ドラマシリーズ『レバレッジ 〜詐欺師たちの流儀』(三幕構成分析#158)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

※分析の都合上、結末までの内容を含みますのでご注意ください。

【ビートシート】

感想・印象

1話のみ視聴。グループ詐欺ものの一つの解答だと思う。知らないシリーズだったが2008年から5シーズン続いて、2021年に続編も作られている。韓国版もあるよう。日本のようなスポンサー広告費中心の製作ではなく、視聴率が悪いとすぐに打ち切りになるアメリカドラマで優秀な証拠。勧善懲悪を据えているのは『コンフィデンスマンJP』と同じだがスピード感が違う。キャラものではなく、コンゲーム・サスペンスとして41分でテンポよく処理している。回想的なキャラ紹介もあざとくやっているので邪魔にならない。「主人公への感情移入」などとお決まり文句のようにスクールや教本に書かれているが、この手のジャンルの本質(フックとエンジン)はこういうところだと、きちんとわかっている。この考え方がまちがっていない成功例として安心もできる。トップシーンからカタリストが始まり(厳密にはトリップシークエンスのカタリスト)、ミッションを進めながらのキャラ紹介。このスピード感が日本人作家が出せない。演出よりも脚本の問題。脚本が段取りになっていたら、テンポの加速をしようがない。演出でいえば、この作品も古臭いし、変なショットも多い、役者の演技もそれだけで魅力的とは言い難い。MPに許されるしんみり会話のタイミングで主人公の回想を入れるあたりも正解。ビッグバトルにツイストは少ないが、シリーズ第1話はキャラやジャンルのセットアップ、第二話へのフリなどが入るので、全体41分、ビッグバトルわずか8分を考えれば妥当。むしろ、段取りくさい、あざといツイスト(たとえば味方がFBIに捕まりそうになるとか)を入れていないのが、むしろ小気味よい。41分におさめたところは成功の大きな要因といえそう。50分までは許容範囲、60分だと間延びしそう(ちなみに『コンフィデンスマンJP』第1話は70分)。無駄に予算のかかるアクションもなく、爆発なども盛りあげるための最低限という印象も参考になる。

緋片イルカ 2023.6.29

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