小説『光線』村田喜代子(読書メモ)

光線 (文春文庫)

東日本の大地が鳴動した数日後、ガンの疑いが現われる。日本列島の南端の町で、放射線治療を受ける1ヶ月余のあいだ、震災と原発をめぐる騒動をテレビで繰り返し見つめつづけた。治療を終え、ガンが消えた身体になった著者は、「自分も今一度生きよう」と心に決める――。一国の災厄と自らの身に起きた変動を、見事に文学へと昇華した稀有の連作小説!

一個人の感想:
村田さんの小説は読んでみたいと思っていた。とりあえず芥川賞受賞作の『鍋の中』をと思っていたが、3.11の10年後のコーナーにこの短篇集が並んでいて手にとった。話の筋よりも語りで読ませる、一昔前の文学のスタイル。田舎で親戚が語ってる話を、宴席の隅で聴いているような感じ。やや説教臭さもあるし、物語としては起伏もないが、語りとしては強いものがある(むしろ展開のある『ばあば神』のが物足りない)。『山の人生』が好きだった。いい短篇集だった。

★現在、執筆中作品の参考のため「少年犯罪」「ひきこもり」「水不足問題」を題材にした作品、ドキュメントを探しています。ご存知の方、オススメのある方、よかったら教えてください。内容まで、すべてチェックしきれるかはわかりませんが、参考にさせていただきます。

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