脚本添削『AIにしかできないこと』(★5.43)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★5.16)

脚本_さいの31v1『AIにしかできないこと』(AI)_260914

さいの
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.3
●ログライン100
 上司の加藤からのパワハラに怯える高橋は、AIに助けてもらうことで仕事を上手く進めることができるようになり、AIおかげでパワハラがバレて加藤もいなくなったことでトラウマも克服して昇進するも、調子に乗って同僚の美香に言い寄り拒絶されたことで逆上、懲戒処分を受ける。
●フック/テーマ
生成AI/AIにしかできないこと
●感想
・テーマ触媒:AI
・後半がかなり性急なので、どうにかしたかったのですが伸ばす方向で解決するには書ける尺が残ってなかったです。この尺で書く内容じゃないかもと気づいたのが遅かったです。尺に合わせるように刈り込む必要があるかなと。

テーマ触媒14:「結婚」「AI」「不可能」「警察官」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」3「面白さ」2.7「没入感」2.5「題材」3「視点」2.4「構成」3「描写」2.5
●修正依頼
・読了感の方向性を決める
高橋が「能力が発揮できない人」なのか「無能」のどちらなのか曖昧になっているように感じました。前者であればAIによって自分で考える機会や能力を奪われ堕落していく話になりますし、後者なら調子に乗って排除される話になると思います。どちらにせよ所謂ざまぁ系ですが、話の印象が変わるのではないでしょうか。どちらでも取れるようにというよりは、どちらかに寄せる必要がありそうです。美香との会話でそのあたりがスッキリしそうなので、柱10か18のどちらかに強弱をつける、もしくは変更するなど検討してもいいかもしれません。
●感想
・タイトル回収が秀逸でした。人事のデータ集めにこれほど最適な使い方はないですね。実用するにはプライバシー問題があるので、現実的なSFものとして楽しく読みませていただきました。
・全員に配られてるのに高橋だけ使っているように見えました。本来なら全員の胸ポケットで赤いランプが点滅しているんですかね?
・マッチョな小ネタがちりばめられていて、世間的にも浸透してる話題なのでコメディ要素を理解しやすく面白かったです。

米俵
●採点
「好き」2.7「面白さ」2.5「没入感」2.6
「題材」3「視点」2.7「構成」2.5「描写」2.5
●修正依頼
・高橋が被害者側から加害者側へ回っていく変化を、もう少し段階的に見せてもいいのかなと思いました。
加藤がいなくなった後、急激に高橋の態度が変わるので、やや突然別人になったようにも感じました。「アイツさえいなかったら」など、他責的な部分は既に少し見えているので、例えばAIが出した成果を次第に自分の実力だと思い始める、美香の好意的な態度を自分への好意だと勘違いする、加藤がいなくなって少しだけ態度が大きくなる等、途中に小さな兆候があると、終盤の高橋の言動とラストがより繋がるように思いました。
●感想
AIによって仕事ができるようになる話から、実は社員を監視し、人員削減にも使われていたというところまで展開していくのが面白かったです。
特に、最初は加藤から高橋を救ってくれる存在としてAIを見せているので、こちらも自然と「便利なもの」「高橋の味方」として見てしまいました。そのAIが最後には高橋自身も懲戒対象として記録しているという反転が効いていたと思います。
序盤の会議で高橋をかなり追い込んでおくことで、AIが助けに入った時の爽快感もありますし、マッチョ弁当やジムオーナーなど少しコミカルな要素が入っているので、後半の嫌な展開との落差も印象に残りました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.8「面白さ」2.7「没入感」2.5「題材」3「視点」2.7「構成」2.6「描写」2.5
●修正依頼
・加藤がクビになる理由をはっきりさせる。
→パワハラでやめさせられる、という流れだと、その後のAIによる人員削減といった話に繋がりにくくなっていると思います。パワハラはあくまで建前だとしても、加藤がいてもいなくても同じ、といった印象を受けるシーンは必要かと思いました。
●感想
・AIによる成功体験から自分の能力を過信してしまい、破滅していくまでのアークが綺麗に積み重なっていると思いました。
・柱10の「会社はいる前はこんなんじゃなかった」という話は、、AI依存で能力がない人という軸とぶれてしまうので少し身が違うような気がしました。
・オチが皮肉とブラックユーモア全回でよかったです。

しののめ
●採点
「好き」2.8「面白さ」2.7「没入感」2.5「題材」3「視点」3「構成」2.7「描写」2.5
●修正依頼
・高橋以外の社員がAIを信用しきっていることへの納得感を強める
柱5で、加藤がAIの発言に対し割とすんなり引き下がっているのが少し気になりました。読者はこの段階だと、今作に登場するAIがどれだけ(現実以上に)高性能か、ということを知らないため、チャッピー等のそれっぽい出力を鵜呑みにしているようにも見えかねないなと。柱4にて、現実にある現行のAIより遥かに優秀であることをもう少し示しても良いかもです。相田の台詞を1つ2つ変えるor加える等でも良い気がします。また、柱5で加藤や他社員の胸ポケットにもペンが差してあることを描写すれば、会社全体として既にすっかり依存しきっているという納得感が増すかもしれません。
●感想
・要素がやや多いながらも綺麗にまとまっていると感じました。高橋から美香への態度の変化も、嫌なリアリティがあってうわぁ~こういうのあるわ…と思いながら読みました。ちゃんと溜飲の下がるオチになっていて安心しました笑
・表向きは業務効率化を謳った導入だが、実はリストラの為の導入だったという種明かしも面白かったです。
・後半が性急とのことですが、そこまで気にならなかったです。柱20は最低限の描写ですが、これはこれで説明過多にならず良いと思います。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.3「面白さ」2.2「没入感」2.2「題材」2.5「視点」2.3「構成」2.3「描写」2.4
●修正依頼
・描きたいことを統一する
→現状、AI・社内いじめ・パワハラ・オフィスラブ・セクハラ・人の選別など、一見関連性がありそうな別の要素が混ざり合って、散漫になっているように感じました。この10分においては、特に美香との関係性はノイズになっている印象を受けます。AIを使って嫌な上司の鼻をあかす展開となるが、ラストでAIによって痛い目見せられるというので十分に持つように感じました。
●感想
・普段からあまりAIに頼ることがないもので、自分で考えることを放棄してAIに頼りまくる世界になったら普通に嫌だなと思いました。
・ドラえもん的な教訓があるように感じます。秘密道具を得たのび太が、ジャイアンやスネ夫の鼻を明かすために好き放題やりたいようにやって、最初はいい思いをするが、ラストは痛い目見る的な。考えることを放棄して、AIに頼りすぎた先に待つものを描けると、いいのかなと感じました。
・得体の知れないAIコンサル相田のようなキャラクターは好きです。ただ、それこそ秘密道具を渡してくれるドラえもん的な立ち位置の人はいなくてもいいようにも感じました。高橋自らAIに相談して、それがうまくいって、頼りすぎるといった構成でもよいのかなと感じました。

修正稿(★5.43)

脚本_さいの31v2『AIにしかできないこと』(AI)_260925
修正期間:2026.9.22→9.25(3日)

さいの
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2.5
●ログライン100
 上司の加藤からのパワハラに怯える無能な会社員高橋は、仕事をAIで進められたことで自身の手柄と過信するも、調子に乗って同僚の美香に言い寄り拒絶されたことで逆上、懲戒処分を受ける。
●フック/テーマ
生成AI/AIにしかできないこと
●修正意図
・無能な高橋がAIの力を借りる、という方向でまとめました。
●感想
・テーマ触媒:AI
・満足の行く出来とは行かないですが、初稿よりは面白くできたと思います。もう少し上手くまとめられたらなと思います。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」3「面白さ」2.7「没入感」2.7「題材」3「視点」2.5「構成」3「描写」2.7
●感想
・高橋の無能さがわかりやすくなっていました。美香もその要素を支えていながら、美香自身の人物描写にも統一感が出ていました。しののめさんの言うように美香の生々しさも捨てがたかったような気がしますが、このお話はAIの扱いにフォーカスするべきであり、AIの説明に尺が必要なのでこのぐらいの匙加減のほうが短編としてちょうどいい人物描写だと思います。60分尺を仮定したときに一番描写が変わるキャラクターが美香なのかなと、そういう部分でも勉強になりました。
・改めて「魔法の杖」という言葉のチョイスがいいなと思いました。杖自体が「人間の望みを叶える道具」のイメージが強いんですよね。魔法しかり、足の補助しかり。使い古された言葉のようで、この話としては芯をついたワードセンスですね。
・刈り込まれて展開がスムーズになった一方、AIの使い方を見せるだけ(そういう話なのは前提として)な印象が強くなった気がします。淡々としているというか。多分、映像としての強度を見た時に柱2が一番強く、その次に柱15とメインストーリーで強いシーンがないからだと思います。契約か加藤への報復の強度をあげるとメリハリがつくと思います。

米俵
●採点
「好き」3「面白さ」2.7「没入感」2.9「題材」3「視点」2.8「構成」3「描写」2.8
●感想
・初稿で気になっていた、高橋が被害者側から加害者側へ回っていく変化がかなり自然になっていたと思います。
特に商談失敗を相手のせいにしたり、AIがほとんど商談しているのに自分の成果のように喜んだりと、徐々に自分は仕事ができるようになったと思い込んでいく過程が見えました。加藤がいなくなった時も、拳を握るだけになったことで、変化が段階的になっていたと思いました。
また、AIが高橋を助ける存在から高橋の代わりに仕事をする存在へ変わっていく流れも分かりやすくなり、最後の暇な正社員の人件費にもより繋がるようになっていました。
一方で、美香への好意を勘違いしていく部分はもう少し途中に兆候があると、終盤の接近や逆上までさらに自然になるように思いました。

脚本太郎
●採点
「好き」2.8「面白さ」2.8「没入感」2.5「題材」3「視点」2.8「構成」2.8「描写」2.6
●感想
・初稿より、高橋に同情できるパートが減り、何でもAI任せになっていく過程が明確になっていたと思います。初稿だと高橋自身は柱7でプレゼン能力があるように言われているので、AIに完全依存するようには思えませんでした。
・美香に手を出したことで高橋は懲戒になったようですが、AIがそこまでコントロールできているようには思えないのが気になりました。

しののめ
●採点
「好き」3「面白さ」2.7「没入感」2.7「題材」3「視点」3「構成」2.8「描写」2.6
●感想
・AIの優秀さや職場における普及度など、会社としてアイちゃんを頼っていることへの納得感が増しており、読みやすかったです。
・美香の人物像がさっぱりしたものになっており、より「見込みがない相手にワンチャンいけると勘違いしてる」感が強まっていてそれもそれで良かったのですが、初稿の性格だと、高橋のような人間に一方的に勘違いされることの生々しさがあったので、初稿のままでも良かったなとも感じました。初稿の方が、高橋いじめに何も言えない事への納得感もよりあったかなと。

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.6「面白さ」2.4「没入感」2.5「題材」2.5「視点」2.5「構成」2.6「描写」2.6
●感想
・ある要素自体は初稿とそこまで変わっていないように思いますが、初稿より読みやすくなっていたと感じました。刈り込まれて、スムーズな展開になっていることが、一因であると感じます。
・柱6において、アイちゃんと今までのAIの違いが明言されたことで、アイちゃんにしかできないことという、タイトルの示すところがわかりやすくなったように思いました。
・視線の描写が増えたように感じました。それにより、セリフがなくとも、人物たちの感情が伝わりやすくなったように思います。

ChatGPT
●一番大きな問題点:
終盤の展開で、高橋がAIに頼りきることで人間としての問題が露呈する一方、実は会社側もAIを利用して社員を整理していた、という二重構造は面白いです。ただ、高橋が美香の腕を掴む場面から、社長室での「懲戒対象者」の話へ移るため、両者のつながりが少し見えにくくなっています。高橋の行動がAIによってどう記録・分析され、会社の判断に利用されたのか。そこを具体的に見せると、最後の「AIにしかできないこと」がより皮肉に響くと思います。また、加藤が人事に呼び出される理由も、現状では少し唐突です。
●良い点:
「AIが仕事を助けてくれる」という身近な導入から、やがて「人間がAIに仕事を奪われる」、さらに「AIが人間の問題行動を見抜き、選別する」という不穏な展開へ進む構成がいいです。特に、高橋がAIのおかげで成果を出すほど、自分自身で考えたり人間関係を築いたりする力を失っていく流れが、コメディーからサスペンスへの転換につながっています。最後に相田が「私はただ考えてもらっただけです」と言うのも、AIを使っている人間の責任はどこにあるのか、というテーマを感じさせる印象的な台詞です。
●応援メッセージ:
AIの便利さを描くだけでなく、使う人間の弱さや会社の合理性までブラックユーモアとして描こうとしている点が魅力です。高橋がAIに助けられて自信をつけたはずなのに、実際には人間として成長していない。その皮肉が、美香との関係にも表れています。あとは、終盤の出来事と会社側の思惑を一本の因果関係でつなげられれば、ラストの切れ味がさらに増すと思います。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 2.7 2.7 2.8 2.8
米俵 2.6 2.7 2.9 2.9
太郎 2.7 2.7 2.7 2.8
さいの 2.5 2.3 2.5 2.5
しののめ 2.7 2.8 2.8 2.9
山極 2.2 2.4 2.5 2.6
平均 2.57 2.60 2.69 2.73
合計 5.16 5.43

 

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 3.0 2.7 2.5
米俵 2.7 2.5 2.6
太郎 2.8 2.7 2.5
さいの
しののめ 2.8 2.7 2.5
山極 2.3 2.2 2.2
平均 2.72 2.56 2.46
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 3.0 2.4 3.0 2.5
米俵 3.0 2.7 2.5 2.5
太郎 3.0 2.7 2.6 2.5
さいの
しののめ 3.0 3.0 2.7 2.5
山極 2.5 2.3 2.3 2.4
平均 2.90 2.62 2.62 2.48

 

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 3.0 2.7 2.7
米俵 3.0 2.7 2.9
太郎 2.8 2.8 2.5
さいの
しののめ 3.0 2.7 2.7
山極 2.6 2.4 2.5
平均 2.88 2.66 2.66
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 3.0 2.5 3.0 2.7
米俵 3.0 2.8 3.0 2.8
太郎 3.0 2.8 2.8 2.6
さいの
しののめ 3.0 3.0 2.8 2.6
山極 2.5 2.5 2.6 2.6
平均 2.90 2.72 2.84 2.66

 

2026.10.6 アップ

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