オットー・ランクはフロイト派の研究者です。エディプス、モーゼ、イエス、ヘラクレス、ジークフリートなどの英雄神話に共通する機能を見つけました。
この機能も三幕構成でいえばビート、民話学でいえばモチーフ素と同じと考えられます。
ファンタジー小説などには下記のビートは応用できると思います。
1 英雄は、高位の両親、一般には王の血筋に連なる息子である
2 彼の誕生には困難が伴う
3 予言によって、父親が子供の誕生を恐れる
4 子供は、箱、かごなどに入れられて川に捨てられる
5 子供は、動物とか身分のいやしい人々に救われる。牝の動物かいやしい女によって養われる。
6 大人になって、子供は貴い血筋の両親を見出す。この再会の方法は、物語によってかなり異なる。
7 子供は、生みの父親に復讐する。
8 子供は認知され、最高の栄誉を受ける。
(大塚英志『ストーリーメーカー 創作のための物語論 』(星海社新書)より)