木曜日に退院します 5

[金田昌明]

火曜日透析のベッドに　仲の良い女性看護師から一報が届いた。それは「朝の採血の結果、主治医から木曜か土曜に退院出来るかもとの前向きな連絡頂けたよ」だった。彼女と二人して静かな透析ルームで叫んでいた。五時間の透析も苦にならず、二週間続いた点滴も残りの分で終了との下知、やった透析と点滴　両の腕に纏わりついたチューブの一本は火曜日の未明に外れる。やっと右腕が解放される。もともと透析は腎臓移植しない限り死ぬまで病院通いが続くのだから　今回の解放の中には入らないのに　解放された気になった。

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