映画『恋愛小説家』(三幕構成分析#206)

今回の分析対象

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

※この作品は「物語分析会」でとりあげた作品です。詳細説明は会場で行いました。

分析会参加者のビート比較表

BSsimple_As Good as It Gets

「好き」3.6 「作品」4.1 「脚本」4.1

イルカによるビートシート

参加者SAさんの分析

Image1「オープニングイメージ」:隣人の犬をダストシュートに捨てるところから始まる。
Want「主人公のセットアップ」:「愛を知らない恋愛小説家」 性的マイノリティ―や黒人に対する差別的な発言を本人の前で堂々としてしまう、同情心の欠片もない性質の持ち主。人を嫌い、人に無関心で、隣人には“You don’t love anything!”と言われてしまう。また、鍵を何度も閉め直したり、一度使った石鹸は捨てたりするなど、強迫性障害の持ち主であることが描かれている。
Catalyst「カタリスト」:「キャロルを傷つける」 カフェでウェイトレスのキャロルの息子が病気なことを耳にし、死を連想させる冗談を言い、キャロルを傷つけてしまう。キャロルの私生活に関心を持ち始める。
Debate「ディベート」:「息子について尋ねる」キャロルの息子の病気の状態について尋ねる。
Death「デス」:「名前は?」キャロルの息子の名前を尋ねる。人のことには無関心だったメルビンが自分から会話を続けようと試みる。このシーンが「愛を知らない恋愛小説家」が不器用ながらに人を助けるきっかけになる。
PP1「プロットポイント1(PP1)」:「バーデルを預かる」入院したサイモンの犬の世話を押し付けられる。
Battle「バトル」:「犬との生活」
犬はメルビンを警戒するが、ピアノの弾き語り演奏をしてやると、心を開いたのかメルビンが与えたエサを食べようとする。
犬をキャロルのレストランに連れて行くが盗まれないよう、いつもココだとこだわっていた席を離れ見通しのいい席に座る。
キャロルと会話しようとするがうまくきっかけがつかめず、失礼なことを言ってしまう。
サイモンが退院し、犬が自分のもとを離れることを知り、寂しそうにするメルビン。また鍵を何度も閉め直す様子、それを見つめる犬。犬との生活は一旦終わる。
Pinch1:「拒絶されるメルビン」病院に行くがきちんと予約を取って守らないと治療をしないと断られ、待合室の患者に悪態をつく。
その後いつものレストランに行くがキャロルはいない。キャロルを出せと他のウェイトレスに怒鳴り、店を追い出される。メルビンが出て行く様を見て周りは拍手喝采。
Battle2「バトル」:「キャロルの息子を救う」熱を出したキャロルの息子を病院に運び、キャロルの苦労を目の当たりにしたメルビン。ツテをたどって医者を紹介する。
MP「ミッドポイント」:「I’m not going to sleep with you!」キャロルの息子を救えたはいいが、下心があると思われフラれる。しかし、サイモンにスープを持っていき、分かち合うことができる。
Pinch2「ピンチ2」:「いつものレストランだけど1人じゃない」レストランでサイモンの彼氏と座って会話をする様子がPinch1と対になっている。
Reward「リワード」:「お礼の手紙」キャロルからお礼の手紙をもらう。
Fall start「フォール」:「キャロルを旅に誘う」サイモンを両親の家まで連れて行く口実でキャロルを旅に誘う。
Fall 「フォール」:「デート」キャロルと雰囲気のいいレストランに出かける。
Defeat: 「キス」キャロルにキスをされるが照れてしまい、キャロルを誘った理由はサイモンに掘られないためだと言ってキャロルを怒らせてしまう。
PP2「プロットポイント2」:「旅の終わり」無事に旅から帰るが、キャロルに「もうあなたに傷つけられたくない」と拒絶されてしまう。
DN「ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル」:「彼女のせいで自分を見失った」これまで自我を貫いて生きてきた自分が、キャロルに気持ちを振り回されてしまうのはなぜかと、サイモンに悩みを打ち明ける。彼女を愛しているからなのだと気づかされるメルビン。彼女に会いに行くことを決心すると同時に、強迫性障害のはずの自分が鍵をかけ忘れていたことに気づく。
BB(TP2)「ビッグバトル(スタート)」:「彼女に会いに行く」彼女に会いに行くメルビン。
Big Finish「ビッグフィニッシュ」:「告白」不器用ながらキャロルに告白し、キスをする。
Image2「ファイナルイメージ」:「パン屋に入る2人」パン屋の中に入りキャロルと話しながらパンを選ぶメルビン。

2024.8.17

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