映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』(三幕構成分析#176)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

※分析の都合上、結末までの内容を含みますのでご注意ください。

※この分析は「ライターズルーム」メンバーによるものです。

【ログライン】

天涯孤独になった別れの一族のマキアがエリアルと家族になり、エリアルの自立と死により、さよならの意味を知る。

【ビートシート】

Image1「オープニングイメージ」:「ヒビオル」
イオルフの民の生活、ヒビオルの説明。

CC「主人公のセットアップ」:「孤独」
「ジャンルのセットアップ」
不老長寿のため別れの一族と呼ばれている。
その中でもマキアは天涯孤独で長老の世話になっている。

Catalyst「カタリスト」:「メザーテ軍」
巨獣レナトに乗ってメザーテ軍の侵略。
マキア暴走したレナトによって遠くの森に運ばれる。

Debate「ディベート」:「森でさまよう」
森をさまよい死のうとするが、赤ん坊の泣き声に気付く。
盗賊に襲われた集落が全滅。死体に抱えられている、生きている赤ん坊。

Death「デス」:「赤ん坊を拾う」
死体の手を無理矢理外し、助け出す。育てる決意。
今までの自分の死。

PP1「プロットポイント1(PP1)」:「新しい生活」
人里におりて、ミドの世話になりながら新しい生活が始まる。
赤ん坊に名付ける。

Battle「バトル」:「」

Pinch1「ピンチ1」:「レイリアの妊娠」

MP「ミッドポイント」:「約束」
母親としての約束をする。

Fall start「フォール」:「ラングとの再会」
兵士として酒場を訪れたラングに再会し、エリアルは親離れのために兵士を志願する。

Pinch2「ピンチ2」:「メドメル」

PP2(AisL)「プロットポイント2」:「エリアルの自立」
兵士になるため、家を出ていくエリアル。親離れ。

DN「ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル」:「」
マキアは自分だけが孤独ではなく幸せだったことを責められる。
染めた部分の髪を切られ、種族らしくひとつの未来を全員で織っていくことを強制される。

BBビッグバトル:「戦争」「出産」
エリアルは戦いへ、ディタ(マキア)は出産を。
それぞれが家族を想い、戦う。

image2「ファイナルイメージ」:「エリアルの死」
マキアとエリアル、今生の別れ。

エピローグ:
「母親だから泣かない」と約束していたが、大声で泣いてしまう。
そんな姿を長老が見たら、悲しい別れじゃなかったのだと喜ぶだろうと言われる。

【感想】

「好き」5「作品」4「脚本」4

最後の10分で号泣しました。
脚本家の岡田麿里さんが自ら監督として初めて挑んだ作品とのことで、調べるとどういう狙いで、どういう風にスタッフさんとやりとりして作り上げたのか細かく出てきました。
キャラクターの人生・成長・後悔・強迫観念をさりげなくチョイ出しして、想像させるのがうまいなと思っていたら、余韻が残るギリギリまで削った結果だそうで納得しました。
よく出てくるわりには竜が中途半端な処理だったのと、レイリアが最後に立ち直ったのが急すぎて気になるところでしたが、私は満足しました。

(雨森れに、2023/12/6)

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