キャラクター概論1「キャラクターの構成要素」

【キャラクターモデルの活用】
今回より、物語創作における「キャラクター」について考えていきます。キャラクター=人間です。心理学や占いなどに使われている分類モデルは参考にはなりますが、安易に使い回すことはできません。
また個性を出そうとして、下手なテレビドラマにあるような無意味な口グセや、嗜好物をつけるのも本質的なキャラクター創作ではありません。
作者が人間を描き分けきれていないために、どのキャラも「作者っぽく」なってしまっている作品もあります。異性を描くときも注意が必要です。

これより考えていくキャラクターモデルはそのまま使うことが目的ではありません。類型を知っておくことは損ではないし、そこから一歩掘り下げることでリアリティのある人物を生み出していく姿勢を持っていれば、モデルをたくさん持っていることは強みになります。

1人のキャラクターを掘り下げるということは、その人間に興味をもつということです。
この人は「どうしてこんなことに怒るのだろう?」「どういう人生を送ってきたのだろう?」「これからどう生きていくのだろう?」
そういった人間に対する好奇心はときには、文学的テーマにもなりえます。

分類を見ていく前に、まずは物語上でキャラクターを構成している要素について考えていきます。

【キャラクターの構成要素】
人間には大きくわけて「心」と「体」があります。これらを「内面」「外面」と呼んでおきます。これらは切り離して考えることはできません。

たとえば、身長が低いといった体のコンプレックスが、強くなりたいといった心に影響を与えることもありますし、心で悩みがあればストレスとで食欲が減って痩せていきます。あるいは家職気味になって太ります。
極端な例ですが「心」と「体」がリンクしていないキャラクターはリアリティをもちえません。

たとえば、上にあげた、テレビドラマでときどき見かける個性を出そうとした無意味な設定として「あたりめ」が好きという設定があったとします。ガムやアメやタバコではありがちなので、何か面白い設定を考えようというところから考えたとます(実際、こういうキャラ創りを指導しているスクールもあります)。

しかし、観客としては「あたりめ」を食べていることに、そのキャラクターらしさを感じられなければ、ただ食べているだけです。
ここには「外面」としての要素でしかなく、「内面」とのつながりがなければキャラクターの「魅力」にはならないのです。
主人公に「あたりめ」を欠かすことができなくなった由来や過去などをつけて、それが共感できるエピソードであって、初めてそのキャラらしさになります。

これは、そのキャラの過去でもあり、育ってきた環境でもあります。

キャラクターには大きく「内面」「外面」「環境」の3つの要素があるのです。

緋片イルカ 2019/06/14

次回→キャラクター概論2「キャラクターの表現方法:脚本における場合」

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