脚本添削『虐殺感激画面越し』(★4.53)

※このページで脚本が読めます(初稿と修正稿、PDF形式)。

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初稿(★4.30)

脚本_太郎22v1『虐殺観劇画面越し』(殺人シーン)_260317

脚本太郎
●自己採点
「好き」2.5「脚本」2
●ログライン100
友人である五十川の妹の復讐に付き添ってきた黒須は、五十川が復讐相手の淀川をいたぶる様を時折正義を振りかざしつつ面白がって撮影していたが、実際に彼女が殺害されると我に返り、青ざめる。
●感想
・テーマ触媒:殺人シーン
・だいぶ勢いで書いたので序盤が雑で、他にも直すべき点は多いように思います。
よろしくお願いします。

テーマ触媒19:「殺人シーン」「病院」「飢餓感」「血」

フィードバック

雨森れに
●採点
「好き」1.8「面白さ」1.8「没入感」1.8「題材」2.5「視点」2.1「構成」1.5「描写」1.8
●修正依頼
・スマホ越しにするタイミングに意味を持たせる
柱1~2は理解できましたが、柱3であえてスマホから離れる必要性が感じられませんでした。柱7.8についてはどちらもスマホ越しで時間経過もないのに別で柱立てして同じト書きなのも気になりました。
動画を撮る意味=タイミングの意味だと思います。スナッフビデオで金儲け、もしくはCCとして虐殺に興奮するなどの深堀りが必要ではないでしょうか。
●感想
・作家性は見えるものの、スナッフビデオを撮るという面白い要素を活かしきれていないように思えました。読む限りではスナッフビデオそのものを見せられているイメージで、ストーリー性は感じられませんでした。
・ログラインを見る限り黒須視点の物語なようですが、黒須の人物が見えてこないため構成や描写も結びつかなくなっています。せっかく強い題材を使っているので、人物のほうも生きている人間として扱ってほしいなと思います。

米俵
●採点
「好き」2「面白さ」2「没入感」2「題材」2.8「視点」2.3「構成」2「描写」2
●修正依頼
・主人公を黒須に絞る
冒頭が五十川の復讐劇として始まるため、その流れで読み進めましたが、途中から黒須の視点や思想が前面に出てきており、物語の軸が途中でスライドしているように感じました。また、人物表では五十川が先に書かれている一方で、ログラインは黒須中心になっているため、どちらの話として見るべきか少し迷いました。黒須視点で描くことでテーマも整理され、よりスッキリ伝わるように感じました。
●感想
・ラストの台詞が良かったです。その分、そこに至るまでの積み上げが整理されると、より強く効いてくるように感じました。
・画面への切り替えは私も少し気になりました。画面に切り替わるトリガーがもう少し分かりやすくなると、脚本太郎さんの意図も伝わりやすくなるように思いました。

さいの
●採点
「好き」2「面白さ」2「没入感」2「題材」3「視点」2.5「構成」2「描写」2
●修正依頼
この後に起こることを中心に書く
・現状だと「復讐者が傍観者から告発される」という構図を描くのに果たしてこの尺が必要だったかなと思っちゃいました。多少のアクションはありつつも基本的に会話劇オンリーのパワープレーなので耐えうる描写密度を作るか、巻いて展開で見せるかのどちらかが必要だと思います。構図だけ伝えるなら今描いてる内容は半ページくらいに収まると思うのでトップシーンとして先に済ませてしまうのはどうかなと思いました。
●感想
・良くも悪くも映像脚本とは思えない戯画的なやり取りが太郎さんの持ち味と思います。この後、復讐者がどうなるのか、傍観者がどう振る舞うのかの方が興味を引く内容と思うので、そこに尺を使って欲しいと思います。この後の展開は多少飛躍させても興味を引く、というかどんどん飛躍させてしまえるところに太郎さんならではの魅力があると思います。
・傍観者、いわゆるバイスタンダーの暴力性や罪を裁けるか、みたいなものを描くことには個人的にも興味があります。直接悪事を働いたわけではないのに、傍観していたことへの後ろめたさはあって、責められたりもする。例えば、この後黒須の方が拉致られてバイスタンダーデスマッチに参戦させられ、傍観者としての罪を裁かれるとかでも面白いかもしれないです。
・余談ですが、同様に〇〇デスマッチというフォーマットは言語化されていない悪を裁くためのフォーマットとして、汎用性があるかもなとふと思いました。シリーズ化希望です。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.3「面白さ」2.5「没入感」2.2「題材」2.4「視点」2.5「構成」2.0「描写」2.0
●修正依頼
・虐殺画面越しであることに意味を出す。
→現状スマホ画面のシーンと実際のシーンには、単にシーンを割る意図がある以上の意味を汲み取れず、画面を通して虐殺が行われているところの意味を感じ取れませんでした。タイトルにもなっているところから、画面越しの虐殺といったところがフックになると思うので、画面越しに大勢の人が見ている状況があるとか、そういった要素が追加されるとよいかもしれないと感じました。
●感想
・今までの作品もそうですが、太郎さんの独特の作家性が出ていたと感じました。
・どちらかといえば黒須視点で物語が進んでいるように感じ、ログラインでも黒須を主語に立てているので、人物表の主人公を黒須にしたほうがいいのではないかと感じました。
・黒須は序盤で結構過激な発言をしているので、ラストですべてが我に返って、青ざめるというのはいささか唐突すぎるようにも感じました。

修正稿(★4.53)

脚本_太郎22v2『虐殺感激画面越し』(殺人シーン)_260331
修正期間:2026.2.26→3.11(13日)

脚本太郎
●自己採点
「好き」2.6「脚本」2.1
●ログライン100
友人である五十川の妹の復讐に付き添ってきた黒須は、五十川が復讐相手の淀川をいたぶる様を時折正義を振りかざしつつ面白がって撮影していたが、実際に彼女が殺害されてしまい、20年服役。釈放後に五十川に傍観者であることをとがめられ、復讐される。
●修正意図
・虐殺の過程を削り、その分物語に動きを持たせられるよう、その後の話を追加しました。
●感想
テーマはよく考えたつもりでしたが展開が全然付いていけてなかったかもしれません。視点も。
よろしくお願いします。

修正稿へのフィードバック

雨森れに
●採点
「好き」2.2「面白さ」2「没入感」2「題材」2.3「視点」2.1「構成」1.5「描写」2
●感想
・追加された柱1~3冒頭が映像的で好きでした。ただ、淀川のフラッシュバックにしてはタイミングと視点が嚙み合っていない気がします。別で柱立てしたほうが時系列もわかりやすくなるかもしれません。
・画面越しの柱がなくなってスッキリ整理された印象です。
・柱7~が唐突に切り替わったように思えました。タイトル回収も無理に説明しているように感じます。時間が経過しすぎているのが一因なので、淀川を殺して警察から逃げているタイミングで黒須を殺してもいいかもしれません。
・何度かお伝えしていますが、×××の書き方が違います。頭にスペースを入れてください。□をスペースと表したら、□×□×□×となります。

米俵
●採点
「好き」2.5「面白さ」2.5「没入感」2.6「題材」3「視点」2.6「構成」2.3「描写」2.2
●感想
・初稿と比べて、整理された印象を受けました。特に、青の被害をフラッシュで差し込んだことで、淀川が何を見ていたのかが映像として伝わりやすくなっていたと思います。初稿でややくどく感じた残虐描写も整理されていて、読みやすくなっていました。
・また、20年後のパートが入ったことで、見ていただけの人間はどこまで責任を負うのかというテーマが反復され、単なる復讐劇で終わらなくなっていた点も印象的でした。黒須に因果が返ってくる構図によって、初稿より作品の狙いが見えやすくなったように感じました。
・ただ、後半は、やや唐突で、論点を会話で説明している印象でした。黒須の反応や態度で本質が見える形にする方がより強くテーマが伝わってきそうだなと感じました。

さいの
●採点
「好き」2「面白さ」2「没入感」2「題材」3「視点」2「構成」2「描写」2
●感想
・傍観者の罪を被害者側ではなく、加害者が裁くというのは斬新だなと思いました。一方で、かつての淀川がいわゆるバイスタンダー、良くないとは思っているけど見て見ぬふりをしていた人物であるのに対して、黒須は煽ったり野次ったりしているので傍観者として同じという風には映らないように思います。その辺りを整理するとテーマが出てくるんじゃないかなと。

しののめ
パス

山極瞭一朗
●採点
「好き」2.3「面白さ」2.5「没入感」2.3「題材」2.4「視点」2.5「構成」2.1「描写」2.0
●感想
・物語の先の話が追記されたことで、物語自体が大きく動いたように感じました。
・一方で、画面越しにする描写が一切なくなり、タイトルとの関連性が見いだせなくなりました。
・黒須の思想信条が垣間見えるようになっていましたが、強い感情を抱えているのは五十川なので、黒須への感情移入が難しかったように感じました。
・木原はこの作品においては登場させる意義はあまり見いだせなかったように感じます。

ChatGPT
●一番大きな問題点:テーマは「傍観の罪」で一貫しているのに、黒須のキャラクターが途中でブレてしまい、物語の核が弱くなっている点。前半では冷笑的に“傍観者の残酷さ”を体現しているのに、殺害後に急に動揺したり、後半では開き直った軽口キャラになっていて、観客が「この人物を通して何を感じればいいのか」がぼやける。その結果、強いはずのテーマがやや散漫に見えてしまっている。
●良い点:構造として「過去のいじめ(フラッシュ)→現在の復讐→さらにその後の連鎖」という三段構えが明確で、特に“見るだけだったこと”が暴力と同等に裁かれていく流れは非常に力がある。スタンガンや動画撮影などの具体的な行為も映像的で、生々しい緊張感をしっかり作れているのは大きな強み。
●応援メッセージ:テーマ自体はかなり鋭くて、今の時代性にも刺さるものになっているので、あとは「誰の視点で観客に突きつけるのか」をもう一段絞れば、一気に作品の芯が通るはず。すでに武器は揃っている脚本なので、キャラクターの軸を整理するだけでグッと完成度が上がると思います。ここからのブラッシュアップ、かなり期待できます。

採点

初稿 修正稿
好き 脚本 好き 脚本
雨森 1.8 2.0 2.1 2.0
米俵 2.0 2.3 2.5 2.5
太郎 2.5 2.0 2.6 2.1
さいの 2.0 2.4 2.0 2.3
しののめ
山極 2.3 2.2 2.4 2.3
平均 2.13 2.17 2.31 2.22
合計 4.30 4.53

初稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 1.8 1.8 1.8
米俵 2.0 2.0 2.0
太郎
さいの 2.0 2.0 2.0
しののめ
山極 2.3 2.5 2.2
平均 2.03 2.08 2.00
初稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.5 2.1 1.5 1.8
米俵 2.8 2.3 2.0 2.0
太郎
さいの 3.0 2.5 2.0 2.0
しののめ
山極 2.4 2.5 2.0 2.0
平均 2.68 2.35 1.88 1.95

修正稿「好き」詳細
好き 面白さ 没入感
雨森 2.2 2.0 2.0
米俵 2.5 2.5 2.6
太郎
さいの 2.0 2.0 2.0
しののめ
山極 2.3 2.5 2.3
平均 2.25 2.25 2.23
修正稿「脚本」詳細
題材 視点 構成 描写
雨森 2.3 2.1 1.5 2.0
米俵 3.0 2.6 2.3 2.2
太郎
さいの 3.0 2.0 2.0 2.0
しののめ
山極 2.4 2.5 2.1 2.0
平均 2.68 2.30 1.98 2.05

2026.4.22 アップ

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