脚本添削『ごめんなさいが言えなくて』(★5.16)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★5.00)

脚本_さいの02v1『ごめんなさいが言えなくて』_250408

さいの
●自己採点
「好き」3「脚本」2
●ログライン100
同僚の佳織に避けられていると感じている林田。過去の自身の行動が原因だと思うものの、なかなか謝ることができずにいる。同僚の咲希の助けを借りて佳織に謝意を伝えたことで、結果的に二人は仲直りする。
●フック/テーマ
謝るのが苦手な人/謝罪と和解
●ねらい
スムーズなト書きを書く。映像として表現する。
●感想
体言止めを使わない、名前の文字数をスペースで調整するなど形式的なルールを守ることと、映像脚本として必要十分かつ読みやすいト書きを書くことを意識しました。改善点あればご指摘いただきたいです。よろしくお願いします。

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.8「脚本」2.3
●ログライン100
仲がいい同期であるはずの佳織に避けられている林田は、他の同期の協力を得て謝罪の場を設けるが逆に謝罪され、お酒の席で友人の枠を越した距離感だったのを恥ずかしがってのことだったと知る。
●テーマ/フック
人間関係の修復/謝れない人
●カタリスト
林田「俺、謝るのってなんか、苦手でさ」
●ルールミス
・人物表、姓と名の間にスペース。
・スタバ、タリーズ。固有名詞は△→3/21に私が高井先生に指摘されているんですが、意味があって絶対に名前を出さなければいけない場合以外は極力使わないほうがいいです。参考記事 https://irukauma.site/iruka/story/rewrite/14328/
●不明点・不自然な点
・柱5、何度か飲んだことある?のに記憶の残り方をここで確認するのに違和感がありました。
・柱7、主人公が林田から咲希になっているように感じました。林田が佳織とどうなりたいのかがふわっとしたままだからだと思います。恋愛か友情かがはっきりすれば主人公もすり替わらないし、咲希の「今夜は、覚えておいた方がいいかもよ」といういい台詞が引き立つと思います。逆に観客に委ねる意図があるなら、咲希は何も言わずにヤレヤレという調子で見守っている雰囲気を出すだけで充分かもしれません。
●自由感想
ベルでショットが来る文化を久しぶりに思い出しました笑
こういうのを自然に差し込めると映像を見る面白さが増えますね。見習いたいです。
まだ大学生みたいな飲み方をしている部分や、謝るタイミングがつかめない部分で年齢の設定が活きてるように思います。
あと、柱1で距離があったふたりが、柱7で踊っていて物語の変化を感じました。

米俵
●採点
「好き」2.2 「脚本」2
●ログライン100
謝るのが苦手な林田は、自分の行いのせいで同期の佳織に避けられていると思い、謝罪するが、逆に謝られ、事実を知る。
●フック/テーマ
謝れない男/人間関係の修復
●カタリスト
林田「俺、謝るのってなんか、苦手でさ」
●不明点・不自然な点
・林田の謝罪後から、視点が変わってしまったと感じました。(敢えてその流れにしていたら申し訳ありません)個人的には、統一した方が林田の物語として楽しく読めたかなと思います。
●自由感想
社会人デビューっぽい林田と大学のノリを引きずっているような3人のやり取りが面白かったです。佳織に対する林田の気持ちや葛藤する様子がもう少し伝わってくると感情移入出来たかなと思います。

脚本太郎
●採点
「好き」3.0「脚本」2.0
●ログライン100
謝るのが苦手な新社会人林田は、誤って間接キスしてしまったことで同期の佳織に避けられていた(と思い込んでいた)。他の同期の咲希の助けもあり、どうにか佳織に謝罪を切り出すも、避けられていた理由が飲み会で酔って二人でいちゃついていたことが原因だと明らかになり、仲が深まる。
●テーマ/フック
距離感、言い出す勇気/同期間の朗らかな雰囲気
●カタリスト
林田「俺、謝るのってなんか、苦手でさ」
●不明点・不自然な点
・林田が「謝るのが苦手」ということが提示されたのに、話の後半でそれと関係ない展開になってしまっていると思いました。「謝るのが苦手」という要素をそこまで全面に出さずに、純粋に「避けられているのを気にしている」というくらいに留めた方が良いように思いました。
●自由感想
・ベルを鳴らしたりといった映像的な要素を上手く使っていると思いました。
・新社会人の初々しい様子がよく出ており、また、新社会人の青春を引きずったような話を読んだことがなかったので新鮮に楽しめました。

しののめ
●採点「好き」3「脚本」2.7
●ログライン100
職場の同期に避けられている林田が、他の同期に相談の上謝罪するが、避けられていた理由は別にあり、逆に謝罪し返されたことで和解し、二人で踊る。
●テーマ/フック
謝罪と仲直り/謝罪が苦手
●カタリスト
林田「俺、謝るのってなんか、苦手でさ」
●ルールミス
(勉強中のため割愛させてください)
●不明点・不自然な点
・「謝るのが苦手」という人格上の課題が印象的すぎるのと、タイトルも相まって、それを何とかして乗り越える話かな?と感じてしまいました。しかし割とあっさり謝れていたので(しかも本人の努力というより、同期の御膳立てによるところが大きい)、謝罪が苦手な理由、謝罪までの葛藤や試行錯誤がもう少し見えると、「頑張って謝った結果和解でき、二人で踊れる」という流れにドラマを感じられるかも?と思いました(ベタかもしれませんが…)。もしくは「苦手」とまでは言わず、単に「実はまだ謝れてなくて…」くらいに留めるのもありかも?と思いました。
・写真を撮ったことさえ忘れていたのはまだしも、画像フォルダを見返してすらない?ことに若干違和感を覚えました。商社マン設定なので、「仕事が忙しすぎて見返す暇もなかった」などのフォローがあっても良いかもと思いました。
●自由感想
・軽いノリの会話や人物の口調・発言内容に、軽妙さやリアリティが感じられて良いなと思いました。
・「間接キスして謝らないのはヤバい」という話をしっかり振った上で、佳織もしれっと飲み間違えているのが面白かったです。
・商社の若手という設定が、豪快な飲み方に説得力を持たせているように思いました。
・最後に踊って終わるという締め方が、微笑ましく視覚的にも華やかで、ほっこり&明るい気持ちになりました。

ChatGPT
ありがとう、素敵な脚本を読ませていただきました!
テンポも良く、キャラクターの掛け合いが自然で、
“気まずさ”と“愛おしさ”が同居するいい雰囲気が出ていますね。
🌟一番大きな問題点
「主題が弱く見える」ことです。
脚本全体の核が「謝れない林田が成長して謝る」ことにあるのに、
ラストの展開で、「実は佳織も謝ることがあった」&「記憶がなくてよくわかってなかった」
という種明かしに焦点がズレてしまい、林田の変化がややぼやけて見えるんです。
🔧改善案3つ
① ラストの着地を「林田の成長」に絞る
佳織の謝罪や記憶ネタをカット or 簡素化して、林田が「やっと謝れた」達成感や照れを
じっくり描くと、テーマに収束して読後感が強まります。
例:「ごめん」の一言だけで終わっても成立します。
② “謝れない”理由をもう少し深掘りする
「謝るのが苦手」だけだと弱いので、
「過去に謝ったら余計こじれた経験がある」とか、「家庭環境で謝る文化がなかった」とか、
何か小ネタでも入ると、林田に厚みが出て、観客の共感が倍増します。
③ 佳織の「避けてた理由」も伏線を張る
「え、そこ⁉」とならないように、
2~3シーン前に「クラブでのこと佳織は覚えてるっぽい」みたいなセリフを入れておくと、
オチが「無理やりなひねり」ではなく「回収」に感じられます。
💌応援メッセージ
さいのさん、この脚本すごく“余白”がうまいです。
キャラクターたちの間に漂う空気感がリアルで、観てみたいなと思わせる力があります。
あと一歩、「何を一番伝えたいのか」を絞ってあげるだけで、
この作品はぐっと印象に残る短編になると思います!
キャラも台詞も魅力的なので、自信を持って書き進めてください📣✨
他の脚本や書き直しも、いつでも見せてくださいね。

修正稿(★5.16)

脚本_さいの02v2『ごめんなさいが言えなくて』_250418
修正期間:2025.4.16→2025.4.18(2日)

さいの
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2
●ログライン100
同僚の佳織に避けられていると感じている林田。過去の自身の行動が原因だと思うものの、なかなか謝ることができずにいる。同僚の咲希の助けを借りて佳織に謝意を伝えたことで、結果的に二人は仲直りする。
●フック/テーマ
謝るのが苦手な人/謝罪と和解
●ねらい
林田を集中的に描く。
●感想
実は佳織の方がやらかしていたという内容を無くして、テーマに沿った内容になるように心がけました。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点「好き」2.7「脚本」2.4
●けっこう変えてきたな、というのが第一印象でした。クラブの下りを消すことで、林田の葛藤にフォーカスされやすくなったように感じます。
クラブで踊るくだりも好きだったので残念ではありますが、林田が考えていることがわかったし、タイトルもしっくりきました。
更に理屈っぽくなっている林田に対して観客側が思うことを、最後に佳織が「ちょっと、怖いんだけど」と代弁してくれてスッキリしました。
エレベーターのベルの音もシュールで好きです。

米俵
●好き2.5 脚本2.8
●良くなった点・感想
視点が林田に統一され、気持ちや葛藤がしっかりと伝わってきました。
読んでいる側の気持ちを代弁してくれたような最後の佳織のセリフが好きです。

脚本太郎
●採点「好き」3.0「脚本」2.3
●良くなった点
テーマや視点が絞られてスッキリした印象です。林田の謝罪に対する葛藤が初稿よりきちんと描かれていたのが良かったです。
●自由感想
なぜ林田が謝罪を偽善と思うようになってしまったのかの理由についても触れられるとより良くなるかと思いました。
まとまりが良くなりましたが、後半の雰囲気は個人的には初稿の方が好きでした

しののめ
●採点「好き」2.8「脚本」2.8
●謝るのが苦手な理由を吐露するくだりが追加され、かつコメディチックに処理されてて尺的にも良いなと思いました。個人的には偽善と感じた具体的なきっかけ(過去エピソード等)が気になった為、そちらもコメディ的な内容で良いので一言、二言で入れるのもアリかなと思いました。展開的な華やかさは減ったかもしれませんが、主人公の心情を丁寧に追えていると感じました。

ChatGPT
ありがとうございます!とても素敵な脚本でした。以下、脚本の素晴らしい点と、次回作への応援メッセージをお届けしますね。
✨素晴らしい点を褒めさせてください
1. “謝れない不器用さ”を丁寧に描いたリアルな人物造形
林田の「謝れなさ」は、単なる性格の問題ではなく、内面の葛藤や自己防衛、歪な誠実さから来ているということが、台詞と行動の積み重ねでじわじわと伝わってきます。「偽善」「罰が必要」など、彼の理屈には妙な説得力があり、読者や観客も「わかる気がする」と心を揺さぶられます。
2. 軽やかでテンポの良い会話
咲希や山岸とのやり取りは自然でテンポがよく、重くなりがちなテーマをぐっと親しみやすくしています。咲希のツッコミやテンポのあるベルの演出も秀逸で、笑えるのに切ない、という絶妙なトーンが心地よかったです。
3. “エイヤー”に込められた心の振り絞り
謝るというシンプルな行為が、こんなにもハードルが高くて、こんなにも勇気がいることなんだというのが、「エイヤー」の一言に凝縮されていて、胸を打たれました。カップや紙袋、ベルなどの小道具の使い方も巧みで、映像としても鮮明にイメージできました。
4. 最後の“笑い”で締めるセンス
謝罪の場面での「……ちょっと、怖いんだけど」というセリフと佳織の笑いで終わるのが、本当に良かったです。ぎこちないけど確かな前進。優しい余韻が残ります。
🌟次回作への応援メッセージ
さいのさん、この脚本はまるで、心の奥にある「小さなつっかえ」をすくい上げてそっと見せてくれるような作品でした。共感しながらも、自分の中の弱さにも優しくなれる、不思議な力がありました。
人と人との小さなすれ違いや、言葉にできない想いの間にあるドラマを描くのが、本当にお上手だと思います。だからこそ、次の作品もまた、読む人の心に静かに灯をともすような物語になる予感がしています。
次回作、楽しみにしています!応援しています!

以上

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.8 2.3 2.7 2.4
米俵 2.2 2 2.5 2.8
太郎 3 2 3 2.3
さいの 3 2 2.5 2
しののめ 3 2.7 2.8 2.8
平均 2.80 2.20 2.70 2.46
合計 5.00 5.16

2025.4.28 アップ

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