ジョルジュ・ポルティの36の劇的局面

このジョルジュポルティの分類は名前は有名ですが、あまりその内容までは知られていません。「ストーリーは36種類しかない」という言い方の根拠としてあげる人がいますが、ストーリータイプというより劇的な局面=ドラマチックなシチュエーションという感じがします。もともとはカルロ・ゴッチという人が悲劇の局面として言いだしたそうですが詳細は不明だとか。
研究ではないし、近年のストーリータイプ分類の方が応用がききますので、創り手としてはこういうものがあるのだと知っておく程度で充分だと思います。
ストーリーに詰まった時に眺めたら何かひらめくかもしれませんが。

1  哀願
2  救助
3  復讐
4  近親間の復讐
5  逃走(追跡)
6  苦難
7  残酷な又は不幸な渦に巻き込まれる場合
8  反抗(謀反)
9  戦い(不適な争い、大胆な企図)
10 誘拐
11 不審な人物または問題(謎)
12 目的への努力(獲得)
13 近親間の憎悪
14 近親間の争い
15 姦通から生ずる残虐
16 精神錯乱
17 運命的な手ぬかり(浅慮)
18 知らずに犯す愛欲の罪
19 知らずに犯す近親者の殺傷
20 理想のための自己犠牲
21 近親者のための自己犠牲
22 情熱のための犠牲
23 愛する者を犠牲にする場合
24 三角関係
25 姦通
26 不倫な恋愛関係
27 愛する者の不名誉の発見
28 愛人との間に横たわる障害
29 敵を愛する場合
30 大望(野心)
31 神に背く争い
32 誤った嫉妬
33 誤った判断
34 悔恨
35 失われた者の探索と発見
36 愛する者の消失

以上、野田高梧『シナリオ構造論』(宝文館出版)より抜粋
この本は絶版ですがフィルムアート社から復刻されています。

ストーリー機能・分類まとめ

初心者向けQ&A①「そもそも三幕構成って何?」

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