映画『THE GUILTY/ギルティ』(三幕構成分析#112)

※この分析は「ライターズルーム」メンバーによるものです。

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【ログライン】

事件をキッカケに緊急通報のオペレーターをしていたアスガーは、イーベンを助けるために奮闘し、自分自身の問題とも向き合う話

【ビートシート】


Image1「オープニングイメージ」:「なし」イメージとしては、ない。ただ、音としては電話のコール音が流れる。

CC「主人公のセットアップ」:「私用電話」仕事中に私用電話に出て、注意される。そのぐらい適当に仕事をしている。上司との無駄話もある。また、電話の内容から、何かの事件に関わっていることが分かる。
「ジャンルのセットアップ」

Catalyst「カタリスト」:「イーベンからの電話」映画の中で3件目の電話。始めは酔ってかけてきたものと思い、切ろうとするが男の声が聞こえたことで、誘拐事件であると考える。

Debate「ディベート」:「パトカーとの連絡」高速道路を北上している白いワゴン車という情報だけで、イーベンを見つけようとする。パトカーに乗っている警官に追うよう直接指示を出す。

Death「デス」:「車が違った」直接指示を出してまで追わせた車はイーベンが乗っているものではなかった。

PP1「プロットポイント1(PP1)」:「イーベンの自宅へ電話」車のナンバーが分からないと追跡出来ないと言われ、自宅へ電話をかける。6才の少女マチルデとの会話でイーベン(マチルデの母親)がミケル(マチルデの父親)と一緒にいることが分かる。

Battle「バトル」:「ボスへの依頼」ミケルに逮捕歴があることを確認し、部屋を移動する。そして、ミケルの部屋へ踏み込み情報を集めて欲しいとボスへ依頼する。このことで、逆に怒られる。この会話で、アスガーは、明日法廷にいく必要があること、その結果で現場復帰出来ることが分かる。

Pinch1「ピンチ1」:「」

MP「ミッドポイント」:「オリバーの死」マチルデがいるイーベンの自宅に警官が到着する。マチルデを保護した警官に他に弟がいることを伝える。腹を裂かれたオリバーが見つかる。

Fall start「フォール」:「ミケルに電話」ミケルがやったと思っているアスガーは、罪を償うよう伝える。

Pinch2「ピンチ2」:「」

PP2(AisL)「プロットポイント2」:「イーベンが殺った」イーベンとの電話で、オリバーのお腹を裂いたのがイーベンだったと気付く。また、同僚から連絡があり、精神医療センターへの通院歴があったことを知る。

DN「ダーク・ナイト・オブ・ザ・ソウル」:「相棒との会話」自分の指示が全て間違っていたことで、机の物を落とし、ライトを壊す。また、相棒へも嘘の証言はしなくて良いと伝える。しかし、今更遅いと言われる。

BBビッグバトル:「イーベンとの電話」自分が息子を殺したことを自覚してきたイーベンからの連絡。橋の上におり、飛び降り自殺しようとしていることがあり、止めようとする。

image2「ファイナルイメージ」:「」

【感想】

好き4点 作品5点 脚本5点
映像はほぼ主人公のアップで、声と音だけの演出が素晴らしい作品でした。映像がほぼ変わらないにも関わらず、どんどん引き込まれていきました。展開も良かったです。思い込みや偏見が引き起こす怖さを考えさせられました。
私がせっかちなせいもあり、途中でイライラしてきたので、好き度は4点です。また、もう少し主人公の罪を認めるまでの変化が分かりやすい方が良いと思いました。もう少し前の段階で、どういった罪だったかを出せれば、感情移入出来たかもしれません。
アメリカのリメイク版も途中まで観ましたが(途中でやめてしまいました)圧倒的にオリジナルの方が良かったです。初めにオリジナル版を観たせいもあるかもしれませんが、緊迫感も全然違いました。リメイクでは、引きの映像が多い印象でした。また、パトカーが疑惑の車を止めるシーンを映像で見せてきた時にはゲンナリしました。

(米俵、2023.1.21)

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