物語は面白くなきゃいけない(文学#47)
売れようが、周りから評価されようが、自分自身が面白いと思わないなら駄作だ。
売れようが、周りから評価されようが、自分自身が面白いと思わないなら駄作だ。
作品が自分の期待通りでなかったことに怒りを感じるのは、世界が自分のためにあるという勘違いだ。映画はあなたのためだけにあるのではない。
たとえば、コンビニエンスストアの店長さんが、若いアルバイトに「この新商品を品出ししておいて」と指示を出します。数時間後、バイトくんは品出しをしていませんでした。店長さんは怒ります。「どうしてやってないんだ?」バイトくん「すいません。忘れてました」店長さんは呆れて、こう思う。「アイツ、ダメだ。使えない……」世界中のあちこちで、これと似たシチュエーションの物語が展開されているのではないでしょうか?
あなたが書けなくなっても、生きてさえいれば作家です。同時代を生きる仲間です。
ある記事を読んで。
何度も落選してそれが叶わないようなデビューを目指している過程の人だろうが、うまく仕上げきれずに悶々としている人だろうが、趣味としてネットに投稿している人だろうが、あるいは、ただ感情にまかせてノートに書き付けている人ですら、小説を書いているなら「小説家」と呼べるのではないでしょうか。
物語を書くなら「つまらない」と言われる物語は書きたくないものです。それなら「つまる」物語を書けばいいのです。
これまで説明してきた各要素が凝縮して「物語」はできています。
描写は「シーン」の選び方、「ことば」の選び方といえます。どう描写するか?は、物語の面白さ、魅力に直結する重要な部分です。
テーマという言葉はとても抽象的になりがちです。「テーマなんか考えない方がいい」という立場をとる人もいますが、それもまた違います。創作に効果的に使えるテーマをしっかりと考えるべきなのです。