映画『ジム・キャリーはMr.ダマー』(視聴メモ)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

一個人の感想

「好き」4 「作品」4 「脚本」3
※車はワンワンカー

いわゆるスクリューボールコメディ。おバカ、ドタバタコメディ。ストーリーやドラマに大きな意味はないまま、とにかくオカシイことをする。1994年の映画で、30年前の笑いに笑えるか(下品やときに差別的なニュアンスも含まれる)、ジムキャリーを愛せるかで好き嫌いが大きく分れる。それ以上でも、それ以下でもないといったかんじ。最低だとゴールデンラズベリー賞にノミネートされながら、制作費の10倍も稼ぎ出すような作品。何も考えないで見ればいいし、合わないなら見ない方がいい。演出や脚本としては数分に一回はオカシイことをするということの徹底さが大事。この手のコメディを目指して中途半端になってしまいがちなのを考えると、ファレリー兄弟の才能を感じる(『グリーンブック』の監督。商業映画デビュー作らしい)。構成に触れておくと、大きくは「女性のために」「カバンをアスペンに届ける」という内外のwantが明確で、道中でドタバタをしているだけ。ロードムービーだが「バディプロット」ではなく「バディもの」。二人ともオカシイ。ちなみに原題はDumb and Dumber(『バカと大バカ』といったニュアンスかな)。タイプとしては『テルマ&ルイーズ』に近い。カバンを狙っている悪いやつらに追われるのは、よくあるパターンだが、敵の迫るスピードが早く緊迫感が高まると「逃亡者プロット」に近くなっていく。参考にするほどではないが、サブ1で同乗者が増えたり、フォールで乗物が変わったりも常套パターン。むしろ、参考にするべきは小ネタのフリとオチ。スクリューボール感を失わずにドラマや意味を持たせられたら、まちがいなく名作コメディになる。

緋片イルカ 2023.3.17

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