基本情報
MBTI
※診断結果はリンク先の結果を参考にしているだけで専門的な知見などではありません。あくまで作家と作品を考えるきっかけとして利用しています。
興味関心の方向(Favorite world)
E – 外向型(Extravertion)
I – 内向型(Introvertion)100%
ものの見方(Information)
S – 感覚型(Sensation)
N – 直観型(Intuition)97%
判断の仕方(Decisions)
T – 思考型(Thinking)50%
F – 感情型(Feeling)94%
外界への接し方(Structure)
J – 判断型(Judging)
P – 知覚型(Perceiving)79%
作品
引用
「いま思うのは、なにか一つのきっかけで変わったのではなくて、二人で分かちあってきた年月の積み重ねが徐々に変えていった、ということです。結局、それがすべてかもしれません。ゆっくりしか治らないが、それでも結局は治る傷のようなものでしょうか。ごく最近のある朝のことです。夜明けが春の最初の徴候を運んできました。部屋には朝日が差していましたが、妻はまだ眠っていて、わたしはその寝顔を見ていました。そのときです。わたしの中の最後の闇がついに去ったと感じたのは。それでこの旅に出る決心がつきました。そしていま、わたしたちより先に息子がこの島に渡ったことを、妻が思い出しました。ならば、息子の墓はきっとこの森か、穏やかな海岸にあるに違いありません。船頭さん、わたしは正直にお話ししました。わたしたちについてのあなたの判断が、そのために変わったりしないことを願っています。わたしの話を聞いて、わたしたちの愛情には傷があるとか、壊れているとか考える方もいるでしょう。しかし、老夫婦の相互への愛が穏やかに進むこと、黒い影も愛情全体の一部であることを、神はおわかりくださるでしょう」(『忘れられた巨人』p.472)