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一個人の感想
「好き」3 「作品」2 「脚本」2
日本で、このレベルのアメリカ映画はホラーか、有名キャストの無名時代の出演作ぐらいでしか見られないのではないか(あとテレ東のお昼とか)。脚本2というのは、こういうことというかんじ。「ビーチで異変」という設定とラストで明かされる目的だけがオリジナリティで、それ自体も、それほど真新しくもない。これを修正して面白くするという視点で見たときは、この設定以外は全直しする必要がある。脚本1とか2のものを、シーンやセリフなど表面的なことをちょこちょこといくら直しても、根本的には面白くはならない。この映画でいえば、設定以外に、ジャンルやテーマを定める必要もある。ホラーでいくのか、家族ドラマでいくのか、コアをしっかりと決めて、すべてをそこを軸に立て直す必要がある。では、こんな映画がなぜ公開されるのかといえば、これでも制作費の数倍の興収をあげている。ここにM・ナイト・シャマランの凄さがあるし、見に行く方もジャンル「シャマラン映画」という期待で見るのだろう。脚本・作品(ショットもあざとすぎて学生映画レベル)ともに、お手本にしてはいけないレベルだが、パッと見は良さそうに見えて2点の脚本というのもなかなか見られないので、学習の上では参考になる。ライター志望であれば酷評するだけでなく、これをどうリライトして3点、4点にもっていけるか、自問自答するべき。
緋片イルカ 2023.3.4