第162回の芥川賞ノミネート作品が発表されたので、ご紹介しておきます。
受賞作の発表は1/15(水)です。
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内容紹介
第162回 芥川賞候補作「幼な子の聖戦」と、ビルの窓拭きを描いた話題作「天空の絵描きたち」を収録。憤怒と諦めのあいだに、かすかな希望を探る、著者の新境地!「幼な子の聖戦」ーー人妻との逢瀬を楽しみながら、親元で暮している「おれ」は青森県の小さな村で村議をしている。「おれ」は県議に人妻の件で決定的な弱みを握られ、立候補した同級生への選挙妨害を強いられる。疲弊した村の現実と、地元を愛する同級生の熱い演説。小さな村の選挙戦は、思いもかけぬ方向へとーー。
【著者略歴】
木村友祐(きむら・ゆうすけ)
1970年、青森県八戸市生まれ。日本大学藝術学部文芸学科卒業。2009年『海猫ツリーハウス』で第33回すばる文学賞を受賞しデビュー。小説に『聖地Cs』『イサの氾濫』『野良ビトたちの燃え上がる肖像』『幸福な水夫』がある。
内容紹介
デビュー以来連続して芥川賞候補になってきた二十代天才女性作家が、沈黙を破り放つ決定打。ウィーンを舞台にした愛憎のドラマ!内容(「BOOK」データベースより)
言葉か、音か―。作曲に天賦の才をみせる15歳の妹。母語から離れ、自らの言語表現を模索する姉。『肉骨茶』『影媛』で注目を集める若き才媛が音楽の都ウィーンを舞台に繰り広げる待望の本格芸術小説。著者について
医師・小説家。1992年東京生まれ。2017年京都大学医学部卒業。2012年、「肉骨茶」で第四四回新潮新人賞を史上最年少で受賞、同作が第一四八回芥川賞候補。2014年、「影媛」で第一五二回芥川賞候補。二〇一七年度京都市芸術文化特別奨励者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容(「BOOK」データベースより)
修士論文のデッドラインが迫るなか、「動物になること」と「女性になること」の線上で煩悶する大学院生の「僕」。高校以来の親友との夜のドライブ、家族への愛情とわだかまり、東西思想の淵を渡る恩師と若き学徒たる友人たち、そして、闇の中を回遊する魚のような男たちとの行きずりの出会い―。21世紀初めの東京を舞台にかけがえのない日々を描く話題沸騰のデビュー作。第41回野間文芸新人賞受賞、気鋭の哲学者の初小説。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
千葉/雅也
1978年栃木県生まれ。東京大学教養学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程修了。博士(学術)。現在は立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
内容紹介
第162回芥川賞候補作の表題作と、傑作中篇「生き方の問題」を収録。「手紙」と「日記」を通して、「書く」という行為の意味を問う――。
野間文芸新人賞受賞の気鋭による青春小説集!「最高の任務」
大学の卒業式を前にした私は、あるきっかけで、亡き叔母にもらって書き始めた、小学生の頃の日記帳をひもとく。日記を通して語られていく、叔母との記憶……。
野間文芸新人賞受賞の気鋭による傑作青春小説集。著者について
乗代 雄介
1986年、北海道生まれ。法政大学社会学部メディア社会学科卒業。2015年「十七八より」で第58回群像新人文学賞を受賞し、デビュー。2018年『本物の読書家』で第40回野間文芸新人賞受賞。著書に『十七八より』『本物の読書家』がある。
内容紹介
草は刈らねばならない。そこに埋もれているのは、納屋だけではないから。
記億と歴史が結びついた、著者新境地。第162回芥川賞候補作。大村奈美は、母の実家・吉川家の納屋の草刈りをするために、母、伯母、従姉妹とともに福岡から長崎の島に向かう。吉川家には<古か家>と<新しい方の家>があるが、祖母が亡くなり、いずれも空き家になっていた。奈美は二つの家に関して、伯父や祖母の姉に話を聞く。吉川家は<新しい方の家>が建っている場所で戦前は酒屋をしていたが、戦中に統制が厳しくなって廃業し、満州に行く同じ集落の者から家を買って移り住んだという。それが<古か家>だった。島にはいつの時代も、海の向こうに出ていく者や、海からやってくる者があった。江戸時代には捕鯨が盛んで蝦夷でも漁をした者がおり、戦後には故郷の朝鮮に帰ろうとして船が難破し島の漁師に救助された人々がいた。時代が下って、カヌーに乗って鹿児島からやってきたという少年が現れたこともあった。草に埋もれた納屋を見ながら奈美は、吉川の者たちと二つの家に流れた時間、これから流れるだろう時間を思うのだった。
【著者略歴】
古川真人(ふるかわ・まこと)
1988年福岡県福岡市生まれ。國學院大學文学部中退。2016年「縫わんばならん」で第48回新潮新人賞を受賞しデビュー、同作で第156回芥川賞候補に。2017年、第2作「四時過ぎの船」で第157回芥川賞候補、第31回三島由紀夫賞候補、2019年、第4作「ラッコの家」で第161回芥川賞候補。
その他の三幕構成の本についてはこちら
→三幕構成の本を紹介(基本編)
→三幕構成の本を紹介2『サブテキストで書く脚本術 (映画の行間には何が潜んでいるのか) 』リンダ・シーガー (著), 坪野 圭介 (翻訳)
→小説・脚本・物語創作に役立つ本の紹介3『トラウマ類語辞典』『感情類語辞典』『性格類語辞典 ポジティブ編』『性格類語辞典 ネガティブ編』
→『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』紹介
三幕分析に基づく「イルカとウマの読書会」も定期的に開催しています。芥川賞受賞作は分析作品としてとりあげていく予定です。詳細はこちらから。