脚本添削『猫を巡って』(★5.16)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.98)

脚本_さいの22v1『猫を巡って』(動物)_260222

さいの
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●ログライン100
 交際相手の太郎のアメリカ転勤を機に同棲を解消した薫は、別れ際に行方不明になった愛猫のチョボを探す過程で、仕事を選ぶか太郎に着いていくかを再び悩み、太郎に本心を打ち明けて復縁する。(90)
●感想
・テーマ触媒:動物
・柱7まで勢いで書いて、どうやってまとめようか考えながら書いた形です。仕事か男か、みたいな二択がどうにも好きじゃないように思っています。

テーマ触媒5:「モノローグ」「イケメン」「夏」「動物」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.5「没入感」2.5「題材」2.4「視点」2.4「構成」2.4「描写」2.4
●修正依頼
・本心を語る前に太郎のことがまだ好きである描写を入れて欲しい
妹が出てくる前だと本気で性格が合わなくて別れたんだなという印象でした。なので本心が唐突な感じがしました。柱9の仕事の返事を待ってもらうシーンも可能性に対しての行動なのは理解できますが、本音を言うまで意味を汲み取りにくかったです。柱11より前に好きなままであることがもう少し垣間見えるとスムーズに感情移入できるかなと思います。
●感想
・2/22に猫の脚本を提出するのがさすがだなと思いました笑
・チョボを探す様子が想像しやすくて面白かったです。無事見つかってよかったです。
・薫の仕事の扱いがちょうどいい塩梅だなと思いました。すごく頑張ってるシーンを入れちゃうとラストに違和感が残るし、逆に描写がないのもわかりにくくなる部分ですよね。現在の返事を保留するぐらいだと観客側でその後を想像できる範囲に収まってる感覚があります。

米俵
●採点
「好き」2「面白さ」2.3「没入感」2.6「題材」2.5「視点」2.6「構成」2.4「描写」2.7
●修正依頼
・太郎が薫に見切りをつける展開にする。もしくは、薫に感情移入できるようにする。
・現状、薫に感情移入するのが難しかったです。(猫を必死に探す様子もないのに大切にしてたような発言をしていたり、太郎の好意を当然のものとして扱っているように見えるような発言や素振りなど)
私が太郎視点で読んでしまったのもあると思いますが、太郎が再び薫を選ぶ必然性がやや弱く感じたので、太郎が見切る展開の方が自然に見えるように思いました。
ラストを変更しない場合は、皆さんの仰るように薫視点で描く、好きを前半でセットアップする方が、薫に感情移入できるように感じました。
●感想
・2人の会話が自然で読みやすかったです。
・「重い」という台詞は流石だなと思いました。
・猫飼い目線で読んでしまったこともあり、薫が好きになれませんでした。すみません。

脚本太郎
●採点
「好き」2.8「面白さ」2.7「没入感」2.6「題材」2.5「視点」2.6「構成」2.5「描写」2.7
●修正依頼
妹の台詞以外で薫の太郎への気持ちをセットアップする。
・太郎に関しては猫を引き取るときに薫が自分の家に来るように誘導するなど、未練が垣間見えますが、薫に関しては「本当は別れたくない」という気持ちが妹の台詞以外で見えてこないので、セットアップ不足に感じました。
●感想
恋人同士が会話が自然で、会話の内容だけで状況がスッと入ってきました。
終盤の猫を上手く活かしたやりとりも好きでした。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.3「面白さ」2.4「没入感」2.5「題材」2.3「視点」2.4「構成」2.4「描写」2.5
●修正依頼
・ログラインと本文を調整する。
→ログラインでは、薫が主人公のように思えましたが、本文及び人物表では太郎が主人公としてで物語が進んでいたため、ズレを感じました。薫視点で進めるとすると、薫はあまり猫を探している様子が見受けられないので、柱8以降にも薫が猫を探す描写がほしいように思いました。
●感想
・猫を媒介にしたカップルの悲喜こもごもは共感しやすく、読みやすかったです。
・薫の「重い」というセリフのダブルミーニングは個人的に好きです。
・柱15で猫をダシにしてお互いが言いたいことを言おうとするあたりも猫を効果的に使っていたと感じました。

修正稿(★5.16)

脚本_さいの22v2『猫を巡って』(動物)_260312
修正期間:2026.3.2→3.12(10日)

さいの
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●ログライン100
 交際相手の太郎のアメリカ転勤を機に同棲を解消した薫は、別れ際に行方不明になった愛猫のチョボを探す過程で、仕事を選ぶか太郎に着いていくかを再び悩み、太郎に本心を打ち明けて復縁する。(90)
●修正意図
・薫の太郎への未練、薫が猫を探す描写を追加したことで妹を介さずに薫を描写する部分を増やし、立体的な人物となるよう意図しました。
●感想
・猫を飼ったことがないので想像で書いています。自分の経験以外は常に想像で補って書くしかないのですが、たまにはもっと取材して書くようなものを作ってもいいような気がしています。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.5「没入感」2.7「題材」2.4「視点」2.5「構成」2.6「描写」2.5
●感想
・薫の人物像にリアリティが増した。チョボに対する態度、その他細かい描写が増えたことでより共感できる人物になったと思います。
・近年、写真をプリントアウトしなくなったと思うので、唯一の写真立てにいれた写真の意味が深い気がしました。恋人との写真を飾るのはわりと普遍的なもので、そこに世代によっての価値観がプラスされるラストなのかもしれません。私も写真立てを使ってみたくなりました。

米俵
●採点
「好き」2.2「面白さ」2.5「没入感」2.7「題材」2.5「視点」2.6「構成」2.6「描写」2.7
●感想
・感情の導入に加え、ラストの行動の意味が整理されたことで、全体の流れがスムーズになったと感じました。
・特に薫の気持ちがセットアップされたことで、2人のすれ違いが分かりやすくなり初稿よりも感情移入できるようになったと感じました。

脚本太郎
●採点
「好き」3「面白さ」2.8「没入感」2.6「題材」2.5「視点」2.6「構成」2.7「描写」2.8
●自由感想
・薫がチョボを大切にしている描写が増えて良かったです。
・冒頭、太郎と薫のすれ違いが起きている状況と薫の気持ちが分かりやすくセットアップされていて良かったです。
・写真という、太郎の背中を押したきっかけがあることで心情の変化が分かりやすくなりました。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.7「題材」2.5「視点」2.5「構成」2.6「描写」2.7
●感想
・薫の描写が増えたことで、ログラインとのずれがなくなり、薫が主人公として認識しやすくなりました。トップシーンが薫から始まったことも、そう捉えるのに一役買っていたと思いました。
・薫と太郎のすれ違いの描写はリアルで、薫の未練といったところが初稿よりわかりやすくなっていたと感じました。

ChatGPT
●一番大きな問題点:
「別れた理由」と「再び一緒に向かう決断」の接続がやや弱い点。太郎と薫それぞれの言い分(仕事・転勤・価値観のズレ)は丁寧に描かれているのに、ラストでタクシーに乗る選択が“感情の勢い”に寄っていて、ドラマとしての必然性がもう一歩欲しい。特に薫の「重い」の一言からの流れがやや唐突なので、“それでも一緒に行く/行ってしまう理由”がもう少しだけ言葉や行動で補強されると、ラストの余韻がより深く刺さる。
●良い点:
会話劇としてのリアリティと温度感がとても良い。別れ話なのに些細な生活感(ゴミ、化粧品、本棚)で言い合う感じや、「君」呼びの違和感、猫の扱いを巡るズレなど、関係性の“終わりかけの空気”が自然に立ち上がっている。また、チョボという存在が単なる小道具ではなく、「二人の関係のメタファー」として機能しているのが巧い。探す→預ける→奪い返す→一緒に乗る、という流れがそのまま関係の揺れとリンクしていて、ラストの「チョボはどこまでも着いてくる」というセリフが効いている。魚屋のシーンも良い緩急になっていて、外部の視点から二人を照らす役割をしっかり果たしている。
●応援メッセージ:
この作品は“何気ない会話で関係性を描く力”がかなり高いレベルにある。派手な事件がなくても読ませるタイプの脚本として強みがはっきりしてる。あとはラストに向けて「この二人はどうなるのか」をもう一段だけクリアにすれば、観た後に残る余韻がさらに強くなるはず。今でも十分魅力的だけど、少しだけ“決断の輪郭”を足すだけで、一気に完成度が上がる作品だと思う。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.6 2.4 2.6 2.5
米俵 2.3 2.6 2.5 2.6
太郎 2.7 2.6 2.8 2.7
さいの 2.5 2.5 2.5 2.5
しののめ
山極 2.4 2.4 2.6 2.6
平均 2.49 2.49 2.59 2.57
合計 4.98 5.16

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.5 2.5
米俵 2.0 2.3 2.6
太郎 2.8 2.7 2.6
さいの
しののめ
山極 2.3 2.4 2.5
平均 2.45 2.48 2.55
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.4 2.4 2.4 2.4
米俵 2.5 2.6 2.4 2.7
太郎 2.5 2.6 2.5 2.7
さいの
しののめ
山極 2.3 2.4 2.4 2.5
平均 2.43 2.50 2.43 2.58

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.5 2.7
米俵 2.2 2.5 2.7
太郎 3.0 2.8 2.6
さいの
しののめ
山極 2.5 2.5 2.7
平均 2.60 2.58 2.68
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.4 2.5 2.6 2.5
米俵 2.5 2.6 2.6 2.7
太郎 2.5 2.6 2.7 2.8
さいの
しののめ
山極 2.5 2.5 2.6 2.7
平均 2.48 2.55 2.63 2.68

2026.3.20 アップ

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