キム・ハドソンはボグラーのヒーローズジャーニーに対して男性的なヒーローではなく、女性的なヒロインの旅としての「ヴァージン・プロミス」のステージを設定しましたが、著者の考えはアーキタイプとキャラクターロールを混同していたり、内容はヒーローズジャーニーの言い換えでしかありません。しかし、ストーリータイプでいえば変身プロット、ブレイク・スナイダーの10のストーリータイプでいうところの「魔法のランプ」→「体交換タイプ」にあたり、このストーリータイプの解説として読むのであれば、とても詳しく、創作に応用もできると思います。
(例にもあげられている映画『恋におちたシェイクスピア』『デンジャラス・ビューティー』『トッツィー』などが「変身プロット」に該当しますが。他の映画は解釈をこじつけているものもあります)
「ヴァージン・プロミス」のステージ
1:依存の世界
2:服従の代償
3:輝くチャンス【プロットポイント1】
4:衣裳を着る
5:秘密の世界
6:適応不能になる
7:輝きの発見
8:枷を手放す【ミッドポイント】
9:王国の混乱
10:荒野をさまよう【プロットポイント2】
11:光の選択
12:秩序の再構築(レスキュー)
13:輝く王国
※【】内はビートシートとの3つのポイントの一致点
※キム・ハドソン『新しい主人公の作り方 ─アーキタイプとシンボルで生み出す脚本術』(フィルムアート社)より。