「フルカラーの思い出」(連作2/5)
クルスセイジのことが気にならないと言ったら嘘になる。けれど、どうでもいいと思うのも嘘ではない。 「もしもし、レイコ?」 クルスセイジ...
クルスセイジのことが気にならないと言ったら嘘になる。けれど、どうでもいいと思うのも嘘ではない。 「もしもし、レイコ?」 クルスセイジ...
クリスマスまであと4日。 それは消費期限のように私を急かし、過ぎたらもう二度とこの恋は叶わないとさえ思ってしまう。 クリスマスは恋人...
女、3人寄れば、うるさい。ミカまで入ればちょっとした宴会だ。 期末テストは終わった。 自由な時間。 「テスト中に太ったかも…。...
「ねえ、付いてるよ、ソース」 ワタシはスガコに言われて胸元の汚れに気付いた。 「あああああ。」 「すぐに拭きなよ? ミートソー...
彼を一目(ひとめ)見た瞬間、彼と付き合うことはわかった。 入学式の時だった。 私は教室の場所が分からなくて、キョロキョロしていた。 ...
男の人と付き合うのは彼で7人目だ。 多いねとか、モテるねという人もいる。 わたしよりも経験の多い人はそうは言わない。 付き合っ...
昼休み。私とカナはいつものように、机を合わせてお弁当を食べていると、隣のクラスのシロサキさんがやってきた。 「みんな、聞いて? これ、...
放課後、日直の仕事をした後だったので、教室には私とアキコしかいなかった。 アキコの話を聞いて驚いた。 アキコの両親は、高校生でお...
埼玉県~神奈川県。 片道1時間半。 近いとは言えない。 けど、遠距離というほどでもない。 これが私と彼の距離。 平...
犬は色が見えないらしいけど、わたしも犬になってしまったのだろうか? 色が見えないのだ。 色盲かと思って病院に行ったけど、 ...