映画『スイス・アーミー・マン』(視聴メモ)

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※あらすじはリンク先でご覧下さい。

一個人の感想

「好き」2 「作品」3 「脚本」2

ずっと未見になっていたハリー・ポッターシリーズを見終わった後に見ようと思っていたが、奇しくも監督のアカデミー受賞後に見ることになった。あらすじを聞いたときはシュールなコメディを期待したが、演出も脚本もかなり苦手なかんじ。久しぶりに早送りで見たくなった作品。印象は『エブリシング~』と同じで、キャラクターアークやビートという観点がなく、映像的に「オカシイ」ことを見せれば面白いと思っているかんじに辟易する。一生懸命、変なことをやろうとしているが上質でなく、個人的には笑えない。コントかショートムービーなら許せるが映画の笑いではない。感情シーンもキャラの心情などなく、音楽とスローモーションで情緒的になると勘違いしている。『エブリシング~』でもそうだったが、実際の尺以上に長くかんじるのは、ストーリーがほとんど進んでもいないのに、数分に一回、こういったシーンが出てくる。ビートを理解していない証拠。CMやMV出身の監督など、数秒でキャッチーなことをやろうとする人に多い演出だが、その方向のセンスとしても魅力に欠ける。「死体で~」というアイデアの部分は見る前は興味を引いたが、ありがちで、『キャスト・アウェイ』のウィルソンが認知度を考えると二番煎じにしか見えない。2017年のテイストもない。コントの小ネタのような面白さはあっても、プラス点にほどにはならないと脚本は「2」。それでも作品として「3」にしたのは、一部の人には深淵なことを言ってる風のセリフ(※セリフで語りすぎ・設定だけで進めすぎ・キャラが生きていない)に刺さる人や、ギャグに笑う人もいるだろうこと。ショットも全般、練られていないが2、3は面白いショットもあった。なにより、ラドクリフ君を死体役につかったというキャスティングに加点。ポール・ダノは悪くないが、あまり魅力が出ていない。こんな脚本では感情を出せないと思う。アカデミー受賞後だし、次回作など話題になるのだろうけど、この監督の作品は見る気がしない。監督の視点以前に実力不足だと思う。

イルカ 2023.3.25

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