脚本添削『ラストダンス』(★4.72)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.30)

脚本_しののめ05v1『ラストダンス』(スポーツ)_251120

しののめ
●自己採点
「好き」2.2「脚本」2
●ログライン100
今季で引退の噂がある外国人バスケ選手のサムは、家族も見守る中、チームの降格を回避するため試合で奮闘するが、圧倒的な実力差とマーク相手のラフプレーに翻弄され、意図せず悪質なファウルをしてしまう。大ブーイングを食らうも、家族お揃いのミサンガを見て気持ちを立て直す。
●フック/テーマ
バスケ、外国人選手/外国人選手の苦労
●ねらい/テーマ触媒
テーマ触媒:スポーツ
●感想
・中~長編の冒頭のつもりで書いたので、色んな要素を小出しにするだけしておりますが、それにしても要素が多いかもしれません💦
・試合の流れを書くだけに留まってしまっており、人間ドラマがあまり描けていない気がします。
・スポーツの場面を脚本に起こすというのを始めてやりました。脳内でなら簡単に想像できる流れでも、文字にするとこんなに手間が掛かるんだな~と新鮮な気持ちです笑
・日本プロバスケにおけるチームの降格制度は昨シーズン辺りで無くなりましたが、今作では採用しております。

テーマ触媒11:「色」「パーティー」「手紙」「スポーツ」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2「脚本」2
●ログライン100
降格間近のチームに所属するサムは、引退を囁かれており、焦りからファウルしてしまうが、家族とおそろいのミサンガを見て気持ちを立て直す。
●フック/テーマ
日本バスケチーム所属の外国人選手/家族の絆
●カタリスト
柱8、審判にアピールする。
●不明点・不自然な点
・中、長編の冒頭だとしてもフックが足りない。
要素が小出しというよりは、要素が見つかりませんでした。ミサンガがキーアイテム=家族との絆ものかなという予想をしましたが、主人公の内面的セットアップやwantがわからないまま進んでいるので、この10分で観客が離れてしまう可能性がありそうです。映像的な大きい事件やきっかけを入れてもいいかもしれません。たとえば流血してしまうさせてしまう、審判を殴ってしまうなどで「まさにアンスポ!」と言いたくなるシーンがあると葛藤も深く際立つと思います。
・外国人選手の苦労とは。
一番最初に思いつくのが言葉の壁ですが、そのあたりは配慮されていて新しいなと思いました。しかし、言葉の壁について配慮されている人間がする苦労については伝わってきませんでした。直接的な偏見に傷つくのか。それとも日本人特有の曖昧な表情に真意を測りかねるのか。言葉がクリアになってるからこそ別の苦しみを描かないとテーマに添わない気がしました。
・わりとすぐ立ち直る
感情移入する間もなく立ち直っていたので、あっさりした印象になっている気がしました。最初からファウルで初めて、引退やチーム降格を引きずってミス連発ぐらいやると感情移入しやすいかもしれません。
・コート内の視点が観客視点
ト書きが観客側の視点な気がしました。なのでサムの気持ちになれなず、試合を見ているだけになってしました。サムのセリフをあえて削っているのであれば、感情移入させるために視点はサムで統一してほしいです。
●自由感想
バスケの試合やアニメを見たことがないので、新鮮な気持ちで読めました!
常に動きがあるものをト書きに起こすのは大変そうですね……私もいつか挑戦してみたいと思います。
もしかしたら参考になるかな?程度のことなんですが、一旦この脚本をサイレントで想像してもらうと主人公視点がわかりやすくなるかもしれません。アナウンサーや解説者のセリフがなくても伝えられる「焦り」や「葛藤」の映像が見つかれば、同じ内容でもかなり変化があると思います。

米俵
●採点
「好き」2.5「脚本」2.1
●ログライン100
外国人バスケ選手のサムは、Bチーム降格をかけた試合で奮闘するも相手チームのラフプレーにつられ、悪質なファウルをしてしまう。しかし、家族お揃いのミサンガを見て気持ちを落ち着かせ、再び奮い立つ。
●フック/テーマ
試合の臨場感/諦めない気持ち
●カタリスト
試合開始
●不明点・不自然な点
(長編の冒頭で、あとから明かされるという展開だとは思ったのですが⋯)最後にチームメンバーにかける言葉はしっかりと描いた方がwantやサムの気持ちが明確に伝わるのかなと思いました。
●感想
長編の冒頭だとしても、もう少しだけサムに感情移入出来ると良いなと思いました。今の立場や気持ちがもっと見えると、感情が乗るように感じました。
ただ、バスケの試合描写がとても臨場感たっぷりで、読んでいてワクワクしたのと、ラフプレーにイライラする気持ちも伝わってきたので、さいのさんが書かれていたように、試合そのものの面白さで読者を惹きつけるのも短編ならアリかなと思いました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.2 「脚本」2
●ログライン100
バスケ選手のサムは、B1残留の掛かった試合に
赴くも、相手チームに押され、焦ったことでファールをしてしまい、落ち込むも、ハーフタイム中に気持ちを切り替える。
●フック/テーマ
スポーツ試合を巡る人間ドラマ/切り替え
●カタリスト
柱3:笛が鳴り、ジャンプボールから試合がスタートする。
●不明点・不自然な点
・バスケの試合を淡々と追うようなシーンが多く、テーマにあるような外国人の苦悩といった要素は弱くなっていると思います。
・最後にサムが立ち直った決め手のようなものが見えず、唐突に感じました。また、サムが何を言ったのか分からないのも個人的にはモヤモヤしました。
●自由感想
・試合の全体を描写できるのは凄いと思いました。それだけでもフックの一つになると思うので、試合と人間ドラマをもっと広くリンクさせるか、さいのさんの言っていたように試合そのものの面白さをもっと出せると良いなと思いました。

さいの
●採点
「好き」2.3「脚本」2.1
●ログライン100
 負ければB2降格が決まる大一番に臨むバスケ選手のサムは、家族が見守る中で奮闘するも気持ちが空回りしてアンスポをしてしまうが、ロッカールームで家族とお揃いのミサンガを握り締め、落ち着きを取り戻す。
●フック/テーマ
バスケ、アンスポ/家族との絆、勝負
●カタリスト
試合開始の笛
●不明点・不自然な点
 全体的に、内容よりもト書きの読みにくさの方が気になりました。具体的には記述の冗長さと、改行の少なさが気になりました。カメラに何を映すかはあくまで演出の領分とは思いますが、最低限ここはショットが変わる箇所で改行するだけでも絵が浮かびやすくなるかと思います。
●自由感想
 スポーツもアクションの一種と考えると、サムの内的葛藤を具体的に描写しなくとも、試合内容自体を興味深く書くことで短編なら十分成立させられそうだなと思いました。バスケについての専門的知見が必要と思いますが、その分バスケ自体の面白さを作品として描くことができると思います。アンスポというものも初めて知りましたが、名前自体キャッチーで興味を引かれました。バスケを観たことがない人を置き去りにするくらいのディープな面白さを描くことが、逆に私のような門外漢を惹きつけられるかもしれません。個人的にはそれが一番読みたいです。試合開始のホイッスルから描き始めて、実況で軽いセットアップをしつつ試合展開の中でミサンガをチラッと見せ、アンスポでMP、ロッカールームでFallして最終的に勝利で終わり家族と抱擁。お揃いのミサンガだと分かるというくらいの落とし所でどうかなと思います。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.2「脚本」2.2
●ログライン100
ベテラン外国人選手のサムは、試合で奮闘する中、意図せずファウルしてしまったことで、心が折れかけるが、娘とお揃いのミサンガを見て、もう一度立ち上がる。
●フック/テーマ
バスケの試合/諦めずに戦う
●カタリスト
柱3.笛が鳴り・・・
●不明点・不自然な点
テーマにある外国人選手の苦労といったところはあまり読み取れませんでした。外国人選手だから苦労しているというより、チーム全体が窮地に立たされているといった印象です。 また、サムの性格というか、人となりがあまりわからず、どうして戦っているのか、チーム内ではどういう立ち位置なのか、ミサンガを見て再奮起する理由など、感情移入がしにくかったように感じました。セリフもほとんどないことも、ひとつ原因として考えられるのではと思います。
●自由感想
実際の試合を見ているような臨場感がありました。(バスケの試合というよりスポーツの試合をほぼ見たことがありませんが笑)それでも、脳内に映像として描きやすかったです。 ただ仰るように試合の流れを描くことに終始しているような印象は受け、主人公に感情移入するといったことが難しかったように感じます。 長編の冒頭ということで、今後試合がどう展開するのか、サムの行く末はどうなるのか、続きが気になる作品でした。

修正稿(★4.72)

脚本_しののめ05v2『ラストダンス』(スポーツ)_251207
修正期間:2025.11.30→2025.12.7(7日)

しののめ
●自己採点
「好き」2.3「脚本」2.1
●感想
・皆様、いつも貴重なご意見を沢山ありがとうございます!FBを極力反映させたいといつも思っているのですが、今回も苦戦してしまいました…良くなってるのか全然わからずです。さいのさん達が仰ってくださった通り、もっとシンプルに試合だけを描写して先の展開まで描こうとも思ったのですが、なかなか10分でおさめ切れず…すみません💦
・外国人選手が味わう理不尽さを描きたかったのですが、結局サムとスミスが粗暴気味、西條(とミックスですが、山岡)が優等生気味に見えかねない構図となってしまい、大反省です。ステレオタイプの強化に寄与しない作品を書けるようになりたいです…。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.3「脚本」2.2
●良くなった点
・家族の要素を削ったことにより、物語の焦点が絞られた
・カタリストがだいぶ早くなったので、話に入り込みやすくなった
・サムとスミスの間で何が起こっていたかわかりやすくなった。サムの視点を意識しているのが感じられた
・チームメイトとの絆が感じられた
●自由感想
試合の臨場感はそのままに、何が起こっているかわかりやすくなっていました。
終盤はサムの悔しさやチームメイトの絆が見え、スポーツものならではの見せどころを感じました。

米俵
●採点
「好き」2.5「脚本」2.4
●自由感想
・登場人物が絞られたことで読みやすくなったと感じました。また、チームの状況や人間関係も分かりやすくなっていました。
・それぞれのチームの動きを描きつつもサムに焦点があたっていたので、サムに感情移入しやすかったです。
・チームメイトとの絆も見られ、試合の臨場感以外にも盛り上がりを感じられました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.5「脚本」2.3
●自由感想
・最後にサムが立ち直るまでの、チームメイトたちとのやりとりが具体的に描かれたことで、流れに唐突感がなくなりました。
・お互いにお互いの言葉でコミュニケーションを取ろうとする姿勢が良いと思いました。
・家族のエピソードが削られてチームメイトとのドラマに焦点を絞ったことで、描きたいものが明確になったと思います。

さいの
●採点
「好き」2.5「脚本」2.6
●自由感想
・読みやすくなり、構成も良くなったと思います。
・通訳を必要としない敵チームのペアとの対比によって、言語の壁がテーマとしてフォーマスされることが分かりやすくなったと思います。ここはもう少しサムと山岡の壁をセットアップする必要があったかなと思います。短編的には、サムは新規加入の外国人選手で、コミュニケーションの課題を感じてるとかの方が感情移入はしやすいですね。
・柱1の描写について、チームがアウェーな状況であり、相手も強敵であることはセリフ優位ではなく、映像的に見せて欲しいなと思いました。
・柱4のモンタージュ描写は
以下モンタージュで。
サムのシュート、惜しくも決まらず。
西條のスリーポイントシュート、決まる。大きな歓声。
得点ボードxxx対yyy
……
のような感じで、何を映すか具体的に書いた方が意図が伝わりやすいと思います。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.3「脚本」2.3
●自由感想 チームのために戦っているということが明確になり、サムに感情移入しやすくなったと感じました。 また、登場人物が絞られたことで、視点の分散が軽減され、サムの動静を追いやすくなりました。試合の描写もわかりやすくよかったです。 バスケの知識がない私でも、何が起きているのか理解しやすかったと感じました。

ロバの絵本
バスケットの試合の場面が、スピード感や、咄嗟にあっている様々なこと、赤いチームのほうが崖っぷちにあることなど緊迫感も伝わってきて、読み心地がいいなあと思いました。
外国人選手への先入観を描きたかったとありましたので、素敵なテーマだなと思いました。
誤解されたりしているけど、チームメイトはよーくわかっていて、絆も厚い。赤のチームの選手たちが魅力的に描写されていたので、ずっとこのチームが力を出して活躍して、リーグに残るといいのにと思いました。
野球の選手でも、外国人の選手で来てもらうようになってたのに無断で帰ってしまったとか、あまりやる気なくプレーしていたとか中にはあるようですが、すごく頑張って盗塁したり、トリプルプレーにつながるボールを投げたり、執念でヒットを打って点に繋げてくれたりする素晴らしい選手もいてくれるので、日本人のプレイヤーもしかりですし、偏見でひとくくりに見るのはほんとによくないと思います。

ChatGPT
●一番大きな問題点:主題が「サムの内面の変化」だと分かるのが後半(ロッカールーム)に集中しており、前半は試合描写と不利な判定の連続がやや説明的に続くため、観客が「この物語で何を見届ける話なのか」を早めに掴みにくい点。
●一番良い点:差別的な視線・誤審・怒りといった要素を、バスケのスピード感の中に自然に組み込み、サムが孤立から「仲間に支えられる存在」へ転じる瞬間をロッカールーム一場で鮮やかに描き切っている点。
全体として、スポーツドラマとしての熱量と、社会的テーマの両立ができている脚本です。この修正稿で物語の芯はかなり明確になっています。あとは「変化の芽」を少し前倒しで撒ければ、さらに強くなるはず。ここまで書き切った力を信じて、次も楽しみにしています。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2 2 2.3 2.2
米俵 2.5 2.1 2.5 2.4
太郎 2.2 2 2.5 2.3
さいの 2.3 2.1 2.5 2.6
しののめ 2.2 2 2.3 2.1
山極 2.2 2.2 2.3 2.3
平均 2.23 2.07 2.40 2.32
合計 4.30 4.72

2026.1.4 アップ

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