脚本添削『CHAIN』(★4.98)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.76)

脚本_山極10v1『CHAIN』(兄弟)_260314

山極瞭一朗
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●ログライン100
文武両道の鈴木は、恋人もいて、順風満帆だったが、生き別れた双子の弟澤田が転校してきたことで、自身の立場が危ぶまれる状況に陥るが、弟に負けたままいられないと戦う決意を固める。
●感想
文字情報を出しています。 今まで視点を分散しがちでしたが、原則鈴木に固定して描きました。ひとりの人をきっちり描くことは大事だなと感じています。 よろしくお願いします。

テーマ触媒9:「珍味」「春」「兄弟」「冒頭セリフ指定」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.4「面白さ」2.5「没入感」2.5「題材」2.5「視点」2.4「構成」2.4「描写」2.5
●修正依頼
・まりもと双子の絡みを深くする
現状だと鈴木がまりもを大切にしているようにも、まりもが澤田に惹かれてるようにも感じられませんでした。「兄のすべてを奪う」というのが澤田の目的であるなら、まりもとの恋愛も立たせるべきだと思います。指先を触る、髪を撫でる、そういった仕草を入れるだけでも恋愛要素が伝わるのではないでしょうか。
●感想
・すでに完璧人間の鈴木が今後どうもがくのか気になりました。己の人間性と向き合うほかない状況になるとしたら、胸が苦しくなりそうです。
・現状は鈴木へ共感できる状態ではないですが、60分以上あればすべてを失ってからの葛藤で主人公感が出るタイプだと思いました。スカした人間が落ちていく(観客はちょっと面白い)→葛藤していい人間になる(観客は応援する)という感じです。逆に澤田は主人公感がすでに出てるので、兄の物を奪う以外の救いがあればいいエンドを迎えられそうだなと思います。
・高校生の設定だから許される裏切りや衝動的な行動が活きる話だなと思いました。分別ついたら絶対やらないけど、若さゆえにやってしまう失敗ってどんな人間にもある気がします。いろんな人に刺さる話にできそう。
・アクアパッツァで家庭の設定がわかりやすくなりました。流石でした!

米俵
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.4「没入感」2.5「題材」2.7「視点」2.4「構成」2.3「描写」2.3
●修正依頼
・克洋とまりもの関係性をもう少し示す。
現状だとまりもが奪われる対象としては機能しているものの、克洋にとってどれだけ大事な存在なのかがやや伝わりにくく、奪うという言葉のインパクトが弱まっている印象がありました。
●感想
・双子の弟が転校してくるという設定に引きがあり、スムーズに物語に入ることができました。
・陸上・学業・恋愛といった複数の軸で対立が用意されているのも分かりやすく、今後どう展開していくのか気になる作品だと思いました。ただ、克美が目的をやや言葉にし過ぎている印象もあったので、もう少し削ってミステリアスな存在にしておいても面白い気はしました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.2「面白さ」2.2「没入感」2「題材」2.2「視点」2.2「構成」2.3「描写」2.1
●修正依頼
鈴木と澤田のバックグラウンドをもう少し明確にする。
・現状だと鈴木家に何があったのか何となくしか分からず、二人の確執を描いて感情移入させるには過去についてのセットアップがある程度は必要なのではないかと思いました。
●感想
・澤田の自己紹介で『アクアパッツァが好きだが数えるほどしか食べたことがない』という台詞が出、後に鈴木家の食卓でアクアパッツァが出てくるなど、細かいところでフリが活かされているのが好印象でした。数えるほどしか食べたことがない→捨てられたから? といったようにも考えられそうです。

さいの
●採点
「好き」2.1「面白さ」2.2「没入感」2.3「題材」3「視点」2.2「構成」2.3「描写」2.3
●修正依頼
克美のゴールを設定する
・生き別れた弟の復讐という設定の大仰さや克美のニヒルなキャラクターに比べて、スポーツ、勉強、恋愛で兄の鼻を明かすという復讐の内容がだいぶ可愛らしいなと思っちゃいました。これらは要素としてあって良いのですが、もっと物語の大きさに合うゴールが克美にあるべきかなと思います。そのあたり「なんでそんなことするの?」という疑問にアンサーしないといけないので、生き別れの経緯のセットアップを描く必要があると思います。
●感想
・兄ほど恵まれた環境で育ってないだろうに勉強やスポーツで実力を発揮しているあたり、弟が復讐を誓って長らく臥薪嘗胆してきた過去が伺えます。
・セオリー的には克洋の日常が弟の登場で崩れていくという構成にすべきと思います。現状もそうなっているように見えるのですが、トップシーンでは両親との食卓を先に描いた方がテーマ的には適していると思います。両親との平穏な朝食からの朝練、まりもに姉の話とかをさせて克洋が一人っ子だと言わせる、そこに弟とは気づかず克美登場。100mの練習を一緒にしたいとか言い出して、なんだコイツと渋々受けて立つも、負けて驚く。「久しぶり、兄さん」。からの勉強恋愛で負けていく様を点描的に描いて、何物だアイツなど級友に言わせる。ラスト、過去の2人の因縁、克美の目的が明かされPP1で終わるという感じまで妄想しました。
・柱1、些細ですが全速力が短距離走なのか長距離走なのか分かりたいなと思いました。
・柱2、教室とだけあると授業中かなと思っちゃうので「誰もいない教室」など状況をスムーズに伝える説明が先に欲しいなと思いました。
・人物表の説明は「鈴木の母」でなく「克洋の母」とすべきと思います。作中表記も克洋と克美の方が素直かと思いました。¥

しののめ
パス

修正稿(★4.98)

脚本_山極10v2『CHAIN』(兄弟)_260420
修正期間:2026.3.22→4.20(29日)

山極瞭一朗
●自己採点
「好き」2.7「脚本」2.6
●ログライン100
陸上部の克洋は、朝練中に競争を持ち掛けられた転校生の男、勝美に敗北し葛藤するが、その男が生き別れた双子の弟だったことがわかると、再会を喜ぼうとするが、勝美にすべてを奪うと言われる。
●修正意図
克洋と勝美の過去の因縁を冒頭で匂わせ、彼らの確執がわかりやすくなるように修正しました。安直かもしれませんが、回想を使っています。 また、克洋とまりもが恋人であることを示しました。
●感想
フック:生き別れた兄弟 テーマ:フックに同じ。
フィードバックありがとうございました。この10分においては、陸上・学業・恋愛の3つの要素で負けるということをしていた初稿から一転して、陸上で負けることのみにして、感情を描くことを意識しました。陸上で負けて悔しい。けど弟に会えて嬉しい。けどすべて奪うと言われて、驚くといった具合です。 文字情報、回想使っています。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.7「没入感」2.7「題材」2.5「視点」2.5「構成」2.6「描写」2.5
●感想
・王道の構成になり、話がわかりやすくなりました。初稿はアークの曲線で言えば細かな波だったと思います。それが構成を変えたことにより柱5の勝負とラストシーンでグンとあがる曲線になった印象を受けました。盛りあがるポイントを押さえているなと感じます。
・勝負シーンの追加、すごくいいと思います。引き込まれました。映像として考えるならすこし尺を取って撮りたいですね!
・短編として考えた時はこの後の展開が気になる作品になり、長編の冒頭10分だとしたらデスまでのものと判断できました。デスまでの中にもビートが入っているので、長編で見た時にテンポよく感じる気がします。
・人物表で2点ほど気になりました。
①キャラの重要度ごとに一行あける。順番はメイン→脇役→それ以外。今回だと鈴木克洋、澤田勝美、呉まりも□鈴木亜沙美、鈴木正克、五木田凛子の順で、まりもの次に一行あけかなと思います。
②回想時の年齢を追加する。特にメインの2人の幼少期は同じ役者でできないので人物表に反映したほうがいいです。それに合わせて、同じ役者できるので両親のほうも追加したほうがいいかな、という範囲です。今回は苗字が変わっているということもあり複雑ですよね。
私なら
鈴木克洋(17)高校3年生
    (4)
澤田勝美(17)高校3年生。克洋の双子の弟
鈴木勝美(4)澤田勝美の幼少期

鈴木亜沙美(39.53)克洋の母
鈴木克洋(42.56)克洋の父
と記すと思います。自分もまだ試行錯誤しているので、もっといい書き方があるかもしれません💦
参考になれば幸いです。

米俵
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.5「題材」2.7「構成」2.5「描写」2.3
●感想
・冒頭に幼少期の別離が入ったことで、克洋が勝美の存在をずっと引きずっていることが伝わってきました。食卓の場面も、1稿より説明台詞感が薄まり、家族全体が過去を封じている空気が出ていて良くなったように感じました。
・克洋が勝美に会いたかったことは、冒頭の夢や食卓のやり取りで伝わりました。ただ、実際に勝美が目の前に現れた場面では、克洋の反応が少し抑えめにも感じました。戸惑いや罪悪感から感情を出せないのだと受け取ったのですが、勝美に会いたかったのであれば、一瞬だけでも会えたという喜びが見えると、より感情の幅が出るように思いました。その喜びがすぐに勝美の敵意や挑発によって強張る流れになると、会いたかったけど、どう向き合えばいいか分からないという複雑さも、伝わる気がしました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.4「没入感」2.3「題材」2.2「視点」2.3「構成」2.3「描写」2.2
●感想
・詳細は不明ですが、勝美が捨てられたという過去が早くセットアップされたことで、初稿より早くから克洋の感情を把握することができました。
・アクアパッツァの下りで,弟だと気付くのが、セットアップが活きてると思いました。
・克洋の感情が初稿とは逆になったことで、兄弟のすれ違いという物語性が強調されて良かったです。全体的に効果的な修正だと思います。

さいの
●採点
「好き」2.1「面白さ」2.2「没入感」2.5「題材」3「視点」2.2「構成」2.3「描写」2.3
●感想
・克洋が勝美を探していることがセットアップされた分、勝美の登場によるリアクションをもっと描くべきだと思いました。まず克洋はもっと喜ぶべきで、勝美が拒絶することに対しても戸惑いや弁明(あれは父が悪いんだとか?)など表明して、勝美とバトルする余地があるかなと。その辺りの葛藤が内省的に行われているので克洋の心情を読みにくい印象でした。その点では転校生が勝美であると気づく瞬間を明確に描いた方が進めやすいのではと思います。それがいつなのか不明瞭なのがややノイズに感じましたし、夢に出るほど探していたのだから、気づいた瞬間は自らアクションを起こす方が自然と思います。例えば、柱7の自己紹介のタイミングで立ち上がるとか、柱8なら勝美が現れるのを待つのではなく、自ら駆け寄ったりするものかなと。自己紹介などは初稿の名残りかと思いますので、克洋のセットアップが真逆になった分、全体的な整合性を加味して修正する余地があると思います。
・柱3で克洋が父を責めるような言動をしたり、「どこにいる」と聞いたりする意図があまり掴めなかったです。本当に克洋が幼少期からずっと勝美を探していて何か行動も起こしているのなら、別の言動になるように思いました。もしそうなら、その後の克洋が陸上や勉強に身を入れていることについても別の意味を持つ設定に出来るなど思ったり。
・今更ですがアクアパッツァって朝食で食べるものではないと思うので、適切なものに変えた方がノイズが減るかなと思います。

しののめ
パス

ChatGPT

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.5 2.5 2.7 2.5
米俵 2.5 2.4 2.5 2.5
太郎 2.1 2.2 2.4 2.3
さいの 2.2 2.5 2.3 2.5
しののめ
山極 2.5 2.5 2.7 2.6
平均 2.35 2.41 2.51 2.47
合計 4.76 4.98

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.4 2.5 2.5
米俵 2.5 2.4 2.5
太郎 2.2 2.2 2.0
さいの 2.1 2.2 2.3
しののめ
山極
平均 2.30 2.33 2.33
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.5 2.4 2.4 2.5
米俵 2.7 2.4 2.3 2.3
太郎 2.2 2.2 2.3 2.1
さいの 3.0 2.2 2.3 2.3
しののめ
山極
平均 2.60 2.30 2.33 2.30

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.7 2.7 2.7
米俵 2.5 2.5 2.5
太郎 2.5 2.4 2.3
さいの 2.1 2.2 2.5
しののめ
山極
平均 2.45 2.45 2.50
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.5 2.5 2.6 2.5
米俵 2.7 2.5 2.3
太郎 2.2 2.3 2.3 2.2
さいの 3.0 2.2 2.3 2.3
しののめ
山極
平均 2.60 2.33 2.43 2.33

2026.5.7 アップ

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『脚本添削『CHAIN』(★4.98)』へのコメント

  1. 名前:イルカ 投稿日:2026/05/07(木) 12:56:25 ID:79bfd2b02 返信

    雨森さんのご指摘の補足:
    どちらもルールではありませんが、人物表はとにかく整理されて見やすいのが理想です。読み手の気持ちに立って、どうするか良いかを考えて書いてください。

    ①キャラの重要度ごとに一行あける。
    キャラの重要度でもいいですし、内容によっては、家族とか組織ごとにまとめるか、とにかく読み手が見やすい表になっている方がよいです。

    ②回想時の年齢を追加する。
    役者が変わるかどうかなどは、応募脚本段階で深く考えなくていいので、以下の書き方を基本にして良いです。

    鈴木克洋(17)高校3年生
        (4)

    名字が変わってるのは、

    澤田勝美(17)高校3年生。克洋の双子の弟
        (4)澤田勝美の幼少期(旧姓:鈴木)

    と、でもしておいた方が、同じ人物の幼少期とわかりやすいかなと思います。好みの問題でもある。

    鈴木亜沙美(39.53)克洋の母
    鈴木克洋(42.56)克洋の父

    ↑この書き方は普通ないので、

    鈴木亜沙美(53)克洋の母
        (39)

    で、良いと思います。両親がワンシーンぐらいしか出てなくて重要でないのであれば「克洋の母」として、年齢をあえて書かない(撮影にお任せ)というのも手です。