SSFF2023 アジアプログラム選(視聴メモ)

日本部門は見ている余裕がなかった。
アジア、アニメ部門から23本ほど見れたなかで印象に残ったものを記録として残しておく。

Little Love ほんの少しの愛

https://shortshorts.org/2023/program/aj/aj-1/little-love/

「好き」5 「作品」4 「脚本」3

思春期の女の子の繊細に揺れ動く心理、などと評するとありがちなキャッチコピーのようだが、それをちゃんと撮れる監督は少ない。やはり女性監督は強いというのは素直に認めた方がよい。変に女性的なものを撮ろうとする男性がいるが、青春映画好きのオッサン監督には絶対にとれないセンスがある。ビートなど機能していなくても、経っている描写力というのは脚本では出し切れない部分だし、ショートショートならではでもある。良い映画。アジア部門では1、2に印象に残った作品。

Big Day 大切な日

https://shortshorts.org/2023/program/aj/aj-1/big-day/

「好き」4 「作品」4 「脚本」3

台湾映画の安定感。あざとさと段取りのストーリー展開、面白味のないショットだが安定した撮り方など全体のバランスは良い。悪くない作品。

Young People, Old People & Nothing in Between ラブリーおばあちゃんの思い出

https://shortshorts.org/2023/program/aj/aj-3/young-people-old-people-nothing-in-between/

「好き」5 「作品」4 「脚本」3

子役が良すぎて、それだけでもっているところはあるが、その魅力もあってドラマもじわりとくる。子役は両刃の剣だが、ピタっとハマったときはすごい。アジア部門で1、2に印象に残ったもう一作。

seven minutes and thirty one seconds 7分31秒

https://shortshorts.org/2023/program/aj/aj-5/seven-minutes-and-thirty-one-seconds/

「好き」3 「作品」4 「脚本」3

ACジャパンとかNGOの広告のような作品だが、映画としてのこういう役割は忘れてはいけないと思う。とくに商業性と切り離せない長編ではなく、短編映画だからこその意義というもの。文学にも同じだが。

●SSFF2023 全体感想
今年は総数で58本見れた。ジャパン部門もちょっと見てみたいのがあったが配信日時のタイムアップで間に合わなかった。去年はあまり数を見れなかったが、今年は受賞作品だけでもと思ってギリギリで見始めたが、受賞作がほとんど悪くて審査員の目を疑った(去年のグランプリは納得の作品だった)。インターナショナル部門はすべて見切れたが、やや多様性への偏りすぎの傾向を感じて、幅を狭めているようにも感じる。日本的な題材へのひいきは映画祭の意図として悪くないと思うが。それでも1本や2本でもいい短編に出会えたときの満足度があって、そういう作品に出会うと、もっと見たいなという気分になる。今年はリアルでの会場は1日だけ、プログラム2つ分だけ会場で見られた。来年はもう少し行きたいなという気になった。配信は、いつでも見れると思ってると、ついつい期限まで見なくなってしまうが、効率よく見るには便利だったので、ぜんぶ見るぐらいのつもりで、積極的に活用していきたいと思った。

緋片イルカ 2023.7.11

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