脚本添削『バースデイ』(★4.98)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.57)

脚本_米俵21v1『バースデイ』(はじまり)_20251104

米俵
●自己採点
「好き」2.3「脚本」1.5
●ログライン100
夫と息子の世話に疲れきっていた聡美は、同僚の恵理の誘いで行った新興宗教のライブで、非日常の興奮を味わい、心奪われ、ストレスから解放される。同時に非日常の魅力に取り込まれていく。
●フック/テーマ
新興宗教のライブ/日常の疲労や孤独からの逃避
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:日常の疲れや孤独からの解放と新しいコミュニティのはじまりを描く
テーマ触媒:はじまり
●感想
説明的な部分が多くなってしまったように思います。
新興宗教はグレーゾーンな感じのものにしたかったのですが、上手く伝わっていないかもしれません。ト書きも分かりにくい(読みにくい)感じがしているので、修正稿で整えたいと思います。初心者禁止事項の文字情報使ってます。

テーマ触媒3:「回想」「ミステリー」「はじまり」「おわり」「いちばん書きたいもの」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.3「脚本」2.2
●ログライン100
日々の生活にうんざりしている聡美は、同僚の恵理の薦めにより音楽ライブに行き、推し活を始めることで活力を取り戻す。
●フック/テーマ
音楽ライブ/日常からの解放
●カタリスト
柱5、チケットを貰う
●不明点・不自然な点
・新興宗教のセットアップ
アイドルやバンドではなく新興宗教がライブをすることにストーリーの面白さがあると思うのですが、宗教の雰囲気が感じられませんでした。(なので上で挙げたログラインも宗教について触れませんでした)
おそらく非日常感を優先にしているので「信仰」のセットアップが足りなかったのかもしれません。たとえば経典や司祭の言葉を用いたものを出すとか。ファンアプリやブレスレットだと推し活の範疇なので「信者」ならではのものがあるといいと思います。新興宗教のどことなく気持ち悪い感じや異質感が入ればぐっと引き締まると思います!
・柱8の酔っ払いは誰なのか
●自由感想
日常の苛立ちを溜めこんでいるのがすごくわかりやすかったです。夫と息子が片付けしないあたりなんて、本気でイラっとしました笑
宗教にのめり込むきっかけって信者から聞いても理解できない人が多いと思います。だから、こういう音楽ライブが宗教の入り口だと、どうしてのめり込むのか想像しやすいと思います。面白い切り口でした。
全然関係ないんですが、信仰/村田沙耶香 著を思い出しました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.7 「脚本」2.5
●ログライン100
家族から無自覚にないがしろにされている聡美は、友人の恵理に誘われ、彼女の趣味のライブに行く。そこはカルト宗教のような集団だったが、聡美はライブの空気感に夢中になり、のめりこんでしまう。
●フック/テーマ
新興宗教のライブ/鬱屈とした日常からの解放
●カタリスト
柱5: 恵理「(かぶせるように)ね、今日、仕事のあと空いてる?」
●不明点・不自然な点
・ライブがカルト宗教のものである、というのがわかりずらかったです。
●自由感想
・カルトという一般的には共感しにくい題材を扱っていますが、主人公の家族の無神経さが自然な感じでセットアップされていて、主人公に感情移入しやすい流れになっていたと思います。
・最初の不遇な扱いとの対比で、ラストでカルトにのめり込みかけているどこか投げやりで楽しげな雰囲気がカタルシスを感じられ、同時に不穏さも残す不思議な読後感になっていたと思いました。

さいの
●採点
「好き」2.1 「脚本」2.2
●ログライン100
仕事と家事で忙殺され、家庭内での孤立を感じている聡美は、同僚の恵理の誘いで息抜きに謎のコンサートに行き、ノアのパフォーマンスを観て幸せを感じる。
●フック/テーマ
謎のコンサート/家庭内での孤立
●カタリスト
柱5 恵理「ね、今日、仕事のあと空いてる?」
●不明点・不自然な点
・どうでもいいですが「小林聡美」は同名の女優のイメージで読んでしまいました笑
●自由感想
・聡美の持つ等身大の苦しみや孤独感は共感のできるもので、そこからの解放というwantにも自然と興味が向きました。独りよがりな誕生日祝いであることを描写するためのフリもよく効いていると思いました。新興宗教のコンサートであることを明示せず、座席の布の色や華美な幕で違和感を描く程度にしているのも、きっとたまたま出会ったのがノアだっただけなのだなと感じさせられました。
・聡美がノアに魅了されたこと自体は、目が合う描写だけでも十分に伝わりました。ノアのパフォーマンスが歌なのかダンスなのか、ノアの一体何がそんなに人々を惹きつけるのかは、片鱗だけでも描いて欲しいと思いました。

しののめ
●採点
「好き」2.7「脚本」2.4
●ログライン100
家族や日常に対し人知れず不満を抱える会社員・聡美は、家族から誕生日を祝われるも不満が晴れず、同僚の誘いで音楽ライブに出向く。そこでの熱狂的な雰囲気に呑まれてのめり込み、ストレスから解放されたかのように異様な笑顔を見せる。
●フック/テーマ
日常の何気ないストレス、異様な雰囲気のライブ/人が何かに熱狂するきっかけ
●カタリスト
原田恵理(41)が近付き、明るく声をかける。
●自由感想
・面白かったです!家族が日々の地味な家事をやらないという既婚女性あるあるの生々しさにはすごく共感できましたし、ものすごく大きなきっかけなどが無くても、ある程度幸せな生活を送っているように見えても、誰でもちょっとしたことで新興宗教にハマり得るという描写に説得力があり良かったです。単に「日常の疲れから推し活にのめり込む人」を描いているのかと思いきや、新興宗教かよ!というミスリードが発生しているのも好きでした。
・本作だけを読むと、あくまでもニッチなアーティストのライブなのか、新興宗教なのか見分ける決定的なポイントが無いので、柱7のノア登場後に一言、あるいはト書き一行でも良いので「明らかにただのライブではない、異質な台詞か描写」が入っているとより意図が伝わるかなと思いました。ゲスト席の白布や「ノアから祝福のメッセージが届いています」がそれにあたるのかなとも思ったのですが、スマホの文字情報を決定打とするのはあまり良い手ではない気もするので、もう少しだけ分かりやすい何かがあっても良いかなと。靴下を蹴飛ばして笑顔という描写の異様さも好きだったのですが、ただのライブではなく新興宗教にハマってしまったからこそ突然表出した異常性かなとも思うので、やはりその手前にもう少し決定的な「タチの悪い新興宗教である」という描写が一つ入るだけでも、突然の笑顔に説得力が出るかなと思いました。
・ただ一方で、アーティストライブなのか宗教なのか限りなく曖昧にしている点が良いなとも思いました。推し活も一歩間違えれば宗教みたいなものだと思いますし、最近の新興宗教は限りなく「ただのライブっぽく見せる」という手口を使ってそうだなーという感触もあるので、それらの境界線の曖昧さを指摘している作品として見ても意義を感じます。むしろ敢えて徹底的に境界線を曖昧にして、「彼女がハマったのは結局タチの悪い商売をするアーティストなのか、それとも新興宗教なのか」という問いを投げかけるような作品にするのもアリなのかな?と思ったりもしました。描きたいものが何なのか、にもよると思います。¥

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「脚本」2.0
●ログライン100
家庭に居場所を感じず、疲弊している聡美は、同僚から新興宗教のライブに誘われる。最初は断る聡美だったが、タイミングが重なり、参加すると、そこで非日常の興奮を味わう。
●フック/テーマ
新興宗教のライブ/日常からの解放
●カタリスト
柱5.聡美に少し強引にチケットを渡す。
●不明点・不自然な点
新興宗教のライブというものが今ひとつピンとこなかったです。アーティストのライブのようにペンライトを振ることとグレーな感じの宗教団体とがうまく結びつかないせいかもしれません。 ラスト、散らかった靴下を蹴飛ばす行動はやや唐突だった気がします。ストレスからの解放と暴力性の発現が同値なのか、宗教団体自体が暴力性を助長させたいのか、その辺りが見えると理解しやすくなるように感じました。
●自由感想
日常にストレスを抱える女性が、新興宗教にのめり込んでいくという題材は、独自の視点が出ていると感じました。今後聡美がどのような運命を辿ることになるのか、気になりました。ただ宗教にのめり込む要素より、セットアップに時間を割きすぎているように感じ、変容する聡美をあまり見られなかったのが惜しかったと思いました。 いきなり誕生日のシーンから始めて、家事をしない父子を見せるのでも、聡美のストレスはきちんとセットアップされるように思います。

ロバの絵本
主婦が、しっかり手抜きせずに家事をやらないとにとらわれている様子、本人もちょっと考えながら、手料理を選び、それを自分にとって少しの頑張りだと思っているのだと思うのですが、思ったよりもそういうことって逃げ場のない孤独がたまっていくのではないかと思いました。
誕生日を実はお祝いしようと手作りを夫と息子が準備して待っていたという展開はよかったです。私ならば、ごはんの手抜きもするし、作ってくれていたサプライズがあれば、なんて自分は愛されてるんだ、思いやられているんだと感激してしまいます。手抜きもするから、抜け切れない孤独を抱えていないのでしょう。
男の人たちが料理をすると片付けはしてないは、スーパーあるあるですね、友達にも自分にも事例がはびこっています。
確かに片付けをお母さんがやり出しても気がついていないというのは、いたわり、日頃への感謝、大切に仕方がたりてないかもしれませんね。
知らなかった推し活の世界に、友達の行くものに行ってすぐにどハマりする様子、自分も何かを自分のために楽しみたいという抑制のタガがはずれたように、会員になりました、グッズを買いましたなどの通知の音が一気にくる場面がとても楽しかったです。
このカリスマ的だったアイドルのような人が危険な宗教組織の人で、主婦をどこかに連れて行ってしまうのかなと展開がとても心配です。

修正稿(★4.98)

脚本_米俵21v2『バースデイ』(はじまり)_20251231
修正期間:2025.11.12→2025.12.31(49日)

米俵
●自己採点
「好き」2.4 「脚本」1.8
●感想
修正稿遅くなってしまいましたが、FBありがとうございました。
前半は削るのをメインに自然な会話を意識するのと、ト書きを整えました。
後半は加筆して、出来る限り宗教をにおわせられるようにしました。
ただ、あくまでザ・宗教という入りよりは宗教の入口はグレーなものにしたかったので、その辺りで変わっていないと思われる方もいるかもしれません。
初心者禁止事項の文字情報は変わらずに使用しています。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.5「脚本」2.4
●良くなった点
・家族のノンデリや身勝手さ、宗教の雰囲気が強化されて更に魅力があがった。なのでフックに感じる部分が増えた気がする。
・ライブの雰囲気や説法?が追加されて、聡美が徐々に取り込まれていく説得力がついた。
・ファンサと受けた側の反応が面白い
●自由感想
初稿でも面白かったですが、魅力の増し方がうまくてさすがでした!
現代社会のどこかで実際にありそうだし、信仰を始めた聡美がどう変化するのか想像してしまいます。
誰かに必要とされたい。優しくされたいという人間の本質が表面に出ている話だと思います。

脚本太郎
●採点
「好き」2.8 「脚本」2.6
●自由感想
・「大台だな」など短いながらも家族の無神経さをセットアップする台詞が追加されて良かったです。
・ノアの演説が加わったことで、団体の思想や対象になる層が分かりやすくなり、聡美がのめり込みのにも納得感が深まりました。
・紫の石が出てきたことでビジュアル的にもカルト的な団体であることが分かりやすくなりました。

さいの
●採点
「好き」2.6「脚本」2.4
●自由感想
・ノアがどんな存在であるかが示されたことで、聡美の行動にも説得力が出たように思います。この後、ノアに没入して家の金を使い込んだ聡美が夫にバレてどうなるかを読みたいなと思いました。
・一人しか出ないなら、スタッフAは単にスタッフとすべきと思います。
・信仰と推し活や大衆消費行動の類似点を指摘するというフックから色んなテーマが深められそうな題材に見えます。「推し活って宗教みたいだよね笑」と揶揄するだけだとチープですが、引きはあるのでテーマまで描けると本質的な作品にできるなと思いました。短い尺としてはこれで良いと思います。ここまでがPP1だとして、バトルでどんどん没入していく聡美を描き、健全な消費行動の範囲でノアに救われていく。夫や息子に対しても主体的になって家庭もポジティブな方向に進んでいく。MPで社会通念上よろしくないなんらかの逸脱が起こり(例えば、儀式と言って薬物を飲むとか、何か運ばせられるとか)、そこからFallが始まって、ノアに救われていたはずなのに何らかの貢献を求められるようになり、家事もすっぽかしたりするようになるが、さらに没入。PP2で夫にバレ、聡美は監視下に。そこで聡美がどうするかがBBみたいな感じのプロットアークになるのではと思います。これだと「新興宗教はヤバい」みたいなありきたりな感じになってしまうのですが、個人的にはMP以降、教団の中の人側の立場になった聡美がノアと個人的な関係になっていく様を描く、というのはどうかなと考えました。外から見たノアと中から見たノアを描くことで象徴化されがちな人物を人間として描くという感じのテーマです。

しののめ
●採点
「好き」2.8「脚本」2.6
●自由感想
・「大台だな」などの家族の無神経さや、謎の石、何故か無料配布されるグッズ、ノアの演説などの怪しさが追加されていて、効果的に機能していると思いました。
・ノアと目が合った聡美がジャンプし始めるシーン、薄ら不気味かつちょっと滑稽で面白いなと思ってしまいました。聡美が明確にのめり込むきっかけとして説得力が増したように思います。聡美からすると「自分を見てくれた」と特別なものを感じたのかもしれないけど、端から見れば座席は色分けされてるし、ジャンプしてない人は目立つしで、皮肉さも感じられて良かったです。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「脚本」2.4
●自由感想
新興宗教とアーティストのライブ感がいい塩梅に作用し、グレーな感じの団体であることが伝わってきました。ライブシーンだけでなく、ノアの語りが追加されたことが大きな要因だったように感じます。聡美の抱える孤独のようなものと共鳴する形になったことで、聡美がのめりこんでいくことへの説得力がつき、感情移入がしやすかったです。 また前半のセットアップの端的になっており、聡美の置かれた状況が短い中でわかりやすくなっていたと思いました。 10分の中でいい終わりであるかつ、今後どういう風な展開になっていくのか、続きが気になる作品でした。

ChatGPT
●一番大きな問題点:新興宗教パートが魅力的な分、ラストで「危うさ」に踏み込まず、救済か依存かの判断を観客に委ねきったまま終わるため、聡美の変化が“解放”なのか“転落”なのかがやや曖昧に感じられる点。余韻としては美しいが、テーマの刃が少し丸くなっている。
●一番の良い点:家庭・職場・会場の空気の描写が非常に具体的で、聡美の「静かな疲弊」が台詞に頼らず伝わってくること。紫と白の色分け、ブレスレットや石などの小道具が感情と物語をきれいに導いていて、演出イメージが立体的。
応援メッセージ:日常のしんどさと“救われたい気持ち”をここまで丁寧にすくい取れるのは大きな才能です。この題材を選び、この温度で描いた勇気は確実に武器になります。もう一段だけ踏み込めば、観る側の心に長く残る一本になる。自信を持って、次も攻めてください。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.3 2.2 2.5 2.4
米俵 2.3 1.5 2.4 1.8
太郎 2.7 2.5 2.8 2.6
さいの 2.1 2.2 2.6 2.4
しののめ 2.7 2.4 2.8 2.6
山極 2.5 2 2.6 2.4
平均 2.43 2.13 2.62 2.37
合計 4.57 4.98

2026.1.16 アップ

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