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感想
パトリシア・ハイスミスの初期短篇集。1つめの『かたつむり観察者』(27点)は江戸川乱歩や世にも奇妙な物語のような、チープな怪奇もの。時代はともかく読み応えはないが、いくつかの短編はサスペンスと純文の合の子のような独特な魅力。『モビールに艦隊が入港したとき』(29点)。デビュー作にあたる『ヒロイン』(32点)は純文に近い。終盤の3作も満足感がある。『もうひとつの橋』(29点)、『野蛮人たち』(26点)、『からっぽの巣箱』(29点)。めちゃくちゃ感動するとかではないが、上質の短編を読んだ満足感がある。解説で『太陽がいっぱい』や『見知らぬ乗客』も映画とはかなりちがうというのを知って、読まなくてはいかんと思った。まだ先になりそうだが。
緋片イルカ 2023.8.4
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