※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。
※作品はライターズルームのメンバーによるもので、作者の了承を得た上で掲載しています。無断転載は禁止。本ページへのリンクはご自由に。
※作者の励みになりますので、コメント欄に感想を頂けましたら嬉しく思います。
初稿(★5.42)
脚本_さいの14v1『店じまいの後で』(おわり)_251104
さいの
●自己採点
「好き」2「脚本」2.5
●ログライン100
母の代から続く駄菓子屋「むらさわ」を閉店した義彦は、近所の少年・天成が何度も店の近くにやって来るのを見て駄菓子が欲しいのだと勘違いし、近所のショッピングセンターで買って来た駄菓子をあげようとするが、実際には感謝の手紙を渡そうとして躊躇っていたことを知る。
●フック/テーマ
駄菓子屋、閉店/恩返し
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:人生のエピローグ的な話を描く
テーマ触媒:おわり
●感想
構成としてはバトルをメインにして、MPまで書いて軽くオチをつけたくらいのつもりです。あまりセリフを言わせずに天成の感情の機微を描くことを目指しました。固有名詞の禁術を使っています。
着想としては最近ハロウィンで駄菓子を買う機会があり、幼少期に親戚の駄菓子屋の閉店に立ち会ったことがあったのを思い出したというものです。近隣の小学校からもらった手紙の束にとても喜んでいたことを覚えています。
また余談ですが、なんとなく雨森さんっぽい題材だなと勝手に思ってます。
テーマ触媒3:「回想」「ミステリー」「はじまり」「おわり」「いちばん書きたいもの」
フィードバック
雨森れに
●採点
「好き」3「脚本」2.7
●ログライン100
代々営んできた駄菓子屋を畳んだ義彦は、挙動不審な子どもを見つけ、駄菓子を用意し交流を試みたところ、子どもの目的が義彦への感謝の手紙を渡すことだったと知る。
●フック/テーマ
駄菓子屋の閉業/普遍的テーマ:感謝、時代的テーマ:子どもとの交流
●カタリスト
柱3、天成に気づく
●ツイスト
ちょい足しツイストとして。
・柱2、会話の途中で店や家の古さを眺める描写をいれる。
古い建物というのは充分伝わっているのですが、建物の歴史にしみじみするカメラワークを足すと「見せる」会話になる気がしました。
義彦「それを言うなら俺の母さんの分もだな。すると六十年以上になるよ」
良栄「そりゃこの家も寿命になるわな」
このあたりに入れると雰囲気が出そうです。
・手紙の内容を映さなくても伝わりそう。必要なのは距離を縮めることかもしれない。
会話で手紙だということはわかるので、
天成が渡す→義彦が手紙を見て笑う。感謝を述べ、バインダーに重ねる でも大丈夫かもしれません。
むしろこのシーンで必要なのは、手紙の内容より義彦と天成の距離だと思います。逃げられ→駄菓子を差し出しても逃げられ→駄菓子を用意しても逃げられ→離れた位置でさくら大根を食べていて→天成から手紙を渡される(一番近くなるシーン)だと義彦が自ら獲得してない気がします。ベタに頭を撫でるや握手するでもいいし、仏壇に線香をあげさせてもいいし、もっと会話させてもいいかもしれません。もう少し距離が縮まってほしいと思います。
●自由感想
もしNHKに短編部門があったら出してほしいと思えるお話でした。私が書くというより私の好み狙い撃ちでした笑 読めて嬉しく思います!
私がこの話のテーマだと感じたのは、恩返しというより感謝でした。冒頭ではセットアップと同時に、義彦が店や家、歴史に感謝しているように捉えられます。そして、最終的には天成からの感謝を受け取る。ギフトとしては達成感が喜びが当てはまるでしょうか。もし、さいのさんが設定した「恩返し」を活かすのであれば、天成を主人公にする、もしくは義彦が天成を気にした理由をバックストーリーに忍ばせるといいかもしれません。
いつもセリフ運びがいいと思っているのですが、今回の野球を絡めた会話は年齢やその時代を生きてきたリアルがありました。見習いたい限りです。
米俵
●採点
「好き」3.1「脚本」2.9
●ログライン100
駄菓子屋をたたむことにした義彦は、お店に来ている天成に気付き、駄菓子を差し出すが、実は感謝の手紙を渡したかったことを知り、受け取る。
●フック/テーマ
子どもとのやり取り/感謝
●カタリスト
義彦が天成に気付く
●不明点・不自然な点
閉店するしかなくなった理由は病気でしょうか?年齢的なものでしょうか?時代のせいでしょうか?(読み取れていないだけでしたら申し訳ありません)
少し曖昧な気がしたので、その部分を明確にし、義彦の寂しさがもう少し伝わってくると更に感情移入が出来るかなと思いました。
●自由感想
・好きな作品でした。
プロ野球で例えるセリフや柱3〜8の義彦の描写が特に好きでした。義彦が勘違いする流れも自然で勉強になりました。
・敢えていうなら、バインダーの中身は最後に明かした方がもう一度観たい気持ちになる+天成や他の子どもの気持ちも強調されるかなと思いました。
・短編の応募作品としても良いのではないかと私も勝手に感じてました。
脚本太郎
●採点
「好き」3 「脚本」2.7
●ログライン100
妻から受け継いだ駄菓子屋を閉店させて間もない義彦は、物陰から駄菓子屋を眺めている子ども、天成に気付き、駄菓子がほしいのかと思い声をかけるも逃げられ、アプローチをかけるうちに彼が自分への感謝の手紙をわたしそびれていたことを知り、改めて受け取る。
●フック/テーマ
駄菓子屋、店じまい直後の雰囲気、老人と子どもの交流/感謝を伝える
●カタリスト
柱5: ふと、坂の上に天成が立っているのを見つける。
●自由感想
・「天成の目的は何か?」というミステリー的なエンジンで話を進めながらも、日常から逸脱しない良い塩梅の終わり方だったと思います。
・序盤の「終わった感」の雰囲気がよく伝わってきました。
・世代交代や駄菓子屋歴の史が長く続いていたことが少し強調されてるので、可能ならそこを少しテーマとからめられるとより良いかなと思いました。
しののめ
●採点
「好き」3「脚本」2.5
●ログライン100
家族経営の老舗駄菓子屋を最後に3年だけ運営していた義彦は、閉店の日を迎えるが、その直後から近所の子ども・天成を見かけるようになり、お菓子が欲しいのだと勘違いして渡す為に試行錯誤するも、実は感謝の手紙を渡そうとしていたことを知り、それを受け取る。
●フック/テーマ
老舗駄菓子屋の閉店、目的の分からない子ども/終わっていくものに対する感謝
●カタリスト
ふと義彦、坂の上の方向を向くと、電柱の影からじっと義彦を見ている少年・大河天成(7)に気づく。
●不明点・不自然な点
・些細な点なのですが、3年にした理由が少し気になりました。義彦が店を運営していたのは最後の数年だけ、という設定は良いと思うのですが、天成が7歳なので、もう少しだけ前からの設定にして、天成(や近所の小学生たち)が物心つく頃には既に義彦だった、ということにしても良いのかなと思いました。その方がより、天成たちにとっては「むらさわ」といえば義彦である、という印象が深まり、分厚い寄せ書きを貰うことへの納得感も一層深まるかなと思います。大人にとっては最後の数年に過ぎないが、子どもにとってはその数年が全てである、という対比もより際立つかなと思いました。
●自由感想
・すごくグッときました!何気ない日常における、ちょっとした非日常のお話ですが、空気感などとても伝わってくるものがありました。天成からのメッセージ文に何の個性も無いのが非常に良く、これを渡すのにあんなに苦戦してたんだ、と思うと、オチでちょっと泣きそうになりました笑
・柱9で「こりゃ仕入れからだな」となる発想が面白かったです。
・この設定で男性しか出てこないのが面白く、とても良いなと思いました。
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「脚本」2.5
●ログライン100
昔から続く駄菓子屋を閉店した義彦は、店先で少年・天成を見かける。すぐにどこかへ行ってしまう彼を見て駄菓子が欲しいのだと悟った義彦は試行錯誤して渡そうとするが、少年の目的が感謝の手紙を渡すことだったと知る。
●フック/テーマ
駄菓子屋の閉店・謎の少年/感謝・恩
●カタリスト
柱5.ふと、坂の上の方に天成が立っているのを見つける。
●不明点・不自然な点
特になし。
●自由感想
どこかノスタルジックな雰囲気が漂う素敵な話でした。過去の経験を踏まえて描くとリアルさが増すのだなと感じました。 81歳にしてはバイタリティありすぎとは感じましたが、坂のおかげというフリも効いていましたし、義彦の個性が表れていたように思います。 引っかかるという程でもないですが、ラスト、天成の真意が明かされるくだりで、義彦側のリアクションがもう少しあってもいいかなと感じました。お菓子がほしいのかと思っていた義彦の考えは外れていたわけで、意外な反応の後に、天成にさくら大根をあげる。などでもうまく収まるようにも思いました。
修正稿(★5.55)
脚本_さいの14v2『店じまいの後で』(おわり)_251114
修正期間:2025.11.13→2025.11.14(1日)
さいの
●自己採点
「好き」2「脚本」2.7
●ログライン100
母の代から続く駄菓子屋「むらさわ」を閉店した義彦は、近所の少年・天成が何度も店の近くにやって来るのを見て駄菓子が欲しいのだと勘違いし、近所のショッピングセンターで買って来た駄菓子をあげようとするが、実際には感謝の手紙を渡そうとして躊躇っていたことを知る。
●フック/テーマ
駄菓子屋、閉店/恩返し
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:人生のエピローグ的な話を描く
テーマ触媒:おわり
●感想
カメラに映す絵をト書きで指定する意識を普段あまり持てていないので、もっとト書きで情景描写できるようになりたいなと思いました。もうちょっとやりようがあるような気がします。老人ホームの下りは初稿から設定としてはあったのですが、省いていたのを追記した形です。
修正稿へのフィードバック
雨森れに
●採点
「好き」3「脚本」2.7
●良くなった点
・店の老朽化がわかりやすくなって雰囲気が増した。
・施設に入る直前という設定が入ったことで、ギリギリまで子ども(天成)のことを考えて行動に移せる義彦の人柄を感じやすくなった。
・ラスト、天成の頭を撫でることで距離感が縮まっているのを感じた
●自由感想
他の方も挙げていましたが、施設入所前にしてはチャキチャキしてるなと感じました。
一方、介護付き高齢者向け賃貸もひとくくりに「老人ホーム」と呼ばれていたりするので、そっちのことかなとも思えました。
元気なまま入所する。息子も負い目なく送り出せる。ここだけ搔い摘むと時代を先取っているし、そこに駄菓子屋を絡ませることで中高年向けのメッセージ性の高い作品に昇華できそうな気配もありますね。
さいのさんはいつも修正稿で魅力を足してくるので、初稿もですが修正稿を読むのも楽しいです。
米俵
●採点
「好き」3.1「脚本」3
初稿よりも温かみと生活感が増し、登場人物の距離感や関係性がよく伝わってきました。特に天成とのやり取りが際立った気がしました。
ただ、私も老人ホームというのは、良栄との関係も良好で足腰がしっかりしている義彦の人物像と施設に入るしかない人物というイメージが合わないのかなと思いました。2稿で加えられた描写からも、しののめさんの案がしっくりきました。
脚本太郎
●採点
「好き」3「脚本」2.8
●自由感想
・店が古くなっていることがト書きで示されたことで、閉店に説得力が出ました。
・天成との最後のやりとりが具体的になり、深みが出たと思います。
・自分も、義彦の元気で足腰がしっかりしている感じから施設に入る前という感じを受けなかったので、しののめさんの案が良いと思いました。
しののめ
●採点
「好き」3「脚本」2.7
●自由感想
・店の老朽感や義彦の経営年数など、細かい修正が効いているように思いました。店じまいをした理由はあってもなくても良い派でしたが、老人ホームに入るという明確な理由があると良い意味で終わり感や寂しさが増す一方、自転車を漕いだり坂を上がったりすることとの整合性を取るのが難しくなるなとも感じたので、体に不調が見つかって入退院が増えるとか闘病生活が始まるとか、それこそ建物の老朽化で取り壊しになったからとかでも良いのかな?と思いました。
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「脚本」2.7
●自由感想
老人ホームに入るということにより、店じまいの理由がわかりやすくなり、没入しやすくなったと感じました。と同時に、老人ホームに入るような人が自転車を漕げるだろうかと、些細な疑問も抱きました。 また、ラスト、義彦が天成の頭をポンと撫でることで、2人の間につながりが芽生え、淡々と手紙を受け取る以上のものになったように思いました。その後の天成の反応も内気な子供っぽさがあらわれていたと思います。
ChatGPT
・一番大きな問題点:天成が何に葛藤していたのか(渡せなかった理由・恐れていたもの)が終盤まで曖昧で、観客が「なぜ逃げるのか」を感情的に掴むまで少し時間がかかる点。
・良い点:駄菓子・坂・仏壇・バインダーといった小道具が一貫して「時間の蓄積」を語っており、説明せずに人生の重みが伝わる完成度の高さ。
・応援メッセージ:静かで優しい題材を最後までブレずに描き切っていて、とても誠実な脚本です。このトーンを信じて、ほんの一押し感情の焦点を絞れば、忘れられない一本になると思います。ここまで書き切ったこと自体が、もう十分すごいです。
採点
| 初稿 | 修正稿 | |||
| 好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
| 雨森 | 3 | 2.7 | 3 | 2.7 |
| 米俵 | 3.1 | 2.9 | 3.1 | 3 |
| 太郎 | 3 | 2.7 | 3 | 2.8 |
| さいの | 2 | 2.5 | 2 | 2.7 |
| しののめ | 3 | 2.5 | 3 | 2.7 |
| 山極 | 2.6 | 2.5 | 2.6 | 2.7 |
| 平均 | 2.78 | 2.63 | 2.78 | 2.77 |
| 合計 | 5.42 | 5.55 | ||
2026.1.4 アップ
