脚本添削『サプライズ』(★2.0)

※この作品はライターズルームのメンバーによるもので、作者の了承を得た上で掲載しています。無断転載は禁止。本ページへのリンクは可能です。

初稿(★2.0)

『サプライズ』米俵(プロポーズ)2023.5.29

米俵
自己評価
・好き2 脚本1
締切間近で仕上げてしまったので、まだ練れたような気がするので好き度も下がりました。あと、何かしら書かないと駄目だなというのを実感しました。
武が指輪の箱をすぐに出してしまったので、手品して出すぐらいのウザさを追加すれば良かったなと思いました。

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」3「脚本」3
●良かったところ・好きなところ
セリフ「サプラーイズ」の使い方。千賀子が煽りで使ってるのにニヤっとする。
感情任せになっている武を諭すところ。「一番傷つくのは……」のセリフで武が徐々にトーンダウンしていくのが想像できた。
鍵がいくつもあるという設定を最後に回収していて気持ちよかった。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
18歳サバ読んでいたのが千賀子自身なのか、武の思い込みだったのか。
人工物が、努力の結果なのか整形によるお直しなのか。整形のことならば免許証の写真が気になるなと。
武の「人工物ババア……」のセリフがそれまで・それ以降の武と一致しない言い回しだなと思った。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
刃物まで出ているのに座って話し合いをしているようなセリフになっている気がしたので、
諭している千賀子はそのままに、もう少し武のセリフを荒げさせたほうが落ち着いてきたときのマザコン具合が活きると思った。
「口に物を入れて喋るな!」「人くそババアじゃねぇか!」と感情的になっている部分がここにも欲しい。
(狙ってだったらすみません!)
あと、最後の千賀子の「あ、今暇?……」がどんな表情で言ってるか指定が入ると役者さんが入り込みやすいかなと思いました。
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
鍵の確認で「もうない?」と言った後に鍵をどさっと出してほしい。
●ミス?
なし
●(ビートに慣れてきたら)主人公のwantがわかる一行を指摘
武「千賀子、あんなのは痴話喧嘩だろ。別れ話に含まれないよ」
wantとしての別れない(離れない)が結婚したいに転じていると思ったので、ここを選びました。
●自由感想
セリフ運びがさすがの米俵さんだなぁとニヤニヤしながら読みました。
変な言い方ですけど、異常者の描き方がうまいなぁと。
屑男系コミックエッセイが流行っている昨今、変な人・ヤバイ人がしっかり想像できるとそれだけでエンタメというか人の不幸は蜜の味といううまみがあると思うので見習っていきたいです。

川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良かったところ・好きなところ
暗視ゴーグルの装着
武の異様な登場
「家の鍵何本持ってるの?」
武の危なさがあらわていて、かつ、冷静なところが可笑しい。
「サプラーイズ」の変わったセリフ。繰り返してもいて良い。千賀子に真似させるのも良い。
「口に物を入れてしゃべるな」
武の着眼点も可笑しく、言うタイミングも怒りに怒りで返しさせているのも、可笑しい。その後、勝手に我に返って自分で矛を収めるのも性格が出ている。その後、もう一度同じことを繰り返すのも良い。
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
暗視ゴーグルをする前に食事の準備をしてもいいと思いました。武なのでつけて準備してみたかったのかもしれません。
武が騙されたことに腹を立てて刺すことを決意するシーンが動機が弱いとは思いました。
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
クライマックスは千賀子に完全に拒否されて計画が遂げられないことで、脅すことに、そこで母親を持ち出して、事なきを得て、捕まる。年齢がばれるのは最後でもいいかもしれません。
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
一番好きなワインは何でもいいので固有名詞がよいと思いました。
●ミス?
特になし。
●主人公のwantがわかる一行を指摘
2ページ 武「千賀子、結婚しよう」

月三
●採点
「好き」3「脚本」2
●良かったところ・好きなところ
千賀子の心身の強さ、意外性のあるスリリングな展開
●よく分からなかったところ・不自然だと思ったところ
千賀子の素人でない動きは編集者なのになぜ?、武の料理を食べたこと。キャラ的に心許さぬ人の料理は食べなそうに感じた
●脚本がプラス1点されるには何が必要か?
この展開であれば、千賀子が心底恐怖する出来事が起きること
●ツイストアイデア(自分ならこうするなど思い付きでOK)
千賀子は実は刑事、連続結婚?殺人犯の武を最後に逮捕する

石川
●採点
「好き」3「脚本」3
●よかったところ
千賀子「(武の真似をして)サプラーイズ」にくすっときました。
●不自然なところ
年齢詐称がわかる→刺し殺したいが飛躍しすぎでこんな人はいないと感じました。またあと初見で読んだ時に、「45才には見えない容姿をしている。(20代後半くらい)」というト書きから、千賀子は整形して若返っているホラーな雰囲気を感じました。
●脚本をプラス1点するには
武はママに対して怒りは感じていないのでしょうか。騙されたことに対してママに怒りを感じてもいいように思います。また計画外だからといって刺し殺したいのはやはり飛躍しすぎだと思います。あとそもそも千賀子はなぜ武と付き合ったのでしょうか?最初だけ魅力的に見えたのでしょうか?また性行為はしたのでしょうか?その辺が詳しくわかるともっと面白くなると思います。

修正稿(★2.0)

『サプライズ』米俵(プロポーズ)d2_230806.
修正期間:2023.6.6→2023.8.6(60日)

米俵
●自己採点
好き3脚本1
6ページになってしまいました。皆さん、すみません…

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」3「脚本」3
●良くなった点
話の印象が、傲慢マザコンな武が怒るってイメージが千賀子に取って食われるになっていて面白かった。
いい意味で話が転がっていくというか、テンポのいいサイコパスみがいい。
千賀子の個性がぐっと引き立った。
●自由感想
小数点で加点したかったぐらい面白かったです!気持ち的には3.8ぐらいです。
1稿の千賀子もすました雰囲気でよかったですが、こっちの千賀子のほうが好きです。

川尻佳司
●採点
「好き」3点「脚本」2点
●良くなった点
展開の整合性
前回の刃物を持ち出すような展開が無かった
●自由感想
千賀子が実は上手という展開の意外性が良かった

月三
●採点
「好き」2「脚本」3
●良くなった点
千賀子が武より上手の詐欺師どころか連続殺人犯であり、中堅詐欺師の武と彼女との立場の変化が面白いと思いました。
●自由感想
ベランダで薬指に光る指輪を見つめる武の恐怖と後悔は、どれほどなのだろう…と気になりました。

石川
●採点
「好き」3「脚本」2
●良くなったところ
あまり変わった感じがしませんでした。
●自由感想
話についていけなかったです。

脚本太郎
●採点
「好き」1点「脚本」2点
●良くなった点
二人とも秘密を抱えていたというのが、意外性があって良かったです。
●自由感想
人物表に登場人物の表の職業が書いてありましたが、それが劇中で示されていないのが気になりました。(千賀子が自分の職業に触れる台詞があるが、観客視点だと何の仕事をしているか分からない)人物表でネタバレに配慮する必要はないと思うので、いっそ『詐欺師』や『パパ活で稼いでいる』などと本当のことを書いてしまった方が分かりやすいと思います。

イルカ
・全体的にセリフがに感情がこもっていない。シチュエーションだけで笑いをとろうとしているコントのよう。そのためムダなセリフも多く感じる。自分が武だったら? 自分が千賀子だったら?という気持ちになって内容やリアクションを考える。真剣に詐欺師の気持ちになって書かないとリアリティは出ない。
・5ページ:千賀子「そうそう、凄いでしょ? 最近の技術」→免許証を偽造しているように聞こえる。
・5ページ:千賀子「もちろん。こんな高級ソファー、私の仕事じゃ買えないでしょ」→「私の仕事」がセットアップされていない。人物表の「編集者」は観客は知らない。トップシーンから内装が高級なので、最初から千賀子=「稼いでいる人」に見えず「詐欺をしてたから、こんなお金があるんだ」という驚きにならない。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 3 3 3 3
川尻 3 2 3 2
米俵 2 1 3 1
月三 3 2 2 3
石川 3 3 3 2
太郎 1 2
イルカ 1 1 1 1
平均 2.5 2.0 2.3 2.0

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