 
            「カラ、コロコロ」
「じゃあ、また来年。」 終了式の日、友達とはそう言って別れた。 それは新学期まではもう会わないだろうということだ。 わたしもそう思...
 
            「じゃあ、また来年。」 終了式の日、友達とはそう言って別れた。 それは新学期まではもう会わないだろうということだ。 わたしもそう思...
 
            準備室ではピリピリした空気が漂っていた。コンサートへの緊張感に混じり、レイコとクルス君を結ぶ線がピンと張り詰めているように、わたしには感じら...
 
            ワタシは3人の少女をよく知っている。 一人は片思いに悩んでいる。 一人は夢に不安を抱いている。 一人は自分自身が大嫌い。 誰か一...
 
            2学期に入って急に学校に行かなくなったのは、私自身の問題だ。合唱部の人にも迷惑をかけた。 通学の地下鉄で、レイコとクルス君が手をつない...
 
            よだかは容姿の醜さから嫌われ虐げられるが、自らも弱者である虫を食べずには生きられないことを悟る。「僕はもう虫をたべないで餓えて死のう」そして、いのちをかけて夜空をめざすのだった。
 
            クルスセイジのことが気にならないと言ったら嘘になる。けれど、どうでもいいと思うのも嘘ではない。 「もしもし、レイコ?」 クルスセイジ...
 
            クリスマスまであと4日。 それは消費期限のように私を急かし、過ぎたらもう二度とこの恋は叶わないとさえ思ってしまう。 クリスマスは恋人...
 
            女、3人寄れば、うるさい。ミカまで入ればちょっとした宴会だ。 期末テストは終わった。 自由な時間。 「テスト中に太ったかも…。...
 
            「ねえ、付いてるよ、ソース」 ワタシはスガコに言われて胸元の汚れに気付いた。 「あああああ。」 「すぐに拭きなよ? ミートソー...
 
            彼を一目(ひとめ)見た瞬間、彼と付き合うことはわかった。 入学式の時だった。 私は教室の場所が分からなくて、キョロキョロしていた。 ...