「雪の壁に守られて」(連作3/5)
2学期に入って急に学校に行かなくなったのは、私自身の問題だ。合唱部の人にも迷惑をかけた。 通学の地下鉄で、レイコとクルス君が手をつない...
2学期に入って急に学校に行かなくなったのは、私自身の問題だ。合唱部の人にも迷惑をかけた。 通学の地下鉄で、レイコとクルス君が手をつない...
よだかは容姿の醜さから嫌われ虐げられるが、自らも弱者である虫を食べずには生きられないことを悟る。「僕はもう虫をたべないで餓えて死のう」そして、いのちをかけて夜空をめざすのだった。
クルスセイジのことが気にならないと言ったら嘘になる。けれど、どうでもいいと思うのも嘘ではない。 「もしもし、レイコ?」 クルスセイジ...
クリスマスまであと4日。 それは消費期限のように私を急かし、過ぎたらもう二度とこの恋は叶わないとさえ思ってしまう。 クリスマスは恋人...
女、3人寄れば、うるさい。ミカまで入ればちょっとした宴会だ。 期末テストは終わった。 自由な時間。 「テスト中に太ったかも…。...
「ねえ、付いてるよ、ソース」 ワタシはスガコに言われて胸元の汚れに気付いた。 「あああああ。」 「すぐに拭きなよ? ミートソー...
彼を一目(ひとめ)見た瞬間、彼と付き合うことはわかった。 入学式の時だった。 私は教室の場所が分からなくて、キョロキョロしていた。 ...
男の人と付き合うのは彼で7人目だ。 多いねとか、モテるねという人もいる。 わたしよりも経験の多い人はそうは言わない。 付き合っ...
昼休み。私とカナはいつものように、机を合わせてお弁当を食べていると、隣のクラスのシロサキさんがやってきた。 「みんな、聞いて? これ、...
放課後、日直の仕事をした後だったので、教室には私とアキコしかいなかった。 アキコの話を聞いて驚いた。 アキコの両親は、高校生でお...