はじめての小説④「ログラインにまとめる」

次回の読書会より、分析だけでなくて創作の要素をとりいれていくことにしました。
「作品合評会」と称して参加者から作品の応募を募り、講評したりしてしていきます。それに伴い、書いてみたいけど、どう書いたらわからないという方へ向けたヒントを書いていきます。(第一回はこちら

これまで3回にわたって記事を書きました。

①「主人公を決める」

②「事件を起こす」

③「オチをつける?」

これらを一行でまとめると「ログライン」になります。

ログラインとは?

改めて、ログラインとは何かをまとめると、
「誰が、何して、どうなる」という構成に関わる要素を簡潔にまとめたものです。

「主人公を決める」が「誰が」

「事件を起こす」が「何して」

「オチをつける?」が「どうなる」

に該当します。

しかし、今回の「作品合評会」の10枚程度で、無理にオチをつける必要はないということは前回、説明しました。
10枚程度で三幕構成を入れる必要はないのです。

物語を前に進めるエンジンは「誰が」と「何する」の方なのです。

参考記事:
「ログラインとは?」
「ログラインを創作に活かすには?(1)」
「ログラインを創作に活かすには?(2)」
ログラインを考える1「フックのある企画から」

ログラインの役目は?

すでに出来上がった作品を分析するときに、ログラインをつくることは有効です。

映画を「誰が」「何して」「どうなる」に注意して一行にしてみるのも練習になります。

表面的な要素を、そぎ落とすことで、物語の構造が明確になるためです。

創作するときには「ログライン」があることで、正しい方向を示すコンパスのような役割をします。

書いているうちに、書こうと思っていたのと違う方向に進んでしまうことはよくあることです。

そんなとき、「そもそも、自分はどんな話を書こうとしていたのか?」を振り返るのに、とても有効です。

ログラインはシンプルに

ログラインは修飾語などをいれず、シンプルにすることがコツです。

ごちゃごちゃと飾りをつけると、あらすじ(シノプシス)に近づいていきます。

たとえば「OLがランチを買いにコンビニに行ったら、温めてもらった弁当が間違って入っていた」

この程度でも「誰が」「何した」の部分があるので、物語は進みます。

コンビニへ向かうシーンから初めて、弁当が間違っていたところで、次はどうリアクションをするかを考えればいいのです。

そのまま食べてしまうのか、取り替えに戻るのか、同僚と交換するとか……事件が起きればリアクションが引き出されるので話はどんどん進んでいきます。

このログラインに飾りをつけると次のようになります。

「30代独身。恋人はいるが結婚相手にするには迷いがある。親友のユウコはもうすぐ二人目が生まれるという。広告代理店の仕事もやりがいがあるし、不満はないはずなのに、なぜか心にぽっかりと穴が空いたようなむなしさがある。ある日、コンビニへ買い物にいくと、温めてもらった弁当が間違って入っていた。」

これはOLの主人公に飾りを付けました。設定部分ともいえます。

あらすじ(シノプシス)を作る段階では、こういったディテールが重要になってきます。

このように書いてみると「コンビニで弁当が間違っていた」事件が、彼女にとって、何かのキッカケに見えてくると思います。

これはログラインとして、構成を設定した上で飾りをつけているからです。

最初からシノプシスを書いていくと、ごちゃごちゃと設定ばかり練ってしまい、物語が何も進まない事態にもなりかねません。

まずは、シンプルにログラインをつくってしまうのがオススメです。

ログラインは面白くなくていい

ログラインがシンプルであるべきということの言い換えですが、ログラインは面白い必要はありません。

あくまで構造を意識して、自分が迷わないようにするための指針(コンパス)です。

ログラインから面白さは判断できません。

同じログラインから書いても、作者が変われば内容は変わります。

「コンビニで弁当を間違えられる」だけの話でも、一流の作家が書けば面白くなるのです。

シノプシスであれば、他の人が読んで物語を判断することは可能ですが、ログラインだけで内容を判断することはできません。

むしろ、それぐらいにシンプルにするべきなのです。

ログラインができたあと、膨らませてシノプシスにしていくか、初稿に入っていくかは好みです。プロでもいろいろなスタイルがあります。

シノプシスにしたいときは、「誰が」「何して」「どうなる」に加えて、

「いつ」「どこで」「どんな人が」「なぜ」「それから、どうなる?」といった要素を考えていけば、自然と膨らんでいきます。

閃いたら、勢いで書く

何かひらめいくものがあったら、考えすぎずに書いてみることをオススメします。

どこかで見たことあるようなアイデアでも恐れる必要はありません。

作品には必ず、作者の視点が入るので、同じアイデアでも全く同じになることはありません。恐れずに書きましょう。

一番、大切なことは書き上げることです。

書き上げなければ、誰かに見せることもできません。

すてきな作品ができましたら、ぜひ「作品合評会」にご参加ください。お待ちしております。

緋片イルカ 2020/07/22

次回は「推敲」についてヒントを出していきます。→ はじめての小説⑤「推敲する」

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