この時代を生きている作家を「同時代作家」と、僕は呼んでいます。
言うまでもありませんが、人間はひとりでは生きられません。社会の中で生きています。だから、社会で起きている問題と向き合わずに物語を紡ぐことはできません。
ここ、数年に「世界で何が起きたか?」を、すこしでも考えてみれば、お分かりになるかと思います。
あまり使いたくない喩えですが、新型コロナを例にあげてみます。
「自分の作品はラノベだし、コロナなんかとは関係ない」と思っていても、読者はそうは思いません。
コロナと関係ない世界観が人気だとしても、それはコロナから現実逃避したい人が求めた影響かもしれません。
世界中の人が新型コロナの影響を受けました。
生活が大きく変化してしまった人もいれば、あまり変わっていない人もいるでしょう。なかには向上した人もいるでしょう(自粛で売上げが伸びた企業もあります)。
いずれにせよ、目にするニュースに変化があるだけでも、影響を受けていない人などいません。
読者が影響を受けていれば、作家は無自覚ではいれません。たとえ作家が無自覚であっても、読者の目からは逃れられません。
人間はひとりで生きられないように、作家もひとりでは書けないのです。
こういったことから、いまを生きる「同時代作家」には、その時代ごとの共通する課題があるともいえます。
コロナを例にあげましたが、なにも、社会問題をテーマにして書くべきという意味ではありません(この勘違いをされたくないのでコロナの例をあげたくなかったのです)。
いま、生きている中で起きたこと、感じること、考えること、出逢った人、生活、そういったすべての「いま」に、その時代が染みこんでいるのです。
物語は「世界の不幸に対抗するため」にあるべきだ、と僕は考えています。
同時代の作家は、同じ課題、問題に立ち向かっている仲間だともいえます。
この理念に共感してくれる作家仲間をあつめたいと思って立ち上げるのが、この「同時代作家の会」(同作会)です。
活動内容は、プロの作家になることを通過点として、その先の創作を目指していくことです。
具体的には、メンバーや時期に合わせて、対応・変化していきますので、まずは理念に賛同してもらえるかだけを問います。
お勉強教室や、仲良しクラブではないので、覚悟のない方はお断りしています。(気が引ける方は読書会などからどうぞ)
僕は先生のようになるつもりもないので、あくまで仲間として、時代と闘える仲間の参加を望みます。
理念に賛同していただける方であれば、どなたでも歓迎いたします。表現手段は小説に問いませんし、目指す方向、ジャンル、年齢や経験なども不問です。不安のある方にはサポートもしますし、こちらも刺激を受けさせてもらいます。
「同作会」に、ご興味のある方、作家でなくとも会の活動を手伝ってくださる方は、以下の「参加希望者アンケート」を記入して、当サイトメール(irukauma@gmail.com)まで、お送りください。
dousaku_enquete
※なお、金銭目的、他の組織への勧誘、何らかの行動の強制などといったことは一切行いません。こういった行為は、僕の嫌うところでもあり、そういう行為が見られた人は除名します。
緋片イルカ 2021/04/02
関連記事:
同時代の小説(文学#42)
「生きる」ことは物語を紡ぐこと(文学#44)
合評会関連の記事 ※「同作会」は合評会から発展した会です。
【合評会用】プロットの書き方
合評会における理念のようなもの