前回は「ビートシート」についてお話しましたね。
はああ……
あれ、ブタさん、どうかしましたか?
「ビートシート」なんて宿題みたいでめんどうくさいブー。こんなのすべて埋めなきゃいけないのかブー。
まあまあ、そんなにブーブー言わないでください。たしかにビートの意義がつかめないうちは混乱してしまいますよね。すべての「ビート」が必須とは限りませんよ。
だったら、もっとカンタンな初心者向けの「ビートシート」を作ってほしいブー。
そうですね。最初は「ビートシート」にすることを考えず「プロットポイント」だけでもいいと思います。
それ、なんだブー?
ログラインがアクト1、アクト2、アクト3に分けられることはすでにお話しましたね。ブタさんのストーリーだと……
アクト1「かっこいいブタ(オレ)が」、アクト2「スーパーヒーローになって」、アクト3「地球を救う」だブー。
それでは、アクト1とアクト2の間には「スーパーヒーローになるきっかけ」があるはずですよね?
それがプロットポイントだな!
厳密には違うのですが、最初はその理解で大丈夫です。では同じようにアクト2とアクト3の間にはどんなイベントがありそうですか?
アクト3のクライマックスは地球侵略にきた宇宙人との大決戦だから「敵の侵略が始まる」とかか?
それでいいと思います。決戦をより盛り上げるためには、主人公がケガをしていて万全じゃないところに敵の侵略が始まったりすると観客はドキドキしますよね? ビートがわかってくると、そういうコントロールもできるようになってきます(※これはオールイズロスト)。
ともかく「プロットポイント」についてはなんとなくわかったブー!
次回は、もう一つの重要なビート「ミッドポイント」について考えていきましょう。各ビートについて詳しく知りたい方はプロットを考える1「プロットポイントとは?」へどうぞ。質問は下記コメント欄かお問い合わせへもどうぞ。掲示板にもお好きにコメントください。
【補足】
ハリウッドの「ビートシート」については下記の本が参考になります。
SAVE THE CATの法則 本当に売れる脚本術
内容的には10年以上前のものなので古いですが、ビート理論のはしりなので入門書としては最適です。小説に応用することは考えている方は、
SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く
から入っても良いと思います。この本についてはこちらでも紹介しています。
また作品を「ビートシート」で分析したものはがっつり分析であげていきます(最近は分析をしていないので数が少ないですが……)
緋片イルカ2019/05/24