次回の読書会より、分析だけでなくて創作の要素をとりいれていくことにしました。
「作品合評会」と称して参加者から作品の応募を募り、講評したりしてしていきます。それに伴い、書いてみたいけど、どう書いたらわからないという方へ向けたヒントを書いていきます。(第一回はこちら)
前回は、ログラインにまとめるということを考えました。
今回は書き終わったあとの「推敲」についてです。
1日以上あけて読み返す
はじめのうちは完成すると、嬉しさから誰かに読ませたくなってしまうものです。
そこでグッと堪えましょう。
推敲をせずに他人に読んでもらうのは、つくった料理を味見もせずに食べさせるようなものです。
〆切のぎりぎりで書き上がるということも、よくありますが、それでも誤字脱字ぐらいはチェックしましょう。
人間ですからミスはあるものですが、誤字がいくつもあるような明らかに読み直していない原稿は嫌われます。雑な仕事をする人なんだという印象を与えます。
理想は3~4日以上、最低でも1日ぐらい時間を空けてから、読み直すと内容についても客観的に見えるようになります。
ストーリーの直しは手をつけない
推敲にはいくつかのポイントがあります。
・キャラクターの設定を直す
・事件やエピソードを変える
・構成を整える
こういった直しは、ストーリー自体の直しなので大直しになります。
ときには原稿を丸々直すハメになるかもしれません。
直しているうちに、じぶんでも何が書きたいかわからなくなってしまう……ということもよくあります。
あまりに直しが多い場合は、書いた物はあまりいじらずに、いったん完成として、別の新しい作品を書くようにするとよいと思います。
書いたものは、納得がいってなくても完成として、他人に見せてみましょう。感想やアドバイスがもらえます。
練習とわりきっていれば、痛い言葉にも耳を傾けられるでしょう。
3つの推敲ポイント
あくまで初心者に向けたヒントとして、推敲のポイントを3つ挙げておきます。
・読みやすく、わかりやすく、
読みにくい、何を言ってるのかわかりにくい、というのは時間を空けて読み直せば、じぶんでも分かります。文章は相手に伝わらなければいけませんので、気になるところは「読みやすく」「わかりやすく」直しましょう。
・削りすぎない、拘りを捨てない
直しの極意はいかに削るかだと言われることがあります。そういう視点でプロの文章を読んでみると、いかに簡素な説明で的確に伝えているかがわかります。けれど、慣れないうちに削ろうとすると、個性まで削り落としてしまう可能性があります。慣れてくれば、自然といらない文章は見えてくるので、初めのうちは削りすぎないようにするのがいいのではないかと思います。とくに拘った表現や言い回しは、その人の文体につながるのでなるべく残したいものです。
・推敲の回数を決める
慣れないうちは何度も何度も直していると迷走しがちです。そこで推敲は1回とか2回とか、回数を決めてしまい、それが終わったら完成とわりきるのがいいでしょう。逆に、初稿で「完璧だ!」と自惚れるタイプの人も決めて回数は読み直すようにしてみましょう。
閃いたら、勢いで書く
何かひらめいくものがあったら、考えすぎずに書いてみることをオススメします。
どこかで見たことあるようなアイデアでも恐れる必要はありません。
作品には必ず、作者の視点が入るので、同じアイデアでも全く同じになることはありません。恐れずに書きましょう。
一番、大切なことは書き上げることです。
書き上げなければ、誰かに見せることもできません。
すてきな作品ができましたら、ぜひ「作品合評会」にご参加ください。お待ちしております。
緋片イルカ 2020/07/22
次回からは「物語を味付けする小技」を紹介してヒントにしていきます。→ はじめての小説⑥「オリジナリティを出す」