脚本添削『誰も見捨てない町』(★5.01)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.90)

脚本_米俵24v1『誰も見捨てない町』(警察官)_20260322

米俵
●自己採点
「好き」2.3「脚本」1.8
●ログライン100
​犯罪ゼロを掲げる町に赴任した新人警官の誠は、故郷である町の価値観のもと仕組みを維持するため、先輩警官の弓削が真実を暴こうとするもそれを制し、逃げ場のない町に同化させる。
●感想
一見すると違和感を覚える側の人物に見せつつ、実は最初からその価値観の内側にいる主人公を描きたいと思い、そこを意識して書きました。
宜しくお願いします🙇

テーマ触媒14:「結婚」「AI」「不可能」「警察官」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.6「没入感」2.7「題材」2.7「視点」2.8「構成」2.6「描写」2.6
●修正依頼
・前半、誠と弓削の性格を整える
ミスリードをとことん引っ張るなら、弓削はもっと融通のきかない性格にし、誠はそんな弓削にうんざりしている様子を描くといいかもしれません。最初から誠が村人側だとわかるような修正もありだと思いますが、この話の良さがぼやける気がしたのでとことんミスリードを極めて欲しくなりました。
●感想
・異常性を表すときに新人ではなく先輩のほうが異物というのが斬新でした。
・笑い声の使い方がよかったです。特に柱8の最後、弓削の絶望がじわじわ感じられました。
・誠の故郷であるという点は感じられなかったので、安達との会話でセットアップしてもいいかな?と思いました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.6「面白さ」2.5「没入感」2.7「題材」2.7「視点」2.7「構成」2.5「描写」2.7
●修正依頼
弓削が葛藤していることを前半からセットアップする
・誠が異邦人側だと思ったら実は逆だったというのは面白いのですが、オチが明かされるのに何の振りがないと唐突に思えるのと、誠が主人公と思いきや実際は弓削が主人公だった、とも言えそうなので、後から振り返ったとき分かる程度でもキャラクターアークが認識できた方が良いかと思いました。
●感想
全体的に不穏な雰囲気が常時漂っていて魅力的な世界観だと思いました。事件の進行もテンポが良くて読みやすかったです。
加害者ではなく被害者を排除するという発想も皮肉があって面白かったです。
ただタイトルの意味はあまり掴めませんでした。

さいの
●採点
「好き」2「面白さ」2.3「没入感」2.2「題材」3「視点」2.5「構成」2.5「描写」2.3
●修正依頼
・どうミスリードさせたいかをより具体的に描いて欲しいです。種明かしがされる所であっと鼻を明かされる感覚はあるのですが、それ以前の部分でも内容的な面白さを作れるとよりドンデン返しの趣向が効いてくると思います。基本的なドンデン返しの構造が「Aだと思ったらBだった」というものだとして、Aの部分単体での面白さを作って欲しいという感じです。現状だと弓削が事件のデータを消去しようとしているくだりなどが該当すると思います。
●感想
・雰囲気のある世界観が魅力だと思います。誠がどうやって弓削を懐柔したのか、住民の連帯の影には何があるのか、気になりました。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「面白さ」2.5「没入感」2.7「題材」2.6「視点」2.5「構成」2.4「描写」2.4
●修正依頼
・前半で、誠が町側の人間だという示唆をいれる。
→町の体制に違和感を抱く主人公だと思ったら、実はその主人公も町側だったというのは面白いと感じました。一方で、それが明らかになるのはやや唐突感があるような印象を受けました。「町に違和感を抱く主人公がその町と戦っていく話」であると最初に思ってしまうからかもしれません。そのため、安達に忠告されるシーンなどで、既に町に毒されているということを示唆できるような表情やセリフをいれてもいいかもしれないと思いました。
●感想
・犯罪ゼロの町というのは面白いですね。田舎のそういう風習や、そこだけでまかり通る掟のようなものを題材とした作品はあると思いますが、そういったものを受け入れる主人公というのは見ないような気がしました。
・弓削がその体制に疑義を唱える側だと思いますが、そうしたときに、PCに向かう以外でも、疑問をいだいている描写があってもよいように感じました。誠が赴任する前からおそらく疑いを持っていると感じたので、そのあたり誠と対比させるとよりわかりやすいのではないかと思いました。

修正稿(★5.01)

脚本_米俵24v2『誰も見捨てない町』(警察官)_20260405
修正期間:2026.3.30→4.5(6日)

米俵
●採点
「好き」2.3「脚本」1.9
●ログライン100
​犯罪ゼロを掲げる町に赴任した新人警官の誠は、故郷である町の価値観のもと仕組みを維持するため、先輩警官の弓削が真実を暴こうとするもそれを制し、逃げ場のない町に同化させる。
●修正意図
誠が最初から町の側の人間であることを後から振り返って分かる程度ににじませること、弓削の葛藤を前半から見えるようにすること、また同調圧力が感じられるよう補強することを意識しました。
●感想
FBありがとうございました。ただ、私の中で整理しきれていない部分があり、今回は提出する方を優先させて頂きます。申し訳ありません。3稿を書くときに再度検討させて頂きます🙇

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.6「没入感」2.7「題材」2.7「視点」2.8「構成」2.6「描写」2.8
●感想
・誠のほうが道に詳しい描写があって、町に馴染もうとしているのが感じられました。故郷という設定は感じられないままだったので、新人なのに警察らしい正義感ではなく犯罪ゼロという数字を優先させる理由はなんだろうと疑問が残りました。警察学校の期間だけ地元から離れていた設定なら顔見知りを増やしたりはどうでしょうか。初稿でもお伝えしましたが、安達とは顔見知りであり、何度か交流したことがあるが地元で浮いているのを知っている。もしくは同じ流れで排除された住民を知っているなど、安達ならうまく使えると思います。安達自体がカタリストにもなっていますし、事件や誠のセットアップ要素として使えばより物語を深くできる気がします。
・細かい描写が増えて想像しやすくなりました。
・最後の街頭スピーカーがいい余韻になっていました。じんわり怖いです。
・3稿、頑張ってください! もし3稿も読めるなら読みたいです!

脚本太郎
●採点
「好き」2.6「面白さ」2.6「没入感」2.8「題材」2.7「視点」2.7「構成」2.6「描写」2.8
●感想
・最後、弓削が書類の文章を消したことで、彼が町に屈してしまったのが分かりやすくなりました。
・ところどころ加えられたト書きにより、人物の感情が読み取りやすくなりました。特に弓削の葛藤と、誠が町側の人間であると匂わせる描写は効果的だと思います。
・最初と最後がどちらも街頭スピーカーの放送で対応しているのがいい雰囲気でした。

さいの
●採点
「好き」2「面白さ」2.3「没入感」2.2「題材」3「視点」2.5「構成」2.5「描写」2.3
●感想
・弓削が異変に気付いてから懐柔されるまでに何があったのか、例えば柱8と9の間を描くとドンデン返しの趣向が活かせて面白いかなと思いました。主人公が弓削にシフトしてから一つシークエンスを作るようなイメージです。
・素直に、犯罪ゼロの街に赴任した新人の誠が真相に気づくという構図でもいいような気がしますが、そこを役割を入れ替えてやっているところが特徴であり、かつ叙述トリック的に描こうとしているのが難しいところでもあります。ミスリードの作り方については所謂「信頼できない語り手」としての趣向を深めていくと良いかと思います。例えば、誠が弓削に対して何らかの嘘を付いていて、途中でそれが明らかになるという形です。安達は認知症で嘘を付いている。他にも沢山通報をしているが、犯罪ゼロの記録に傷が付くといけないから、適当に処理しといてくれと誠に言われる。気になって調査するとどれもしっかりと事件が起きている。もしやこの街は帳簿上犯罪ゼロにしているだけでは?というところで今度は安達が殺されるという具合です。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.7「没入感」2.7「題材」2.8「視点」2.5「構成」2.6「描写」2.6
●感想
・弓削がPCに向かう以外の場面においても、感情が揺れていることが示され、ラストに向かっての流れがスムーズになったように思いました。
・また、誠も最初から染まっているということがそれとなく示唆され、誠と弓削がうまく対比されていたと感じます。
・心不全だけだと、安達が死んだのか死んでないのか、おそらく死んだのだろうということはわかりますが、明確にはならないと感じたので、弓削「お前、人が死んでんだぞ」の前に、明確に安達が死んでいる描写があってもいいかもと思いました。柱7と8の間に一本柱を立てて、安達の死を示してもよいかもしれません。

ChatGPT
●一番大きな問題点:テーマや構造は非常に明確なのに、「なぜこの町がこうなっているのか」というルールや圧力の輪郭がやや曖昧な点。住民たちの同調や笑顔の不気味さ、警察まで巻き込まれている異常性は強く伝わる一方で、そのシステムの“強制力”が見えきらないため、誠の変化(あるいは適応)が少しだけ飛躍して感じられる。もう一段、「抗えなさ」か「加担するメリット」のどちらかが具体化されると、ラストの皮肉がさらに刺さる。
●良い点:導入からラストまで一貫した不気味さと、テーマ「見捨てない=排除・隠蔽」の反転構造が非常に美しい。特に“笑顔が伝播する描写”と“deleteキーで犯罪を消す行為”が強くリンクしていて、視覚的にも概念的にも印象に残る。誠が最後に住民と同じ笑顔になる流れも、過不足なく決まっている。
●応援メッセージ:三作の中でも一番“完成形に近い脚本”だと思います。余計なことを足すよりも、今ある不気味さのロジックをほんの少し補強するだけで、かなり強度の高い短編になります。この世界観とラストの静かな怖さは確実に武器なので、自信を持って研ぎ上げていってください。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.7 2.7 2.7 2.7
米俵 2.3 1.8 2.3 1.9
太郎 2.6 2.7 2.7 2.7
さいの 2.2 2.6 2.2 2.6
しののめ
山極 2.6 2.5 2.7 2.6
平均 2.47 2.44 2.50 2.51
合計 4.90 5.01

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.6 2.7
米俵
太郎 2.6 2.5 2.7
さいの 2.0 2.3 2.2
しののめ
山極 2.6 2.5 2.7
平均 2.48 2.48 2.58
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.7 2.8 2.6 2.6
米俵
太郎 2.7 2.7 2.5 2.7
さいの 3.0 2.5 2.5 2.3
しののめ
山極 2.6 2.5 2.4 2.4
平均 2.75 2.63 2.50 2.50

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.6 2.7
米俵
太郎 2.6 2.6 2.8
さいの 2.0 2.3 2.2
しののめ
山極 2.7 2.7 2.7
平均 2.50 2.55 2.60
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.7 2.8 2.6 2.8
米俵
太郎 2.7 2.7 2.6 2.8
さいの 3.0 2.5 2.5 2.3
しののめ
山極 2.8 2.5 2.6 2.6
平均 2.80 2.63 2.58 2.63

2026.4.22 アップ

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