※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。
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初稿(★4.81)
脚本_さいの20v1『ファスト恋愛』(イケメン)_260119
さいの
●自己採点
「好き」2.3「脚本」2.2
●ログライン100
奥手ながら転校生の健吾のことが気になってしまい、友人の早苗の指南を受けてコンタクトにした真希は、自分の見た目の変化を肯定的に捉えるも健吾に好かれるために振る舞う事に違和感を覚え、眼鏡に戻す。
●フック/テーマ
少女漫画/本来の自分
●ねらい/テーマ触媒
ねらい:会話劇を書く
テーマ触媒:イケメン
●感想
さらば青春の光がM1決勝に出た時のネタで「能みたいな話」というのがあります。森田のエピソードトークに当時は東口がいちいち「能みたいな話やなあ」という変な相槌を打って翻弄するという変なネタです。途中から明らかに能じゃない内容にも「能やなあ」と言ってくるのに、能についてよく知らないから誰も強く否定できないという不条理が面白い。私、お笑いの解説をする痛いファンでした。
少女漫画みたいな話をフリとして書いて、そこから逸脱していく様をキャラクターアークとして書くのが面白いと思ったという趣向です。さらば関係ないですね。プレミスのある話にしたいので、そこをもう少し上手く作れたらいいなと思います。例えば浦島太郎みたいな話ならオチとして玉手箱が共通認識にあるからフリを作りやすいけど、ちょっと少女漫画ってだけだと広いかなと思っています。
トップシーンでプレミスとしてベタな少女漫画の展開を一通り早苗が説明するというのも考えたのですが、長いので辞めました。結果的には少女漫画の要素がややノイズになってしまっているので全部省いてPP1を早め、現状駆け足になっているバトルやMPをしっかり描いた方がまとまり良くなると思います。単に奥手の真希がモテるためにデビューして(PP1)、求められる言動や振る舞いをするも(Battle)、違和感を覚えて本来の自分の魅力に気づき(MP)、ありのままの自分として生きていくという具合。ただこういう素直な恋愛ものを描くのが小っ恥ずかしいからこういう風に落ち着いている。
フィードバック
雨森れに
●採点
「好き」2.3「面白さ」2.5「没入感」2.3「題材」2「視点」2.5「構成」2.5「描写」2.5
●修正依頼
・主人公がどういう決断をしたのかがわかりにくい
空気感としては伝わってくるものがあります。しかし恋愛をエンジンにしている以上、恋愛についての結果がないと観客に疑問が残ったままになる可能性があると思いました。結局恋愛するの?しないの?と思わせてしまうと、せっかくアイデンティティにフォーカスしようとしているのにもったいないなと。解決策としては恋愛を強める=告白やキスなどわかりやすい恋愛バトルを積み上げる、アイデンティティ(want)を強める=外見の変化が必要なのかと葛藤する、恋愛に憧れているなどの本音を差し込む。などができると思います。そうすると元の自分を選ぶドラマが見えてきて説得力が出るかもしれません。あとはラストの眼鏡を選ぶシーンで真希の感情が見えるト書きやもうひとつセリフがあると変わるかなとも思います。
●感想
・フック/テーマ:恋愛テンプレ/アイデンティティ
・誰が何を話しているのかわかりやすかったです。真希は活舌がいい役者さんにクールに決めて欲しいですね。
・柱9は健吾に感情移入してしまいました。真希の長台詞に「何言ってんのこいつ?」って思ってるだろうし、私はそう思ってました笑 そのシンクロがちょっと心地よかったです。感情移入が主人公から離れたからラストがしっくりこなかったのかも?
米俵
●採点
「好き」2「面白さ」2.5「没入感」2「題材」2.5「視点」3「構成」2.5「描写」2.2
●修正依頼
・真希の理屈っぽさが自分自身にも向いて、葛藤するような描写をもう少し増やして欲しい。
彼女の鋭い理屈の矛先を周囲だけでなく、真希自身にも向けて悩むような描写がもう少しだけ増えると、より彼女の不器用さが愛らしく、共感できるキャラクターになるのではないかと感じました。
●感想
・フック/テーマ
少女漫画的王道展開/アイデンティティ
・理屈で武装して恋を避けようとしても、本能的なときめきには勝てないという流れが面白かったです。
また、流されて終わるのではなく、最後に眼鏡をかけ直して自分を保とうとするラストが印象的でした。本能に揺さぶられながらも、最後には自分のスタイルに戻るという選択に、真希という人間の強いプライドが見えた気がしました。
脚本太郎
●採点
「好き」2.7「脚本」2.3
●ログライン100
理屈屋で恋愛に覚めた態度の女子高生真希は、少女漫画のキャラクターのような健吾に惹かれるも素直になれず、友人の早苗により少女漫画風イメチェンをしてもらうが、違和感を覚え、元の自分に戻る。
●フック/テーマ
理屈屋主人公の照れ/恋愛観、ありのままの自分
●カタリスト
柱1:制服姿の岡宮健吾(17)、グラウンドから颯爽と駆けてくる。
●不明点・不自然な点
・ステレオタイプの恋愛を拒む理由がいまいち分からなかったです。第一印象が悪いので反発しているようにも見えますけど、話ぶりから違いそうですが
・最後に真希がメガネをかけてもとの自分に戻るという選択に至る理由があまりピンと来ませんでした。
●自由感想
真希のキャラクターが台詞の面白さもあってとてもよく立っていて、早苗もいいアクセントになっていたと思います。
しののめ
●採点
「好き」2.7「脚本」2.4
●ログライン100
理屈屋で恋愛への興味がない高校生・真希は、典型的な王子様キャラの健吾に出会って少しずつ惹かれ、戸惑いつつも友人・早苗の助言に従い外見を変えてみるが、そんな自分に疑問を抱き、元の姿に戻す。
●フック/テーマ
理屈っぽい女子高生、テンプレの少女漫画的展開/テンプレ恋愛からの逸脱
●カタリスト
制服姿の岡宮健吾(17)、グラウンドから颯爽と駆けてくる。
●自由感想
・真希の個性的な人間性や言動、まさにファスト恋愛という前半のベタすぎる展開、それに合わせたタイトルの巧さ、後半のテーマ性が面白かったです。
・個人的には、真希のことを単に屁理屈屋の極端なキャラクターとしてのみ見るというよりは、異性恋愛主義的な社会にアンチテーゼを示し得る人物造形だと感じたので、そんな真希ならではの葛藤をもっと主題として踏み込んでくれたら更に読み甲斐が増すなと感じました(10分脚本でやりきれることではないとも思うのですが…)。例えば、単に外見に無頓着な人間というだけではなく、自分なりの拘りや価値観があって外見をそのままにしている可能性すら薄ら浮上していたので、その辺りへの踏み込みがもっとあっても良いかもしれませんし、それほどの人間である真希が健吾に惹かれる理由ももっとよっぽどのものであってほしいかもしれません。それは流石に健吾に惹かれても仕方ないわ、と思うほどの出来事を提示しておいて、それでも己に厳しく、自分の変容に疑問を抱いてしまう真希、という流れにした方が、真希の一貫性やテーマ性が更に強まる気もしました。勿論、「大きな理由もないのにイケメン男子に惹かれてしまい外見まで変える安直な自分」に悩んでいるという捉え方もできるのですが、そこへの葛藤はそこまで描写されていないようにも見受けられ、真希という人間の価値観が真希の中でどこまで突き詰められており、どこが揺らぎ得るポイントなのか固まりきっていない印象を受けました。例えば、恋愛感情っぽいものにも色々な形や可能性があると思うのですが、そこは疑いなく「色欲」と表現するんだな…とか(恋愛経験がないからこそ、すぐに色欲と表現した、という線もあるとは思います)。前半のファスト恋愛具合と、後半のオリジナリティ、どちらも面白く魅力的ではあるので、どこまでをギャグ的なテンプレ展開にして、どこからどの程度逸脱するかという調整が肝なのかなと思います。
・個人的にさいのさんはコメディタッチのノリを得意としつつも、ステレオタイプや固定観念を疑い、それらの解体を(お笑い的アプローチからも含めて)試みることができる作風だと思うので、それが作家性に繋がるのではと感じてます(でもシンプルに駄菓子屋のようなお話も好きです)。
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.5「脚本」2.3
●ログライン100
恋愛に無頓着な高校生の真希は、王子様キャラの健吾に出会ったことで、最初は敬遠していたが次第に惹かれ、友人の勧めで外見を変えてみたりするが、健吾に刺さらず自分も納得できず、すぐにやめる。
●フック/テーマ
王道の恋愛/アイデンティティ
●カタリスト
柱4.真希の手には同じく赤い印のついた割り箸。
●不明点・不自然な点
早苗の存在がやや過剰に思えました。百均までついてきて物陰から見ているのは行き過ぎというか、友達としても怖いというか、私には若干ノイズに映ったところがあり、それがなくても次のシーンにうまくつながるようには感じました。
●自由感想
冒頭の真希のセリフ「まず象徴天皇制…」のところで真希のひととなりが一発でわかり、真希という人物がとても理解しやすかったです。 10分においていかに端的に素早くセットアップできるかというのは非常に重要だと感じていて、一発でわかるというのは非常に強みだと感じました。 また、王道の恋愛に沿うかと思いきやズレていく後半は読んでいて楽しかったです。しののめさんも仰るように、ステレオタイプを打破していくスタイルは作家性に繋がっていくのではと感じました。
修正稿(★5.01)
脚本_さいの20v2『ファスト恋愛』(イケメン)_260211
修正期間:2026.1.28→2.11(14日)
さいの
●自己採点
「好き」2.2「脚本」2.5
●ログライン100
ベタな恋愛映画のような展開に巻き込まれたウブな真希は、転校生の健吾のことが気になってしまい早苗の入れ知恵でコンタクトにするも、少女漫画のような健吾の言葉にときめかなかったことで、恋愛感情でないと気付く。(102)
●修正意図
・恋愛だと思ったらそうではなかった、というシンプルなミスリード一本でまとめました。ハイコンテクストなテーマは鳴りを潜めて、普通になったと思います。全体的に刈り込んで要素を削りました。
●感想
・そうでなかった部分の描き方はもう少しやりようがあると思います。
修正稿へのフィードバック
雨森れに
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.6「題材」2.5「視点」2.7「構成」2.6「描写」2.5
●感想
・要素が刈り込まれたことにより、わかりやすくなった。刈り込まれたといっても、真希の個性はそのままで話の面白さに一役かっている。
・真希の「自分の感覚を大切にしている」性格が綺麗に描かれていたと思った。初稿でテーマ設定されていた「本来の自分」を表現できている。
・相変わらず会話のテンポがいいし、キャラクターに個性があるので読みやすかったです。さいのさんなら電子漫画媒体の原作とかもできそうだと思いました。今回の話だと女性向けもいけそうな気がします。今アニメでもやっている「正反対な君と僕」とかもさいのさんの作風に近いのかもです。
米俵
●採点
「好き」2.2「面白さ」2.5「没入感」2.3「題材」2.5「視点」2.8「構成」2.6「描写」2.3
●感想
・真希の戸惑うような描写が増えたことで、心情が分かりやすくなり、初稿よりも可愛らしく感じました。
ラストでは、真希の自我が初稿より強く、カッコよく見えるようになったと思いました。
ただその一方で、魅力のあった真希の尖った描写が削られ過ぎてしまった印象で、個人的には少し残念でした。
脚本太郎
●採点
「好き」2.8「面白さ」2.7「没入感」2.7「題材」2.5「視点」2.5「構成」2.7「描写」2.7
●感想
・真希が健吾をいつ好きになったのかや、ラストのメガネをかける意図など、心情が分かりやすくなりました。
・一方で、真希がやたらと引用するところや柱6の早苗とのやりとりなど、初稿から消えた台詞やシーンで好きなものも結構あったので、個人的には削られたのが残念でした。
しののめ
パス
山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「面白さ」2.5「没入感」2.5「題材」2.4「視点」2.5「構成」2.5「描写」2.5
●感想
真希の独特なキャラと王道な少女漫画的展開の異色の組み合わせは、やはり読んでいて好きでした。健吾の優男というか、好青年感も増しており、少女漫画に現れるヒーローそのもののように感じました。 一方で、ラストの「こっちの方が、好き」というセリフは、眼鏡がいいと言ってくれた健吾にも矢印が向いていることを示唆する意味深なセリフだと捉えてしまい、王道な恋愛展開から逸れたかと思いきや、そこに戻ってきたみたいな構成になっているのかと錯覚してしまいました。いずれにしても、王道を逆手に取り、うまく利用しているように感じました。
ChatGPT
●一番大きな問題点:タイトルの「ファスト恋愛」に対して、物語が“速い消費型の恋”を批評しているのか、それに乗っかっているのかがやや曖昧な点。少女漫画的展開(転校生・転倒・台詞の再現)をなぞる構造は面白いのに、真希がそれをどう位置づけ直すのかがもう一段欲しい。ラストの「こっちの方が、好き」が自己肯定なのか、物語拒否なのか、もう少し輪郭があるとテーマが締まる。
●良い点:知性ボケのキャラ造形が非常に強い。「象徴天皇制」「孔子ね」「血が全て」などのズレた理屈が一貫していて、真希という人物が明確。さらに“漫画の展開を予測して回避しようとするヒロイン”というメタ構造は秀逸で、教室で「今ここで転ばれると困る」はかなり面白い。笑いと甘酸っぱさのバランスも良い。
●応援メッセージ:キャラクター造形のセンスは本当に武器です。特に理屈っぽい女子をここまで愛嬌あるヒロインにできているのは強み。あと一歩、タイトルとの結びつきを明確にすれば、コンセプトごと刺さる作品になります。コメディの地力、確実にあります。
採点
| 初稿 | 修正稿 | |||
| 好き | 脚本 | 好き | 脚本 | |
| 雨森 | 2.4 | 2.4 | 2.5 | 2.6 |
| 米俵 | 2.2 | 2.6 | 2.3 | 2.6 |
| 太郎 | 2.7 | 2.3 | 2.7 | 2.6 |
| さいの | 2.3 | 2.2 | 2.2 | 2.5 |
| しののめ | 2.7 | 2.4 | ||
| 山極 | 2.5 | 2.3 | 2.5 | 2.5 |
| 平均 | 2.46 | 2.35 | 2.47 | 2.54 |
| 合計 | 4.81 | 5.01 | ||
| 初稿「好き」詳細 | ||||
| 好き | 面白さ | 没入感 | ||
| 雨森 | 2.3 | 2.5 | 2.3 | |
| 米俵 | 2.0 | 2.5 | 2.0 | |
| 太郎 | ||||
| さいの | ||||
| しののめ | ||||
| 山極 | ||||
| 平均 | 2.15 | 2.50 | 2.15 | |
| 初稿「脚本」詳細 | ||||
| 題材 | 視点 | 構成 | 描写 | |
| 雨森 | 2.0 | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
| 米俵 | 2.5 | 3.0 | 2.5 | 2.2 |
| 太郎 | ||||
| さいの | ||||
| しののめ | ||||
| 山極 | ||||
| 平均 | 2.25 | 2.75 | 2.50 | 2.35 |
| 修正稿「好き」詳細 | ||||
| 好き | 面白さ | 没入感 | ||
| 雨森 | 2.5 | 2.5 | 2.6 | |
| 米俵 | 2.2 | 2.5 | 2.3 | |
| 太郎 | 2.8 | 2.7 | 2.7 | |
| さいの | ||||
| しののめ | ||||
| 山極 | 2.6 | 2.5 | 2.5 | |
| 平均 | 2.53 | 2.55 | 2.53 | |
| 修正稿「脚本」詳細 | ||||
| 題材 | 視点 | 構成 | 描写 | |
| 雨森 | 2.5 | 2.7 | 2.6 | 2.5 |
| 米俵 | 2.5 | 2.8 | 2.6 | 2.3 |
| 太郎 | 2.5 | 2.5 | 2.7 | 2.7 |
| さいの | ||||
| しののめ | ||||
| 山極 | 2.4 | 2.5 | 2.5 | 2.5 |
| 平均 | 2.48 | 2.63 | 2.60 | 2.50 |
2026.2.28 アップ
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