コズミックノイズ一覧

NO IMAGE

小説「金色の音」

お祖母ちゃんは九十二歳で死んだ。わたしが小学校を卒業して、中学に入る春休みのことだった。

記事を読む

NO IMAGE

「カシャ」

わたしは撮るのがすきだ。ただ、瞬間をスマホの中に"切り撮る"のがすきなのだ。このレトロなシャッター音を聞くと、従軍カメラマンだったお祖父ちゃんを思い出す。わたしと父は遺品の中から古いカメラを見つけた……

記事を読む

NO IMAGE

「ザワザワ」

わたしとエリカとチーコはいつも一緒、と周りからは見えているはずだ。 学校にいるときは確かにそう。 グループを作れと言われてば、一緒に...

記事を読む

NO IMAGE

「ピンッポーン」

人の幸せを願うことは自分が傷つくことに似ている。そのことを初めて知ったのは、わたしが中学2年生の時だった。

記事を読む

NO IMAGE

「オトコのコ」

変な話かもしれないが、僕は「オトコのコ」が好きだ。「男」ではなく「オトコのコ」っていう響きが好きなのだ。アニメの主人公みたいなオトコのコ。 ...

記事を読む

NO IMAGE

「トントン」

私には、学校での避難場所が一つだけあった。そこに居れば誰にも気付かれず身を潜めていられる安心感がある。そういう場所。 「前髪切り過ぎち...

記事を読む

NO IMAGE

「ドキンドキンドキン」

タカハシさんは地味な子、と誰もが思っていた。 長い黒髪に、黒縁の眼鏡をかけて、俯き加減に歩く彼女。休み時間になると教室のすみっこで、仲...

記事を読む

NO IMAGE

「キュン」

わたしは生まれて初めて、新築の家というものに入った。 「すごい、広い!」 「まだ家具が入ってないからだよ」 不動産屋は、 ...

記事を読む

NO IMAGE

「ゴーン」

帰り道、気まぐれに神社に寄ってみようかと、思った。 あと数分に迫り、白い息を吐いて凍えた手をこすりながら、除夜の鐘を待つ笑顔に満ちた人...

記事を読む

NO IMAGE

「カラ、コロコロ」

「じゃあ、また来年。」 終了式の日、友達とはそう言って別れた。 それは新学期まではもう会わないだろうということだ。 わたしもそう思...

記事を読む