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初稿(★1.8)
雨森れに
●自己採点
「好き」2「脚本」1
●自由感想
イルカ先生からの雑でも出しちゃえ!に背中を押されてなんとか間に合いました。
二面性というとジキルとハイドだなと思って「身内に優しい香純」と「人を虐げるのが好きな香純」を書きたかったんですが、どちらのwantもうまく作れませんでした。
アロワナは餌を狩るために飛び出る習性があって、ルゥはその習性で死ぬ。
そして香純はイジメ(片付け)をして罰を受ける。って感じでリンクさせたかったです。難しかったです。
テーマ触媒2:「脚色」「二面性」「キーアイテム」「サイレント」
フィードバック
川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良かったところ・好きなところ
アロワナの暗喩
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
やや展開豊富に感じました
例えば、オープニングの水族館のシーンを引き延ばしてそれだけで5ページにしても良いかと思いました
want/debate戸高から結婚の意思を確かめたい
deathアロワナを否定される
PP1アロワナは置いていく/冷酷な性格を隠す
battle冷酷な性格を引き出す障害たち
エサやり体験で思うように食べない魚に苛立つなど
finaleアロワナ飛び出す/冷酷な性格がバレて結婚の望みが無くなる
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
ビートを強調する
セットアップで2面性を描写する
例えば香純が水族館で騒ぐ子どもを陰でつねる等
●ツイストアイデア
特に無し
●ミス?
柱4 ゆみ、キャしそうな表情
●主人公のwant
2ページ 戸高「社長、お前の事、ー」
香純「そっか。ー」
catalystも同じ
●自由感想
特に無し
米俵
●採点
「好き」2「脚本」2
●良かったところ・好きなところ
アロワナを使っていたのが、それだけで惹きつけられました。
また、飛び出るというフリと死んでしまったオチが話とも上手く絡んでいるな…と思いました。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
なぜ、虐めているのかの背景が欲しかったです。
また、生き物を飼っている側からすると仕事で何かあっても、帰ってきたら生存確認を1番にするかな…とは思いました。
(人によるとは思いますが、香澄は大切に思ってそうだったので…それを超えるイライラだったとは感じましたが少し気になりました)
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
ゆみをいじめる背景があると更に感情移入出来たと思います。
(いっそ、ゆみはいなくても良かったかもしれません)
また、ルゥが死んだあとの悲しみがもっと伝わってくると良かったです。
●ミス?
柱4香澄のセリフの間にト書きがない。(わかれていたので、入れるつもりだったのかな?と思いました)
キャしそうなの部分
●自由感想
アロワナを入れるあたり流石だなと思いました。
月三
●採点
「好き」2「脚本」2
●良かったところ・好きなところ
日常生活の中にアロワナがいるというのが面白かったです。アロワナが飛び出るということが冒頭で書かれていて、蓋が壊れているというフリで不穏な気配があり、最後亡くなったのでなるほど面白いなと思いました。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
香澄がゆみをいじめる理由と最後戸高との関係も壊れたのだと思いますが、それが抽象的で少しわかりにくく感じました。あと両親のお出かけ中に、なぜルゥが餌狩をして飛び出しちゃったのか気になりました。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
香澄にとって一番大切なものをはっきりさせたほうがわかりやすい気はしました。(戸高との結婚、優等生でいること、ゆみをいじめること、アロワナ)
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
香澄にとってルゥがもっと大きな精神的な支えになっていて、ラストの死で絶望的大ダメージを受ける。戸高との結婚は優等生でいたいためで、ゆみをいじめるのは周りに好かれているのが気に食わなかったから(ただこれだと2面性があまり出てない気がします。2面性出すのってとても難しいですね)
●ミス?
シーン4の最後から2行目前、キャしそうなとなっております。悔しそうな?
●自由感想
アロワナが普通のサラリーマンの日常という設定を、少し異色な舞台に変化させているのが面白いなと思いました。タイトルも綺麗で好きです。
石川
●採点
「好き」3「脚本」2
●良かったところ
ト書きが想像しやすい、アロワナの映像にワクワクする。
●よくわからなかったところ
なぜ香純はゆみをいじめるのか?
●ツイストアイデア
丹羽香純がどういう人で、なぜここまでひどいいじめっ子なのか掘り下げて考える。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か
いじめっ子にも愛情を持って接しているものがある、という考えはたしかにそうだと思いますが、それについてテーマの掘り下げが足りないと思いました。
●ビート
主人公のwant:1ページ目、香純「真一さんと結婚するときは連れて行かないよっ」
カタリスト:2ページ目、香純は台ふきを濡らし、絞った水を珈琲の中に入れる。
脚本太郎
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良かったところ・好きなところ
主人公の多様な感情を表現しているところが好きでした。アロワナも良い雰囲気が出ていると思います。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
特になし
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
香純に二面性があることが最初にセットアップされておらずやや唐突感があるので、そこを追加すると良いと思いました。
香純がゆみを苛める理由があると良いと思います。何か精神的に不安定になる要因があってゆみに当たってしまっている、など。単に嗜虐心が強いとか、社長に接触するためとかだけだと、読者(視聴者)が共感しにくいと思うので。
●ツイストアイデア
特に無し
●ミス?
シーン4 『 ゆみ、キャしそうな表情』→悔しそう?
シーン4 香純の台詞が二つに分かれている箇所がある。
●主人公のwant
シーン1 香純「真一さんと結婚するときは連れて行かないよっ」
catalystは、シーン1 戸高「会社では戸高先輩な。今日、社長来るって」
●自由感想
読んでいて、映像として思い浮かべやすい部分が多かったと思います。
修正稿(★2.0)
『浴室とアロワナ』雨森れに(二面性)d2_230912
修正期間:2023.9.8→2023.9.12(4日)
雨森れに
●自己採点
「好き」3「脚本」1
●自由感想
アロワナの様子と香純がリンクしているので話の筋は変えない方向で修正してみました。
みなさんがよくわからないと指摘してくれた部分は回収できたかなと思ってます。
修正稿へのフィードバック
川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良くなった点
わかりやすくなった
2面性の強調
アロワナとの関係
別れたと分かるラストシーン
●自由感想
特に無し
米俵
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良くなった点
最後のシーンによって、アロワナへの愛情が深く伝わってきたと同時にアロワナの関係と香澄との繋がりが分かりやすくなっていました。また、セリフの追加で2面性という部分も強調されていたと思います。
月三
●採点
「好き」3「脚本」2
●良くなった点
香澄の追加されたセリフや動きでずる賢さがわかりやすくなっている気がしました。また、ラストのアロワナとの別れの時間が長くなりペットへの愛着も以前より強く感じました。
石川
●採点
「好き」4「脚本」3
●良くなった点
シーン4の香純のセリフ、「弱いってそれだけで可哀想だよね」。これだけで香純がどんな人かわかり、自尊心の高さも感じました。また次のアロワナが肉食だから好きというセリフから、香純は同じ強者側には歩み寄るタイプということがわかり、この2つのセリフから香純はこういう人なんだろうなというのがなんとなく想像できました。
●自由感想
シーン1の水族館で飼育員にぶつかられたときに、ト書きには怒りの表情とありますが香純ならイラ立ち程度なのかなと思いました。強者ゆえの余裕があるのかなと感じたので。物凄く沸点が低い人とも考えられるのですが。
脚本太郎
●採点
「好き」3「脚本」2
●良くなった点
最初の方で香澄に二面性があるのがセットアップされていたのが良いと思いました。
台詞に香澄の嗜虐心が現れていて良いと思いました。
●自由感想
香澄が会社で報いを受けたこととアロワナが死んだことに関連性がないのが、(伏線があるとはいえ)展開として少し弱いのではないかと思いました。
イルカ
※採点なし
・シーン1「飼育員は気付かず」:人にぶつかって気づかないということはないだろう。言葉選びに注意、あるいは状況の描写不足。リアリティのない描写はそれだけで、読者の気持ちが離れる。
・男のセリフもチャラいというより、リアリティ(感情)がないかんじにチープ。「人も犬っぽいのが好きじゃん」は良い。
・シーン1は設定を説明しているだけ。まるまるいらない。シーン2から入り、トップシーンでアロワナと香純を見せる。
・シーン2「金具が緩んでいるのに気づき、顔を近づける。」:映像で伝わらない印象。弛んでいることを的確に伝える動作を考える。
・シーン2「水音」:何の音か不明。
・シーン2:アロワナは皆さんの指摘にもあるよう良い小道具だが、ピンクマウスも良い。池田ゆみに重ねるべき。
・シーン5「物陰に隠れていたゆみが、社長に声をかける。」:声をかけたならセリフを書く。言葉でなく分からせるならト書きで書く。このシーン、このタイミングが本当に効果的か疑問。悪くないような気もするがベストではないかも。
シーン6、7:説明的。ここじゃない。セットアップでやっておく。セットアップで「楽しみ」→「ドレスが決まった」などうまくいっているような段階をつけるなら、意義を出せるかも。
シーン8:ゆみの表情も欲しい。
シーン9:ここで香純が(比喩的に)「飛び出る」描写できるか? 次シーンでアロワナも描写。それが出来ていればシーン11や12の説明はいらない。映像だけで伝わるし、効果的。
・ジキルとハイドが入れ替わるキッカケや理由は設定としては作者は決めていなくてはならない。それがないと二面性ではなく、ただキャラがブレているだけにしか見えない。
・修正したセリフ部分は良くなっている。この程度のキャラ作りは初稿で目指したいところだが。
・本質的な問題は解決していない。修正時はログラインを考える。修正稿で「戸高と結婚目前の香純が裏で同僚をいじめているのがバレて全て失う。」となっているが「全て失う」に直すことが修正の方向性ではなかったと感じる。「同僚をいじめていることがバレる」→「結婚破綻」が論理的に飛躍しているため、最後のとってつけたようなシーンで説明が必要になっている。あくまで安易な一例だが「裏で同僚をいじめている香純がバレて二つ目の人格が現れる」とか「アロワナや身内にには優しいが裏で同僚をいじめている香純が、いじめがバレて〇〇」とするだけで、シーンの選び方が変わったはず。10分脚本における「ログライン」と「狙い」の記事参照。
・この程度ではアロワナの様子と香純がリンクしているとはいえない。
「アロワナは餌を狩るために飛び出る習性があって、ルゥはその習性で死ぬ」と「香純はイジメ(片付け)をして罰を受ける」をリンクさせるなら、香純が(比喩的に)「飛び出る」ことが必要。「社長にバレる」は「獲物を狙って飛び出た」と繋げるには理屈っぽい。もっと読者が自然にわかるように繋げる。アロワナ自体の飛び出すシーンもしっかり見せる。タイミングも香純が「やり過ぎた」=「飛び出た」ときに重なるように構成する。もちろんセリフで説明してはダメ。ドレスは許容範囲だが、露骨な説明で「はいはい」という感じになる。もっとさりげなく。タイミングもここじゃない。読者に「ああ、これ香純とアロワナが重なってるんだ!」とアハ体験させるように誘導するのが効果的。セットアップで誘導のスイッチを入れてあげれば、あとは読者の方から勝手に読み取ってくれて、説明台詞がいらなくなる。ということはシーン2できちんとセットアップするべきだった。
・修正期間4日は◎
採点
初稿 | 修正稿 | |||
好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
雨森 | 2 | 1 | 3 | 1 |
川尻 | 3 | 2 | 3 | 2 |
米俵 | 2 | 2 | 3 | 2 |
月三 | 2 | 2 | 3 | 2 |
石川 | 3 | 2 | 4 | 3 |
太郎 | 3 | 2 | 3 | 2 |
イルカ | * | * | * | * |
平均 | 2.5 | 1.8 | 3.2 | 2.0 |
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