『ぼくのお兄ちゃん』(三幕構成分析#4)
オリジナル小説「ぼくのお兄ちゃん」の三幕構成のビート分析です
オリジナル小説「ぼくのお兄ちゃん」の三幕構成のビート分析です
「ある日、ぼくにお兄ちゃんができた。身長もおんなじ、髪型もおんなじ、左目の泣きぼくろまでおんなじで、鏡の中から出てきたみたいにそっくりだけど、ぼくのお兄ちゃんなんだって……」イルカの小説を、声優の月城くうさんに朗読していただきました。
「テーマ」の1つの側面である作家性について考えていく。
「テーマ」には2つの側面がある。「作品側が(最低限の)物語構造をもってテーマを伝えていること」と「読者側がテーマに共感すること」である。
「ビート弱いこと」と「機能していない」ことの違いについて考えていく。
今回は引き続き、エンタメと文学の違いを考えながら、ビートの強弱について考えていく。
ある作家が「エンタメは読者を気分よくするもの、文学は読者の気分を悪くするもの」と言っていた。
イルカによるビートをつかった三幕構成分析です。※ネタバレ含みます。
『ママ、もう寝るね』わたしはロキの部屋へ行って、ベッドの中にいる息子に額をつけた。今日の記憶を家族クラウドにバックアップするため。
〝本〟というものについては知っていた。マインドネットがなかった時代には、わざわざ文字というものを使って思考や感情を共有していた、と歴史ファイルにあった。