※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。
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初稿(★4.57)
脚本_山極04v1『欲望と呪縛の間に』(はじまり)_251109
山極瞭一朗
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.2
●ログライン100
凄腕週刊誌記者の千木良は、製薬会社社長が覚せい剤を使用しようとしている現場に乗り込み、その瞬間を抑える。しかし、悪人でも人の人生を壊していることに罪悪感を覚え、葛藤する。
●フック/テーマ
週刊誌記者・秘密/人の秘密を暴く葛藤
●ねらい/テーマ触媒
秘密を暴く記者の葛藤を描く/はじまり
●感想
また視点が分散してしまいました。ですが、今までより主人公の主人公感は出せているような気がします。 イメージとしては、連ドラ第1話の冒頭に描かれる事件(事案)のような感覚で描きました。今後、多くの人々の秘密を暴いていく展開になりそうな、そんな予感が出せていたらいいなと思います。 文字情報使っています。
テーマ触媒3:「回想」「ミステリー」「はじまり」「おわり」「いちばん書きたいもの」
フィードバック
雨森れに
●採点
「好き」2.2「脚本」2
●ログライン100
敏腕記者の千木良は、覚せい剤使用の現場を押さえるなどして前線で戦っているが、振り払えない感情があることを後輩に知られる。
●フック/テーマ
警察レベルのすっぱ抜き/因果応報
●カタリスト
10分作品として見るなら:柱5、千木良が単独行動していることがわかる
この後も続くとするなら:柱12、紗季に心配される
●不明点・不自然な点
・カタリスト=事件だとしたら終盤になっている
初見では、千木良が事件と感じる要素が柱12で、それ以前はセットアップに感じました。ストーリータイプでいうスーパーヒーローの感覚です。
ですが、10分で見るなら物語のエンジンが柱5でかかり、柱6で旅に出る(PP1)に取れました。初見でもわかるようなメリハリとして、柱5.6を柱12ぐらいに視点を強めたほうがいいかなと思います。
・嗚咽が唐突?
柱7でニヤリと笑って立ち去っていたのに、その直後にいきなり泣いている印象を受けました。テーマや設定的に、嗚咽までの葛藤が一番の見せどころになるかと。なので、そのあたりの描写が欲しいと思いました。
・メインストーリーはすっぱ抜き現場なのか
視点が千木良から離れているのもあるかと思いますが、メインストーリーがかみ合っていないように思えました。三幕にしたときにact2がすっぱ抜き現場だとしたら、act1(wantやCC)と3(BBの自分と向き合うシーン)を繋ぐストーリーにしては心情が見えなさすぎるなと。act1やact3は別人ぐらいの差があると思います。すっぱ抜き現場のシーンはかっこいいんですが、ここで少し葛藤を忍ばせてほしい気がします。突入するときに千木良視点で進めるといいかもしれません。
・覚せい剤
これは完全に個人的な好みですが、白い粉の覚せい剤よりはラムネのような見た目のMDMA、ご時世的には電子タバコ状のエトミデートなんかを取り入れると雰囲気に合う気がします。
●自由感想
山極さんのログラインにある「悪人でも人の人生を壊していることに罪悪感を覚え、葛藤する」という部分について考えさせられました。
現段階だと映像で見た時に罪悪感と葛藤はあまり伝わってこなかったのですが、苦しさは想像できるものでした。
この後千木良がどのように気持ちを回復させていく物語なのか気になります。
まさに長編向きですよね。あと50分、もしくは20分増やせるとしたら連ドラ1話目で成立すると思います!
私の脳内ではアニメPSYCHO-PASSのように主人公の千木良が消え、次の主人公を紗季が引き継ぐところまで妄想できました笑
米俵
●採点
「好き」2.4「脚本」2
●ログライン100
敏腕記者の千木良は、製薬会社社長の覚せい剤を使用している現場をおさえるなど、活躍を見せるが、食堂店員の琴美との過去にとらわれており、自身の行動と思いの矛盾に苦悩する。
●フック/テーマ
記者としての葛藤/自己矛盾
●カタリスト
柱4 一橋がクラブに現れる。
●不明点・不自然な点
・人物表やログラインを読まずに読み進めたところ、千木良の職業に気付くまでに柱6までかかってしまいました。連ドラの第1話のイメージなら良いのかなと思いつつ、なぜこんなに強いのかな?元刑事?などの疑問もわいてしまいました。
●自由感想
・千木良がよく分からないまま事件が始まった印象でした。話のテンポは良いのですが、ついていくのが少し難しかったです。あくまで10分という中では、千木良視点で定めたほうが、彼の変化にもついていきやすいのかなと思いました。
・『悪人でも人の人生を壊している』という山岸さんの書こうとしている内容は凄く面白いと感じました。千木良が破滅に向かうのか、回復していくのか、続きが気になりました。
脚本太郎
●採点
「好き」2.3 「脚本」2
●ログライン100
大物のスキャンダルを暴く記者の千木良は、その日も製薬会社社長相手に仕事をこなし、表向きは平静を装うも実際は「悪人相手とはいえその人生を壊して良いのか?」という葛藤を抱いており、その様子を仲間の紗季に見咎められ、「琴美さんのこと、後悔してるんですか」と訊かれる。
●フック/テーマ
有能な記者の仕事ぶり/悪人相手でもその人生を壊すことは許されるか
●カタリスト
柱4: 窓の外、一橋哲郎(62)が正木玲奈(28)と腕を組みながら歩いてくる。
●不明点・不自然な点
・ログラインから想像していたのは、千木良が物語を通して「たとえ悪人か相手でもその人生を壊して良いのか」という葛藤を覚えるに至るのかと思ったのですが、実際には既にその葛藤を抱いた後の話だったため、日常を切り取っただけの、セットアップのみで終わってしまった印象でした。どのようにして千木良が葛藤を抱くに至ったのかを読んでみたいと思いました。
・千木良と琴美の情報がほとんどなく引っ掛かりだけを覚えたので、片鱗程度でも二人の関係性が分かるような要素があると良いと思いました。
●自由感想
・長編の冒頭として読むと、主人公の葛藤や仕事内容がちゃんとセットアップされていて、引きがあると思いました。
各人物の台詞に味があって良かったです。
さいの
●採点
「好き」2.3「脚本」2.6
●ログライン100
週刊誌記者・千木良は、製薬会社の社長・一橋のスキャンダルの現場を写真に押さえ、一橋の愛人・玲奈への被害を防いだお礼として独占取材を申し込み……
●フック/テーマ
週刊誌記者/良心の呵責
●カタリスト
一橋、白い粉末が入った小袋を……
●不明点・不自然な点
柱1ですが「食堂近くの道」という柱で始めるなら、いきなり食堂について描くより「商店街の通りに面したこぢんまりとした食堂が見える」のような描写が1クッションあった方がスムーズだと思いました。
お恥ずかしいのですがところどころ読めない漢字があったので、読みやすさ観点だと常用漢字?の範囲に収めた方が良いかなと思います。
●自由感想
千木良の名刺代わりの一節として、キャラの魅力や物語の進む先がよく描けているように思いました。週刊誌記者の良心を描くというテーマも時代性があって良いと思います。
私もログラインの記載とは対応していない内容と思いました。尺にもよるのですが10分でテーマまで描くならシャッターを切るところから始めて良いと思います。
しののめ
●採点
「好き」2.4「脚本」2.5
●ログライン100
食堂店員・琴美との間に何らかの事情を抱える敏腕記者・千木良は、部下達が張り込む現場になかなか現れないが、肝心な所で先回りしており、見事に特ダネを押さえる。しかし帰社後、記者としての功罪に苦悩している所を部下に見られる。
●フック/テーマ
スクープ現場、敏腕記者/記者としての葛藤、罪悪感
●カタリスト
窓の外、一橋哲郎(62)が正木玲奈(28)と腕を組みながら歩いてくる。
●不明点・不自然な点
・「普通製薬会社の社長がクラブに来ます?」という疑問(思考回路)は、一般的なものなのでしょうか…?私が詳しくないのでピンと来てないだけかもしれませんが、悪いことやってる(あるいは調子乗ってる)社長とかが高級クラブなどで豪遊してるイメージって、割とあるあるなのかなと思っていたので…。
・些細な点ですが、「一橋と玲奈、入る。」が前のト書きと重複している印象を受けました。「(入店してきた)一橋と玲奈、店員に案内され、そのままカーテンで仕切られた奥の部屋へと消える。」等でも良いかもと思いました。
・可憐に→華麗に、でしょうか?
・千木良が嗚咽を漏らしているシーンについて、嗚咽は「むせび泣く」という意味らしいのですが意図と合ってますでしょうか…?えづきと混同されやすいようなので、念の為…。意図通りでしたらすみません!
●自由感想
・敏腕記者の二面性という着眼点、優秀な仕事ぶりとその裏の葛藤というギャップが面白いなと思いました。千木良の豹変が唐突に見えなくもない…のかもしれませんが、個人的には高低差がキャッチーで面白かったです。テーマとしても意義深く、がっつり掘り下げていくと良いドラマになる気がします。連ドラ第1話の冒頭という狙いも達成できていると思います。
・本作だけだとタイトルとの関連性があまり分からなかったので、何故このタイトルなんだろう?続きを読めば分かるのかな、という意味でも興味が湧きました。
修正稿(★4.95)
脚本_山極04v2『欲望と呪縛の間に』(はじまり)_251201
修正期間:2025.11.23→2025.12.1(8日)
山極瞭一朗
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.3
●ログライン100
敏腕週刊誌記者の千木良は製薬会社社長、一橋のスキャンダルの現場をおさえる。しかし琴美との過去もあり記者としてのあり方に葛藤を抱いている中、一橋の愛人玲奈から責められたことで、自信を失う。
●フック/テーマ
週刊誌記者・秘密/人の秘密を暴く葛藤
●ねらい/テーマ触媒
秘密を暴く記者の葛藤を描く・フィードバックを取り入れ、視点を定める/はじまり
●感想
原則千木良を視点に定め、修正しました。結果としてほぼ全編書き換えた形になります。咽び泣くといった露骨な描写なしで葛藤を描けるよう目指しました。 文字情報は引き続き使っております。
修正稿へのフィードバック
雨森れに
●採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●良くなった点
・強いシーンから始めているので、一気に引き込まれるようになった
・初稿よりスムーズに製薬会社の闇を感じられた
・琴美と接触させることで千木良の抱えているものがわかりやすくなった
●自由感想
初稿は「これから物語が始まる予感」だと感じましたが、今回は「物語が始まった」と思えるお話でした。
登場人物がうまく絡んでいるのでシーンが想像しやすかったです。山極さんの課題の中で一番うまく絡んでいるような気がします。特に玲奈、琴美との会話の進め方がよかったです。登場させるタイミングも好みでした。
あとは、ラストの「辞めるつもりですか」が少し強引に感じましたが、カタリストで終わる短編だとすればちょうどいい塩梅なのかもしれません。
米俵
●採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●感想
・千木良のセットアップが分かりやすくなっていたので、感情移入して物語に入ることが出来ました。
・琴美との会話部分がこのドラマを象徴しているようで特に好きでした。
・尺のせいだとは思いますが、柱7以降は少し駆け足に感じられたので、調整するもしくは長編向けにじっくり書き直すことで、さらに良くなる印象を受けました。
脚本太郎
●採点
「好き」2.3 「脚本」2.2
●ツイストアイデア
合成麻薬を飲まされそうになったのに「あいつとは上手くいってたのに」はちょっと無理があると思うので、玲奈が怒った理由に、千木良の介入でスキャンダルが広まってしまったなど、何か別の理由が必要に思いました。
●自由感想
琴美と関わるシーンから、彼女との過去が推察できるようになり、物語に入りやすくなりました。
柱4のシャッターの押せない千木良と紗季の対比や、紗季の言葉で千木良がシャッターを切れるようになるシーンなど、映像的に葛藤が伝わってきて良いと思いました。
さいの
●「好き」2.5 「脚本」2.7
●自由感想
・出来事を前半に持って来ることで10分の中だとリアクションにフォーカスできるような構成になっていたと思います。やや後半駆け足で詰め込んだ感はあり、その辺りテーマとの対応は整理する必要があると思います。
・てっきり初稿では正木にドラッグを与えるのは一橋の性的趣向からくるものと思っていたので、製薬会社の社長でも手を出したくなるほどの利権がある=普通に大スキャンダルなんだなと分かりました。一方で正木の言動からドラッグのことを彼女も知っていたはずなので、そっちの線も一応残ってるのかなとか思いつつ読んでましたが現状は判然としない印象でした。この後、ドラッグの供給を絶たれた正木の禁断症状とか描かれるのかなと想像します。
・テーマでもある「どんなクズでも」は、初稿では一橋のことと思っていましたが、今回もそうなんだろうとは思いつつタイミング的には正木を指しているようにも思い、やや混乱しました。書き方的も一橋は噛ませ犬に過ぎず、この後描かれるとすれば千木良のリークによって正木の人生がどう変わったかの方だと思うので、セリフがそぐわなくなった印象です。追記された「欲望のままに誰かの人生を壊す」だけならしっくり来ます。
・一橋が噛ませ犬に過ぎないのならどんなリーク対象なら千木良の功罪を描くに相応しいのかなと思いました。スキャンダルが誤報で社会的信用を失った人とか、もしくはゴッドファーザー的な悪で善を成すような人物とか。もし連ドラなら色んなゲストを各話で出して千木良と対決させたら面白そうだなと思います。
しののめ
●採点
「好き」2.5「脚本」2.7
●自由感想
・この手のサスペンスものの構成として綺麗にまとまっているように感じ、見やすかったです。導入や各人物の出方など、王道のセオリーにしっかり則って描写できている印象を受けました。
・記者業においてかなりイケイケで歴も長そうな千木良が、柱7の玲奈との会話だけで考えを変えるのは割と急だなと感じました(琴美とのこともあるかと思いますが、こちらは以前から続いている葛藤かなと思うので…)。週刊誌業をこれだけやっていれば当然本人なりの持論があるか、ある程度折り合いのついていそうな命題だとも思います(そして私はそちらにもかなり興味があります…笑)。これだけイケイケな千木良が迷いを抱き始めるほどの大きなきっかけや経緯を長尺で丁寧に描くことができれば、更に魅力や説得力が増すように思いました。
ChatGPT
・一番大きな問題点:千木良の行動が「記者の正義」と「私的な暴力・介入」のどちらなのかが最後まで揺れたままで、彼自身の欲望と呪縛の核心(なぜ止められないのか/何に縛られているのか)が観客に完全には掴みきれない点。
・良い点:千木良―紗季―玲奈―琴美それぞれの立場がぶつかり合い、「正しい行為が誰かを必ずしも救わない」というテーマが台詞と行動で明確に立ち上がっている点、とくに終盤の玲奈の反転が効いています。
・応援メッセージ:すでに骨太な世界観と人物配置は完成度が高いので、あとは千木良の“内側の一行”を研ぎ澄ませるだけだと思います。ここまで来ている脚本、もう一段深く潜れば強い一本になります。
採点
| 初稿 | 修正稿 | |||
| 好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
| 雨森 | 2.2 | 2 | 2.5 | 2.5 |
| 米俵 | 2.4 | 2 | 2.5 | 2.5 |
| 太郎 | 2.3 | 2 | 2.3 | 2.2 |
| さいの | 2.3 | 2.6 | 2.5 | 2.7 |
| しののめ | 2.4 | 2.5 | 2.5 | 2.7 |
| 山極 | 2.5 | 2.2 | 2.5 | 2.3 |
| 平均 | 2.35 | 2.22 | 2.47 | 2.48 |
| 合計 | 4.57 | 4.95 | ||
2026.1.4 アップ
