小説『機械』横光利一(読書メモ)


※あらすじはリンク先でご覧下さい。

感想:
「意識の流れ」の考察のひとつとして読んだ。「内的独白」(interior monologue)という言い方もあるようで、むしろそれに近いとは思う。一文が長く、流れるように語っていくような文体。「内的」なので思考や感情など主観的な描写に重きが置かれているのも特徴。僕が追求している「意識」そのものの流れを捉えるのとは違うが、小説という形式、言語を用いる(ビジュアルや音楽でなく)ときには技術的な側面が必須になってくるので参考になる。内容自体は、日本文学らしい話だが、文体の滑らかさで、苦痛なく読めて楽しかった。

緋片イルカ2022.10.3

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