脚本添削『雨の車中で』(★4.83)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.48)

脚本_さいの15v1『雨の車中で』(ことわざ)_251107

さいの
●自己採点
「好き」2「脚本」2.2
●ログライン100
営業マン・藤崎はコンペのためにクライアント企業の本社がある仙台へと向かうが、悪天候のため乗り合いタクシーでライバル企業の営業マン・本庄と一緒に目的地に向かうことになり……
●フック/テーマ
営業マンのライバル心、乗合タクシー/仕事の流儀
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:ネガティブなセットアップをせずに話を進める。
テーマ触媒:ことわざ
●感想
 二人を出会わせるところまでを目指して書き始めたのですが、肝心のこの後どうなるかを描く部分で、分からなくなってしまったので、一度出してしまいます。現状は藤崎から見た本庄のイメージギャップが描かれているのみとなっているのですが、本来的には出会った二人に同じ車中にいるからこその問題が降りかかるという展開にしたいです。現状のアイデアとしては運転手が体調を崩して病院に行かなければいけなくなるといったものです。

テーマ触媒4:「ことわざ」「母親」「光と影」「何も起こらない話」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.3「脚本」2.2
●ログライン100
遠方で開催されるコンペに力を入れている藤崎が、現地で悪天候に見舞われるも乗合タクシーが捕まり、先客がコンペでのライバル・本庄であることを知る。
●フック/テーマ
乗合タクシー/普遍的テーマ:敵との遭遇、時代的テーマ:仕事へのスタンス
●カタリスト
柱8、ひどい土砂降り
●不明点・不自然な点
・視点
W主人公だとは思うんですが、どちらにも感情移入ができず状況を理解するだけで精一杯という印象です。一番手っ取り早く解消するには、本庄視点を消して藤崎側の違和感を膨らませていくのがいいと思います。
●ツイスト
・上記を踏まえて私が修正するなら
柱5~7を消去。
新柱5:藤崎のセリフ後、土砂降り&雷鳴(カタリストを早くし、電車が止まる説得力を増す)
新柱6:雨でだるいと言わんばかりの本庄登場。隣に座る。電車が止まり、乗客がわらわらしはじめて焦る(ディベート)→乗合タクシーのアナウンス(MP)
新柱7:藤崎が我先にとタクシー乗り場に並ぶ。最後尾近くに並んでいた本庄を乗せてあげる。藤崎の心情的には、本庄は運のいい奴で気に入らない。
現柱10:不躾な本庄に閉口気味。本庄の背広にアシュトンジャパンの社章を発見。おそるおそる確認→ライバルだった。
というように、本庄をとことん舐めた若者に仕上げて最終的には観客側に「コイツにだけは負けたくないよね」と思わせる方向にすると思います。
・お互いタクシーで会場に向かっている設定で、ワンシチュエーションにするのも手かも?
柱1:土砂降り。藤崎がタクシーで会場に向かっている。
柱2:本庄もまたタクシーで向かっている(本庄のセットアップはそこそこで謎を残す)→タクシーパンク。
柱3:気のいい藤崎、本庄タクシーが困っているのを見つけて乗合いを提案。
柱4:本庄が髪をセットし始める。本庄のせいでお土産濡れる。その他ストレスポイントがたまる。
柱5:本庄の社章を見て、ライバルだと悟る……
こんな感じにしても↑と同じような感情に持ってこれると思います。
●自由感想
最近の若者は!と言いたくなるようなお話でした笑 ジェルのくだりは苛立ちましたね。うまい描写だと思いました。
あと、前作もそうでしたがラストが余韻系になってきているのを感じました。いろいろ挑戦しているのかなと勝手に思っています。
一方、山極さんも仰ってるようにタイトルが少し浮いているような気がしました。
やはり車の中でのバトルを期待してしまうので、ストーリーの結果を付けた時に「雨の車中で+敵と遭遇した」だと物足りなさを感じてしまいます。私のセンスだとお口に合わないかもですが、なんとも言えない藤崎の心情を表して「雨降って地ぬかるんで」、藤崎と本庄を表して「善意とZ」、タイトルオチで「乗りあったらライバル」とか考えました。よかったら参考にしてください。
そして、ここまで書いて大変申し訳ないのですが、私の浅学のせいでなんのことわざかわかりませんでした……なのでことわざの意にそぐわない場合は不明点やツイストなど無視してください!

米俵
●採点
「好き」2.2「脚本」2
●ログライン100
営業マンの藤崎は、コンペに向かうために乗ったタクシーで相乗りした人物が、ライバル社の本庄だと知る。
●フック/テーマ
対抗心
●カタリスト
相乗りの声掛けに藤崎が手を挙げる。
●不明点・不自然な点
・特にありませんでした。
●自由感想
・まだ途中段階という印象だったので、採点など迷いながら行いました。
・本庄のジェルのくだりはキャラクターがよく出ていて好きでした。
・前半の藤崎×山家、本庄×木山のやり取りが似たトーンで進んでいるように感じました。対比の意図も感じられたのですが、もう少しコンパクトに出来るような気がしました。
・ことわざ次第だとは思いますが、現状のアイデアとして出されていたタクシー運転手が体調を崩すという展開を読んでみたいと思いました。コンペの結果も気になります。

脚本太郎
●採点
「好き」2.5 「脚本」2.3
●ログライン100
清和システムズ営業の藤崎は、コンペのために片山食品へ向かう途中、悪天候に出くわし、タクシーに乗り合いになった客がライバル企業の営業本庄であると気付き、来る決戦に思いを馳せる。
●フック/テーマ 敵同士が偶然鉢合わせする状況、正反対の二人/仕事へのやりがいと適性
●カタリスト
柱7: ふと空を見上げると、青空が曇り始めている。
●不明点・不自然な点
・タイトルからして車内でひと悶着ありそうだと思っていたのですがそんなことななく、「これから」というところで終わったのが肩透かしな感じでした。 ・ことわざが何か分からないので、できれば自己採点欄などで明記してほしいと思いました。
●自由感想 ・藤崎の真面目さと本庄のだらしなさ、天才肌感が正反対で、特に本庄の癖の強さが面白かったです。 ・「とりあえず、入りました」の強キャラ感が良いです。

しののめ
●採点
「好き」2.6「脚本」2.4
●ログライン100
営業マンの遼一は、上司共々、ライバル社とそこの営業マン・本庄をライバル視している。コンペで勝つため気合を入れて客先へ向かうも、土砂降りによって本庄とタクシーで相乗りになり、相手の正体に気づく。
●フック/テーマ
呉越同舟的な状況、競合他社との戦い/対抗心
●カタリスト
一転して曇天。ひどい土砂降り。
●不明点・不自然な点
・長編の冒頭というイメージで読んだのであまり気になる点はなかったのですが、この尺の中でもう少し展開させるのであれば、本庄のセットアップはもう少し簡易的にできれば良いのかなと思いました。上司との電話を入れるとしても、本庄の台詞だけで進めるとか…?難しいかもですが、何か方法を再考しても良いのかもしれません。
●自由感想
・面白かったです!対照的な二人と二社の温度差も良いですし、特に本庄の強キャラ感が好きでした笑 今のところ藤崎と清和の勝ち筋が全く見えないのですが笑、今後の展開が気になります。ワクワクしました。普通にコンペ合戦も見たいところですが、呉越同舟的なテーマありきで考えると、さいのさんの病院アイデアなどの方向性が合うかもなと思います。どちらも見たいです。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.2「脚本」2.0
●ログライン100
営業マンの藤崎はコンペのために仙台に降り立つが、悪天候のため、タクシーで乗り合いをすることになる。そしてそこで出会った男がライバル企業の本庄だとわかる。
●フック/テーマ 乗り合いタクシー/ライバル心
●カタリスト
柱10.本庄「片山食品本社ビルです」
●不明点・不自然な点
タイトルにあるように車中で何かが起こるのではと予想して読みましたが、起きたことは隣にいた男性が本庄だったとわかったことのみで、車中におけるバトルがあまり見られなかったと感じました。 本庄の塩対応感というかZ世代というか、あまり積極的にコンペに参加したいという気持ちがないことで、藤崎との間にバトルが生まれなかったのかもとも思いました。本庄の一歩引いた感は残しつつも、前のめりになる気持ちを入れることで、藤崎とのバトルを感じさせる。お互い引けない状況を作ったところで、外的要因などでそもそもコンペに行けない状況に陥る。という風に持っていくと、”車中で”というところに説得力が増すように感じました。
●自由感想
藤崎と本庄を対比させて描かれていたことで、それぞれの価値観や個性などが明確になっていたと感じました。ただそこに時間を割きすぎたために、カタリストで幕を閉じた印象です。 例えば電話のシーンを藤崎だけにして、出会いを早くするというのも案としてあるかなと思いました。

修正稿(★4.83)

脚本_さいの15v2『雨の車中で』(ことわざ)_251201
修正期間:2025.11.16→2025.12.1(15日)

さいの
●自己採点
「好き」2「脚本」2.1
●ログライン100
 営業マン・藤崎はコンペのためにクライアント企業の本社がある新幹線駅へと向かうが、悪天候のため乗り合いタクシーでライバル企業の営業マン・本庄と一緒に目的地に向かうことになるものの行き方を巡って口論になり……
●フック/テーマ
営業マンのライバル心、乗合タクシー/仕事の流儀
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:ネガティブなセットアップをせずに話を進める。
テーマ触媒:ことわざ
●感想
 本庄の強キャラ台詞など残したかったのですが、前倒しにして書き直しました。実際には二人の会話だけで展開させるのにはそれなりの尺が必要で、切りどころが分かりませんでした。実際には15ページくらい書いてから、切りました。未整理度合いは上がった気がします。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.4「脚本」2.3
●良くなった点
・鴻池が必要なキャラとして立っていた。
・藤崎と本庄のやり取りが初稿より濃く描かれた
●自由感想
初稿では藤崎と本庄の「仕事へのスタンス」の違いが描かれていましたが、そこに鴻池のスタンスも加わって面白かったです。メインふたりを邪魔しない、いい塩梅で調整してあると感じました。
あと15ページ書いてから切るという漢気に感服しました。

米俵
●採点
「好き」2.7「脚本」2.6
●感想
・前半が簡潔になったことで、テンポも良くなり、タクシーでのバトルが際立っていたと感じました。
・藤崎と本庄のやり取りや言い合いで、本庄のキャラが見えてくる部分が特に好きでした。
・鴻池とも上手く絡んでおり、鴻池に何かあった状態で終わったので、あの2人がどう行動するのか、続きが非常に気になりました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.6「脚本」2.5
●自由感想
車内での二人の会話によって二人の違いが明らかになっていくのが、セットアップとバトルが同時に行われてるようで上手いと思いました。
また、初稿よりはっきり本庄の性格が藤崎の真逆に設定されているのも良いと思います。

しののめ
●採点
「好き」2.6「脚本」2.5
●自由感想
・本庄の人物像提示を序盤の電話部分ではなく、藤崎とのやり取りの中で行なう形になったのが良かったと思います。
・初稿は本庄の強キャラ感が際立っている印象を受けましたが、今回はなんとなく変人感も強まったように思いました。藤崎が一方的に負けそうというよりは、凸凹コンビっぽさが強調された気もするので、今後二人の関係性がどうなっていくのか気になりました。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.4「脚本」2.3
●自由感想
本庄の電話のシーンがカットされ、タクシーに乗るのが早くなったことで、車中でのバトルがメインに据えられ、よかったと感じました。 また藤崎と本庄の違いがセリフや行動からきっちりと示されており、噛み合わない感じがよく出ていたと感じます。とりわけ、藤崎が会社について本庄についてあれこれと尋ねるくだりでは、すべてに卒なく答えるあたり本庄の営業マンとしての実力が容易に推察でき、オフのときとのギャップがありキャラが立っていたと感じました。

ChatGPT
・一番大きな問題点:中盤以降、藤崎と本庄の応酬が情報量・台詞量ともに増えすぎていて、感情の衝突より「説明」と「知識のぶつけ合い」に見える瞬間がある。緊張感は高いのに、観客が感情に乗る前に頭で処理させられる場面が続くのが惜しい。
・良い点:タクシーという逃げ場のない空間設定と、雨・渋滞・時間制限を重ねた構造が非常に強く、偶然の出会いが必然へ変わるプロセスが自然で、職業倫理の対立もクリアに立ち上がっている。
・応援メッセージ:人物も状況もすでに「映画になる強度」を持っています。あとは言葉を少し削って沈黙や間に任せれば、衝突はもっと鋭くなるはず。ここまで組み上げた構成力は本物なので、自信を持って次の稿に進んでください。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.3 2.2 2.4 2.3
米俵 2.2 2 2.7 2.6
太郎 2.5 2.3 2.6 2.5
さいの 2 2.2 2 2.1
しののめ 2.6 2.4 2.6 2.5
山極 2.2 2 2.4 2.3
平均 2.30 2.18 2.45 2.38
合計 4.48 4.83

2026.1.4 アップ

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