おはようございます、ブタさん。それでは三幕構成の優れている点の3つ目について話していきましょう。
ちょっと待てブー。
ん? どうしました?
前回、三幕構成には「ビート」という細かい構成要素があると言ったよな? そこまでガチガチに定義したら、物語がパターン化して、つまらなくなるんじゃねえか?
ブタさん、鋭いですね。そう思う人は多いようです。「ハリウッドっぽい」と言われるように王道パターンにはまってしまって、いつも同じ展開で面白くない、という人はいます。しかし、そういう映画は本質を理解しないまま、ビートを活用しているからです。
つまり、小手先ってことか?
そうです。構成に関する考え方やビートの意義は日々、アップデートされています。これこそが三幕構成の優れている点の3つ目なのです。本を一冊読んだだけでわかったような気になっている人がたまにいますが、その本が出版された年を確認してほしいと思います。日本で翻訳されている本はハリウッドの10~20年遅れだったりすることもざらにあります。
じゃあ三幕構成よりも新しい理論もあるってことか?
いえ、あくまでベースは三幕構成です。「ビート」の呼び方が違ったり、新しい要素を加える人もいますが本質的な流れは同じです。「キャラクターこそ命だ!」と言って、構成を軽視する人もいますが、構成とキャラクターは噛み合ってこそ機能するもので、キャラクターに関する研究もかなり深くなっています。
なるほど、知っておいて損はなさそうだな。
物語を書く人には、損はないどころか、知ってて当然になってくると思います。実際、ハリウッドでは企画書を「ビート」で出すのが当り前だそうです。
よし、イルカ。オレも三幕構成を少し学んでやるから、これからも、カンタンにサクっと教えろよ。
わかりました。まずは「ログライン」から学んでいきましょう。具体的に知りたい方はログラインを考える1「フックのある企画から」へどうぞ。音声解説もあります。質問があれば下記コメント欄かお問い合わせへどうぞ。
..zzz
こんにちは、構成のお勉強のお供としてお世話になっています。
シドフィールドはまだ読みませんが、save the cat1冊目は読み終えたところです。
ビートについて質問があります。
「迫り来る悪い奴ら(フォール)」の置き方がイマイチわかりません。「敵」の考え方捉え方が知りたいです。
個人的に好きな物語、映画「ティファニーで朝食を/カポーティ」・小説「フォスフォレッセンス/太宰治」「パトロネ/藤野可織」でビートの分析をしたところ、なかなかしっくり来ない部分が多くて…
(どちらも賛否両論で、ビート分析してみると確かに葛藤の乗り越え方が曖昧だということが分かりました。そういった部分が批判されているのかも…)
三幕構成以外にメジャーな構成の仕方があるのでしょうか
また、三幕構成を意識したときの物語のストーリーアーク(?キャラクターアークの物語版)は常に同じ曲線を描くことになるのでしょうか?
例えばホラーはx軸に線対称の曲線が多いように思います。
さらにその場合の各ビートの考え方など教えていただければ幸いです。
とくにスナイダー氏のビート解説では全て上り調子の物語になってしまい、転落物語を作る際の参考になり辛く、悩んでいます。
なんだかとりとめのない質問ばかりになりましたが、回答頂ければ嬉しいです。