」2
●良くなったところ
シーン2の木原と淀川の会話で、音を入れたことで「これから何か起こるのかな?」という掴みに感じられて、音が無い初稿よりは合る2稿の方が良いと思いました。
●自由感想
シーン2で音を追加して煽った結果、次のシーン3で高城が登場したときに、ログラインで内容がわかってないと淀川が高城の性被害に合うという匂わせにも感じられたので、高城は嫌なお局とかの女性人物に変えるのもアリかなと思いました。現在の高城ほどのモンスター感は出ないかもなので何とも言えませんが。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2 1 2 1
川尻 3 2 3 2
米俵 2 1 2 2
月三 2 1 2 1
石川 3 2 3 2
太郎 3 2 2 1
イルカ 2 1 * *
平均 2.4 1.4 2.3 1.5

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